宇宙戦士バルディオス映画版レビュー


第3回「地球」

ストーリー

 重力波に飲み込まれたマリンは西暦2100年の地球に辿り着く。だが、マリンは地球侵略を目的とした異星人のスパイとして、ブルーフィクサーという地球を守る組織に捕らわれる。マリンは独房の中で、スパイではないことを必死に訴えるが、誰も耳をかさない。

 やがて火星探査基地が謎の異星人が載る透明円盤に攻撃されて壊滅状態となろ事態が発生する。この様子を知ったブルーフィクサーの月影長官は敵の透明円盤が亜空間飛行能力を持っていることで、現在、亜空間飛行能力を持った兵器が地球に存在しないことを理由に勝ち目がないことを悟る。そこへ、ブルーフィクサーの頭脳ともいうべき女性科学者のクインシュタイン博士が現れ、マリンという青年が載っていたパルサバーンには亜空間飛行能力があることを話す。そして、このパルサバーンを改造、ブルフィクサーの主力メカであるバルディプライズ、キャタレンジャーと合体させて、巨大メカ「バルディオス」することも告げる。

 一同、敵に対抗する武器を得たと思ったが、クインシュタイン博士の口から更に、そのバルディオスを操れるのはマリンしかいないということで動揺する。しかし、ジェミーだけは、マリンが初めて青い空や海を見て感動し、それ以後毎日青い空や海を見続けている姿を見て、スパイではないかもしれないことをみんなに告げる。結局、月影長官はマリンが地球側に協力するか否かでスパイかどうかを判断することを決断する。

感想

・未知なる敵
 人類が持ち得ない戦力を持った敵が突然現れたとなると、とても恐怖ですね。TV版を見ていても、あらためてその恐怖を感じます。オリバーや雷太が、マリンをなかなか信用できないのもわかります。もし、敵のスパイだったら、取り返しのつかないことになりますから。

・マリン
 マリンは地球の青い海や空を見て非常に感動する姿があります。それ以前のマリンは美しい自然をどのように想像していたのでしょうか?。私達は様々な自然を直接見ていなくても、事前にある程度の情報を得、そしてそれが想像どおりかまたは想像以上だったりしたとき、感動を覚えます。地上に自然が残っていた頃のS1星(地球)に関するものの写真でも見たことがあるのでしょうか。
 私がマリンと同じ立場で、初めて青い空や海を見たとしたら、マリンと同じく涙を流せたでしょうか?。なんか、マリンがうらやましく思えます。

・ジェミー
 オリバーや雷太がマリンを信用しないのに対して、TV版同様、ジェミーはマリンを信用する立場で描かれています。マリンが地球の青い海や空に感動している姿を見て、スパイではないかもしれないと思い始めるわけですが、立場上、そんなに簡単に信用していいのかなと。でも、人を信じることは大切です。人を信じて裏切られる方がいいという歌詞の曲もありましたが、難しいですね。

・クインシュタイン博士
 マリンが載ってきたパルサバーンを調査しただけで、亜空間戦闘可能な巨大ロボ「バルディオス」を開発してしまうとは(実際は改造ですが)、相変わらず優秀ですね。

・月影長官
 バルディオスを操れるのはマリンだけと聞いて、マリンがスパイかどうかは、地球側に協力するか否かで判断する。この判断は仕方ないかなと。代わりにバルディオスを操れる人間がいれば別ですが。ここはいちかばちか、マリンを信頼するしかないですね。




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