吉備の野風増   大ちゃん 
「もう一度 頑張ってみるか」
中島みゆきの「地上の星」が、今、中高年のヒットチャートで第1位と言う事である、昨年末のNHK紅白で、零下20度の黒部ダムから実況で聞こえて来たこの歌、ご存知、NHKの人気ドキュメンタリー「プロジェクトX」の主題歌である、

黒部ダム建設から即席ラーメンまで、日本の復興と経済成長を象徴するような熱き男達の戦いが、毎回描かれている。水洗便器の開発の先駆者「TOTO」の開発者などは、トイレでコーヒーが飲めるようになる事を目標として、今尚、夢を追い研究を続けている。

様々な苦難にもめげず、ひたむきに使命感に燃え開発を続ける男達、中島みゆきのあの ”哀愁を帯びた力強い歌” は、目標に立ち向かう男たちの姿を鮮やかに浮かび上がらせている。

景気低迷とリストラ、展望すれど未来が見えない中、「もう一度頑張ってみるか」 !!と言う思いにさせてくれた、感動の歌である。とりわけ、懸命に働く中高年男性に対する応援歌のような気がしてならない、

そう言えば、今年の春の高校野球の入場行進曲に 「大きな古時計」 が選ばれた。訳の解らない詩、どう聴いても歌う気になれないような曲が多い昨今、「こう言う歌について行けない自分が遅れているのか・・・」と悩まされる事しばしばだったので、大変に喜ばしいかぎりである。「大きな古時計」のこの曲が、春間近を感じつつ全国が注目するあの甲子園のスタンドに流れるとはまだまだ日本もすてたものではない。

意味不明でテンポの早い歌から、ストーリー性のある感動の歌に戻りつつあるように思うが、これこそ、日本人の持つ大切な感性である。甲子園からそんなメッセージが伝われば、まさに中高年に大きな励みとなり一層元気になるだろう。まさに、今年こそ中高年に春がやって来そうな予感がする。

人生色々あるけれど、素晴らしい詩とメロディーの響きを柔らかく受け止めて、もう一踏ん張りやろうではないか、気負わずに。

     

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2003・2・7
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