宇宙戦士バルディオス全話レビュー


第1話「孤独の追跡者」

ストーリー

 第1話の舞台はS1星です。激しい放射能汚染のため、他の惑星への移住を唱えるガットラーの軍部と、放射能濾過循環システムを開発することによりS1星をクリーンにしていこうというレーガン博士(マリンの父)とが激しく対立します。時の皇帝はレーガン博士に非常に短い時間内にシステムが完成しなければ、ガットラーの言う通りに他の惑星へ移住すると宣言します。しかし、ガットラーはクーデターをおこして皇帝を暗殺して政権を奪取すると同時に、ミランにレーガン博士の研究所を襲わせます。その研究所内のイザコザの中で、マリンはミランを殺してしまいます。レーガン博士もマリンにパルサバーンを託して死んでしまいます。
 ガットラーは一般市民を亜空間要塞アルゴルへ移住させると宇宙へ旅立ちます。マリンは父の仇のガットラーを追って、パルサバーンで追いかけます。それを知ったアフロディアは、弟の仇とばかりに司令官着任早々、アフロカーで出撃してマリンとの戦闘になります。しかし、決着の着く前に亜空間要塞のワープに巻き込まれ、マリンは見知らぬ星に不時着します。

感想

・信用されてないレーガン博士
 あらためて見直すと、レーガン博士を始めとする科学者達はあまり信用されていないようです。暗殺された皇帝もレーガン博士には冷たかったようにも思えます。
 レーガン博士が悪いわけではないと思いますが、一部の科学者グループが何かの実験に大失敗をし、ますます環境を悪化させ、信頼を失ったようです。もし、信頼と実績があれば、ガットラーも移住など考えず、むしろレーガン博士達を利用してS1星をクリーンにしながら政権奪取を目指したのではないでしょうか?

・意外と人気があった?ガットラー総統
 放射能汚染でほとんど人が住めない星とはいえ、相当な人数がガットラーの言うことを素直に聞いて、亜空間要塞へ乗り込んでしまったところを見ると、一般民衆の間では意外と人気が高かったのかもしれません。そういえば、ドイツのヒットラー総統も政権奪取時は、国民の人気は非常に高かったそうです。そう考えると、ガットラーの人気が高かったとしても不思議ではないでしょう。

・亜空間要塞のワープが遅かったら
 もし、亜空間要塞のワープがもっと遅かったら、マリンとアフロディアのどちらかは戦死してしまっただろうか?この時はマリンもアフロディアの命を助ける余裕はなかったと思うので。



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