宇宙戦士バルディオス全話レビュー


第39話「永遠への旅立ち」

ストーリー

 スピリットガットラーUが破壊される直前にガットラーが発射した核ミサイルのために、地球の核汚染は確実に拡がっていく。まさしく、地球=S1星に成りつつあった。そんな中、ブルーフィクサーは、わずかに生き残った人々の救出や食糧確保等、やるべき仕事がたくさん残っていた。

 しかし、マリンは、アステロイドベルト上にガットラーが生存していることを知ると、単身、パルサバーンで出撃する。そして、マリンが辿り着いた所にはガットラーが。マリンとガットラーは激しく殴りあうが、その後、ガットラーは冷凍冬眠をしている一千万人の同胞と共に新たなる星を目指して旅立っていった。

 マリンは、再び地球に戻って来た。彼はまだ青い空や海を救うことを諦めていなかった。海岸に不時着した彼を迎えたのは、月影長官、ハーマン、フリック、アラン、エミー、そしてアフロディアもいる。戦いの中で散っていった仲間達だった。岸壁の巨大な壁画には、ガットラーと共に消えた冷凍エリアが描かれていた。

 マリンは、この赤く染まった海岸を一人、どこまでも歩いていくのであった。<完>
 

感想

・マリン
 ブルーフィクサーの任務を放棄してガットラーの元へ出撃したマリンはよほどガットラーと決着をつけたかったのでしょう。ガットラーを生かしておいたら、また、どこかの星が同じ目にあうと思ったのか。それとも、地球=S1星にしてしまった張本人ガットラーを許せなかったのか。個人的には両方かなと思っています。
 でも、地球に戻った後のマリンはどうなってしまうのでしょうか?。放射能汚染がすぐそこに迫っているのです。もし、ブルーフィクサーに救助されていたら、クインシュタイン博士と共に、地球の空や海、大地をもとに戻すために尽くすでしょう。無理かもしれませんが、マリンが父のレーガン博士が研究していた放射能濾過システムを理解していれば、クインシュタイン博士にその理論を告げることによって、何とかなるかも。
 これもマリンが助かった場合ですが、マリンが精神的に落ち着いた頃を見計らって、ジェミーが再アタックしてくるかもしれませんね。

・ガットラー
 新しい星を目指すガットラー。どうやら、更に過去の地球に辿り着いたということになっているらしいですが、仮によその星を目指した場合、やっと見つけたその星が、ある程度の戦力を持っていたら、どうするのでしょう?。アルデバロンには、そんなに戦力は残っていないはずです。
・冷凍冬眠中の人々
 冷凍冬眠中の人は、約一千万人だそうです。でも、冷凍冬眠中の人はもっと多かったような。前の土星決戦での爆発で大勢の方が巻き込まれてしまったのでしょうか。当然、その中には民間人もいたのでは。生き残った人もやがて目覚めの時を迎えますが、この状況では新天地に辿り着いても、うれしさ半分、悲しみ半分かな。それでも、新天地に辿り着いた喜びのほうが上か?。
 旅立つ前にマリンと殴り合っていますが、もしかして、マリンが来るのを待っていた?。

・ブルーフィクサー
 この時点で、何人の隊員が生き残っているのやら。クインシュタイン博士、オリバー、ジェミーの3名は確実だが。過去に登場した名前はあるが一瞬だけしか登場していない隊員(第26話のターナーやコリン等)、セリフはあるが名前のない隊員はどうなってるのか?生きていれば、前出の3名の指示で、地球上の生存者の救出作業に全力を尽くしてくれていることでしょう。

・マリンを迎えた人々
 普通に考えれば、マリンが見た幻ということになるのでしょうが、それでは夢がない。良い方に解釈すれば、あの世から、マリンを励ますためにやって来たと見るべきか。そうすると、アフロディアは死後、あの世で地球の方々やレーガン博士、フリックと和解してのでしょうか?。アフロディアファンとしては、この時のアフロディアの表情を見たかったです。

 

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