マリン・レーガン(声:塩沢兼人)

 バルディオスの主人公です。自然を愛する好青年で、地球に残る自然を守るために、ガットラー率いるアルデバロンと戦いますが、結局、報われません。これほど、努力が報われなかった主人公もめずらしいと思います。

努力が報われなかった悲劇の主人公

 父を殺されたことに始まり、TV版では友人のフリックを失い、北極、南極の氷を溶かされたことで発生した津波で地球上で知り合った多くの人を失います。また戦いの中で、父の仇の仲間である敵の女司令官のアフロディアとやっと理解しあえるところまで行きますが、その時は彼女の命の灯火がまさに消えんとする時でした。そして、最後は地球を守りきれず、放射能汚染によりS1星にされてしまいます。
 TV版では未放映ですが、1人で放射能が迫り来る砂浜を。映画版でも、息絶えたアフロディアを抱いて、やはり放射能が迫り来る砂浜を。マリンの死をも予感させる終わり方は本当に救いがないです。

戦闘のプロも顔負けのパイロットとしての腕

 科学者の息子という設定ですが、パイロットとしての腕は訓練を受けている兵士たちよりもはるかに上です。どこでパイロットとしての腕を磨いたのかと思ってしまいます。特にパルサバーンの操縦は彼しかこなすことができません。映画版では、S1星人には任せて置けぬと、デビット・ウェインがマリンの代わりにパルサバーンを操ろうとします。しかし、うまく行きませんでした。マリンはパイロットとしては天才中の天才と賞賛せずにいられません。

塩沢兼人氏

 マリンの声を演じられたのは、塩沢兼人さんです。私にとって、マリンの声は塩沢兼人さんしか考えられず、亡くなられたのがとても残念です。スタッフの方もバルディオスが最終的にここまで人気が出たのも塩沢兼人さんのおかげだと言ってますし、私も同感です。塩沢兼人氏の御冥福を心よりお祈り申しあげます。

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