地球とアルデバロンの停戦会議


<S1星人の最低条件>

 ここで、S1星人が置かれている状況を整理してみると

・いつまでも亜空間に留まってはいられない。
・大勢の民が安住できる広大な土地が必要。

 とりあえず、この2点ですが、これだけでも早急に広大である程度豊かな土地を手に入れなければならないわけです。亜空間にしろ宇宙空間にしろ、そこに留まるには膨大なエネルギーが必要で近い将来なくなる可能性があるならば、ことを急がねばなりません。
 正確な数はわかりませんが、1億以上の人間がいるのは確かであり、それだけの人々が暮らすための土地は膨大な広さでしょう。それも気候がある程度、温暖な土地のほうがいいですよね。いくら広大な土地でも、それが極寒の地だったり暑いだけの地だったりしたら意味はないですよね。いくらガットラーといえども、そんなまともに人が住めないような土地で妥協したりしたら(妥協するわけないが)民が不満を持つでしょう。そうしたら、民には信頼のある総統ではなく、ただの独裁者です。総統の地位は力で守れても、民の心が離れてしまえば、大勢の人の中で心から「ガットラー」と叫んではもらえないでしょう。

<地球側は>

 一方、地球側はどのような条件を出すのでしょう。月や火星をS1星人に譲渡とかいうのではお話にならないでしょう。ガットラーたちS1星人は自然の空気を吸い、青い海を見、緑の大地を踏みしめる。これが目的なのですから。となると、豊かな土地を完全にS1星人の自治区として明渡すのでしょうか?。しかし、既に大勢の住んでいる人々がいます。その人たちを追い出してS1星人さん、さあどうぞとはできないでしょう。

<結局、戦争に>

 仮にどこぞの国が完全にS1星人のために国民をすべて引っ越させることに成功して、S1星人がそこに住んだとしても、同じ星に住む以上、何がしかのトラブルは避けられないでしょう。それに今までの経緯からいって、地球人とはいとも簡単に再び、戦争となるかもしれません。そうなると、アルデバロンも基点を地球に移していたら、亜空間に潜んでいたときよりも苦戦するでしょう。
 つまり、どんな停戦協定を結んでも、地球もS1星人も厄介ごとを抱えたままの状態なわけです。だったら、最初から相手を徹底的に叩くアルデバロンの行動も当然といえましょう。

<まとめ?>

 今回は、ガットラーは自分に敵対する勢力には容赦しないが、そうでない一般国民にはあくまでも信頼される総統であり続ける人ということにしたつもりです。軍出身であり、かつ、S1星人の現在のおかれている立場を考えると、どうしても話し合いの予知が見えません。
 今回のエミーはそこまで読めていませんから、停戦会議を提案したものの逆に相手につけ入る隙を与えてしまいました。
 結局、今回の話で学んだものは、S1星人のように侵略しか生き延びることができなくなるような状況にしてはいけないということと、たとえ戦争となってもエミーがしようとした、その精神だけは失ってはいけないということでしょうか。
 あまりまとまってなく、かつ、偉そうなことを書いてすいません。でも、バルディオスを見ていると、どうしても時にはこういう話題に触れたくなってしまうのです。

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