ゼオ・ガットラー(声:青野武(TV版) 柴田秀勝(映画版))

 バルディオスの敵であるアルデバロンの総統です。S1星でクーデターをおこし、時の皇帝を暗殺して総統の座に着きます。以後、移住先の星を求めて宇宙に飛び出し、ワープ後に発見した惑星を、過去のS1星とも知らず攻撃を開始します。アフロディア、ミランの養父でもあります。

ガットラーとS1星国民

 ガットラーは自分と敵対する者を次々と排除してきたが、国民(S1星人)には人気が高かったようである。その証拠に、クーデター後、速やかに国民3億2000万人を亜空間要塞に移住させている。これは、国民から信頼を得ていなければ、なかなかできることではない。敵対者がいても実にうまく始末したといえるだろう。もっとも、これは親衛隊長の頃のアフロディアの功績も大きいだろう。

ガットラーとレーガン博士等の科学者

 ガットラーもS1星にいた時は、軍の最高司令官。当然、戦闘兵器開発には科学者の力を大いに借りているはずである。なのに、レーガン博士とは衝突していた。まあ、レーガン博士とは意見が合わなかったのだから当然といえるが、それ以上に嫌っていたような気がする。もし、私がガットラーだったら、レーガン博士の研究をぎりぎりまで待ったと思う。というのは、放射能濾過循環システムの研究が成功していたら、そのシステムを利用し、S1星に永住しながら総統の座につくことも夢ではないからである。しかし、それも待たずにクーデターを実行。はなからレーガン博士を信用していなかったのである(S1星皇帝もあまりレーガン博士を信用していなかったようである。その証拠に、レーガン博士にあまり時間的猶予を与えていない)。
 ガットラーとしては、あてにならないシステムの完成を待つよりも、1日も早く新天地を求めて旅立った方がS1星人のためにも良いと思ったのだろう。

ガットラーは人類の救世主?

 TV版のみの話であるが、最終回のラストシーンでマリンが1人で砂浜を歩いているとき、岸壁にはガットラーが描かれているそうである。残念ながら、製作途中で打ち切りのため、DVDにも収録されていないので実際に見ることはできないが。
 つまり、人類を破滅に追いやったのも、救ったのもガットラーということらしい。地球人が戦ったS1星人は自分達の子孫でもあり先祖でもあると。しかし、岸壁に描かれているのなら、なぜ今まで発見されなかったのだろう。

彼はアフロディアの両親を殺したのか?

 TV版第25話「ガットラー暗殺計画」の中で、アフロディアの仕官学校時代の同期であったカイザーの口から、アフロディアの両親を暗殺したのはガットラーであるという噂があったとでます。結局、本当にガットラーが暗殺したのかは、はっきりとは語られていません。真実は闇に。

ガットラーとアフロディア

 ガットラーはなぜ、両親を失ったアフロディア姉弟を引き取ったのでしょう?。その真意はわかりませんが、これについてはいろいろな憶測ができると思います。また、ガットラーに引き取られてから以降の、ガットラーとアフロディアの関係も気になります。この件については余力があれば特別にコーナーを設けて、更に深く検討してみたいと思います。

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