60  滝百選巡り
  
所要時間5時間の 尾瀬・三条の滝紀行
いよいよ往復5時間と言われている三条の滝に、7月23日夜〜24日で挑戦することになった。
少々不安があったが、近くに住む同期入社の田島さんと今野さんに同行して頂くことになり、
大変心強い出発である。

東武鉄道がシーズンに運行する「尾瀬夜行23;55」に、途中の春日部から乗車する。
零時過ぎのホームには、リュックを持った40名ほどが待っていたが、半数は熟年のご夫婦だった。

発車と同時に車内は暗くなったが、眠れないまま3時30分に会津高原駅に到着する。
バスに乗り換えて、5時30分に尾瀬の入り口、御池へ着いた。         
04/8/07
既に、大勢の人が朝食をとったり、身体をほぐしたりと
思い思いの準備をしている。私も朝日が昇る青空に
向かって大きく深呼吸をしながら、
好天になった事に
感謝した。

先月、熊が出たので注意と言う掲示板を横目に、
さぁ〜出発だ。
朝6時。滝まで6km強、往復5時間の道のりに不安が
残るが、待望の尾瀬の第一歩を踏み出した。


ほどなく最初の湿原、御池田代に出た。
大分明るくなっていたが僅かに霞が残っている。
デジカメを向ける。尾瀬の1枚目に心がはずむ。
姫田代を過ぎ上田代で、木道脇のベンチで休む。
湿原の真夏。
汗を拭きながら吸い込む、緑の空気が美味い。
アザミ、コオニユリ、・・花が
咲いている。

写真で見た尾瀬の草紅葉を思い重ねて、一瞬、
尾瀬に浸る
そうだ!今回のメインは、日本百選の滝めぐりと思い直して、また、歩き始める。
5km過ぎで段吉新道の分岐点に到達するが、ここから滝への右方面の道は、一気に、急な下り坂になる。

距離約1km、高低差300m以上を下り、最後の
急斜面を上ると、やっと、三条の滝の展望台に着く。

9時30分。鎖チェーンの付いた階段を下り、観瀑台へ出た。
滝口から勢いよく飛び出した水は、幅30mに広がって、一気に100mを流れ落ちる。 滝壺からは轟音が鳴り響き、20m近い水しぶきが白煙となって、次から次と舞い上がる。

尾瀬ヶ原の水が集まり、日本一の水量と言われている三条の滝であるが、ここ数日の集中豪雨で、更に迫力が増しているようだ。
三条の滝の名は、「三十条(約100m)の滝」という 意味から
付いたと言われているが、
3倍ズーム・デジカメの35mmでは、
全体が画面に収まらない。
一眼レフカメラを置いてきたことが、今更ながら悔やまれた。
 (出掛けに背中を痛め荷物を軽くする為)



「滝壺まで行けないのが、残念だね」などと話しながら、
五感全部が新鮮な刺激を受けて、皆、元気が戻った。

帰りの時間までは余裕があるので、平滑の滝まで行ってみようと言うことになり、10時15分出発

平滑の滝は、数百mもある長い渓流瀑(岩盤などの斜面を滑るように流れる落ちる滝)で、水流が
作り出す白い波形が一面に広がって、実に美し
い。

田島さんは、この高い展望台で足を伸ばし、素晴らしい景色を眼下に眺めながら昼食をとり始めた。私も一緒に食べることにしたが、思いもよらない贅沢を体験させてもらった。
11時45分。平滑の滝を出発し数百m進むと、
段吉新道の入り口に出た。
ここからは、御池まで
約7kmの比較的平坦な
ところが多い道である。

14時45分のバス時間には、十分な余裕を持って帰る予定だった。
しかし、大分気温が上がって来ていた。今年は例年にない猛暑で、平地と10℃の差があると 言われている
尾瀬も、
30℃近くになっている。

湿原までは、ブナ林と針葉樹林帯の日陰を歩くが、
湿原からは、直射日光を浴びて進むのである。
標高1620mの横田代付近からは、足取りが急に重くなった。

夜行電車での寝不足と熱中症気味の疲労で、少々、バテ気味になり、休憩を多く取っての帰り道になった。
御池が近くなった頃に、雷音が聞こえ出した。こんな原っぱで雷にあっては、たまったもんじゃない。
最後の
力を振り絞って着いた時、バスの出発時間だった。

バスの中で、乾いたシャツに着替えてやっと落ち着いた。同行して頂いた2人に感謝しながら、また一つ、
日本の滝百選を走破した満足で、いつか眠りに入っていた。 
今回のルートで、最も体力を消耗した急な上り坂.。1.8km程を歩き続けると平滑の滝に出た。
<さぁ〜出発!>
<最初の1枚 御池田代>
<尾瀬の木道は、楽しいですね>
<滝までは、急な下り>
<尾瀬ヶ原の水が集まる、三条の滝>
(撮影:今野さん)
<ここで元気回復(観漠台で)>
<今度は、上りの傾斜が>
展望台から見下ろす「平滑の滝」 (左側から数百m続く)
≪ 三条の滝 ルート 概要 ≫
有り難うございます。
 

  
   
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