皆様からの御意見「ローザ・アフロディア編」

 皆様からいただいた「ローザ・アフロディア」に対する熱い思いを記載するコーナーです。私をバルディオスの世界にのめり込ませたキャラクタだけに、皆様からの貴重な御意見を楽しみにしています。

KEY様より


 こんにちは、KEYです。放映当時からアフロディア一筋でした。某BBSにも書いたよ うに当時の資料は今現在、手元に全く無くおぼろげな記憶のみのことで恐縮ですが。 もし、よろしければ…。

1 恋愛対象者との関係
  TV 小説で若干の違いはありますが、彼女は10歳頃からガットラーに引き取 られ養育されます。そしてそのまま、関係が出来上がってしまうわけですが。
 この場合も、いわば父親の仇がガットラーなわけです。そして、マリンも弟の…。 なんとも言えませんね。
 心理学とかよくわかりませんが、可愛さあまって憎さ百倍と申しますから。その裏 バージョンということなのでしょう。ある意味で、恋愛対象への心理的依存度が非常 に高いのではないかと思います。(エヴァンゲリオンの赤木リツ子も同様かと)

2 思い入れの激しい人
 1の恋愛対象者の部分でも見られるように、ある意味、極端から極端に走る傾向が 非常に強いキャラクターだと思います。彼女はS−1星や地球の自然環境に対する思 いが非常に強く、それがため、S−1星では徹底的にS−1星を見捨て移民計画を強行 に進めるよう行動し(映画版の冒頭シーン「この星は、もう死んでいる」なんて台詞 があった気がする)地球を是が非でも手に入れようと…。
 その一連の行動によって、自分が愛した自然を持つ地球が、自分が見捨てたS−1 星になるという皮肉。自分で自分を追い詰めて破滅するタイプですね。

3 キャラクターの年齢設定について
 ガットラーとは13歳離れていたわけで、放送当時はキャラクターの設定年齢の高 さに驚きましたが、13歳年の離れたカップルというのも、おったまげでした。
 しかし、自分の年がキャラクターに追いつき追い越した今、25歳と38歳、ある いは25歳と20歳(だったよね…)という組み合わせは、とてもありえることだと 思っちゃいます。そういう意味でアフロディアの年を25歳にした年齢設定は絶妙で あったと思います。ガットラー、マリンも38と20というのがいいですね。
 もう古い言葉となりましたが、「失楽園」なんて状況が発生しやすいカップルの年 齢設定ってとこが良いです〜〜。

 てな、わけで。失礼します。

2001.5.28.mon


 私があえて触れなっか部分にも触れていただいてます。いずれ、ガットラーに対する思いを書くときに触れようとは思っていたのですが。しかし、極端から極端に走る傾向が非常に強いキャラクターとは手厳しいですね。最近、私もアフロディア好きと称しながら、結構、彼女の批判めいた事を書いているような気がする。

 またKEY様より、アフロディアに関する投稿をいただきましたので掲載します。他の方も何か意見あれば、遠慮なくどうぞ。

KEY様より


  【私の中にあるアフロディア像】
 バルディオスという作品はTVで一応の最終回を迎えないまま に映画化、小説化されてしまった(小説に至っては3作)ため、 TVバージョン(未放映部分含む)、映画、小説3パターンの5つ の世界が出来上がってしまいました。それぞれの作品で世界観 やキャラクター感が異なります。
 そこで、私はその世界の中から自分にとって一番しっくりと行く アフロディア像を、それぞれの作品から切り取りながら、更に自 分で物語を加筆しながら作り上げてきてしまったのです。(約20 年の間、途中休憩はあったけど)
 ここでいうアフロディア像はあくまでもKEYの中のアフロディア なので、そこのところご了承ください。
1 推測される生い立ち  軍部最高司令長官の長女として生まれる。弟1名(ミラン)
13歳(注1)、事故?により両親が死亡、ガットラーに引き取ら れ養育を受ける。
 士官学生時代、反ガットラー派により拉致され両親の死が事 故ではなくガットラーによる暗殺工作であったことを知らされる。 (注2)
 士官学校卒業後、そのまま軍へ入りガットラー親衛隊隊長を 経て最高司令長官に就任。
(注1) 豪華本か小説の設定で13歳だったような気がする。
(注2) 酒井氏の小説でこんな話があったような?私の希望と しては、この事件のあとで、ガットラーと関係を持つようになってほしい。

2 生い立ちから推察される基本的性格
 1の想定にそって考えてみました。

 ミランは甘やかされて育ったが、アフロディアは厳しく育てられていた。(注3)
 ここで、よくあるパターンが「良い子であること」にしか自分の存 在意義を見出すことの出来ない一種のトラウマです。(ことに第1 子がこのパターン、第2子がその反動としておふざけキャラにな ることが多い)自分が親に認められるためには、常に親が要求 する姿であること。なまじそれが出来るから深みにはまる。
 それ以外に、自分の存在価値を認められない…。優等生にあ りがちなパターンですね。「しっかりした子」です。  「しっかりした子」これを彼女の基本的性格とします。
 そして、この裏側には、「無条件で愛されたい」「保護してもらい たい」という願望が常に渦を巻いています。
(注3) 酒井氏の小説でこうなっていたような気がする。

3 主要キャラとの関係
@ ガットラー
 ガットラーに引き取られた後は、彼女の認めて欲しい存在は、 父からガットラーに移行します。
 こうなると、彼女を「認め」、「愛し」、「保護する」存在としての ガットラーは彼女にとって必要不可欠な存在であり、そのため 親殺しということは水に流されてしまうわけです。
 更に、ここで言う「愛し」は親子関係で無い上に、ガットラーにも その気があるため男女関係へと発展するのが自然といえます。

A ミラン
 非常に影の薄いミランですが、彼女にとっては必要不可欠です。
 アフロディアは自分が受けたい愛情が得られないことを正当化 するために、彼女はミランを溺愛せざるを得なかったのではない かと思います。
 子供が自分に注がれない愛情(どうしても幼い兄弟のほうに親 の手がかかってしまうため)の合理化(つじつまあわせ)として、や たらと年長者ぶって「自分は保護する立場」であり、「そのため保 護されない立場は自分が愛されていないことではない」と言い聞 かせている姿と重なります。
 その、ミランがいなくなったため、彼女は「愛されない」「保護さ れない」理由を他に見出さねばならなかったのでした。ガットラー との関係は彼女にとっては「評価される」から「愛されている」と いう関係であり、彼女が切に求めている「無条件に愛される」と いう状況とは異なります。
 本当は無条件に愛されているのですが、彼女自身がそうとらえる ことができないので、常にガットラーに対して成果を示せる自分を 意識することになります。
 そこで、「女であることを捨てる」のです。恐らく「女」とは保護され、 愛される象徴であり、「女であることを捨てた」のだから、「自分は 無条件に愛されなくても当然である」と自分自身に言い聞かせる のです。
 「女をすてる」とあえて言い聞かせねばならないほど、彼女は 「女」であります。
 「弱きもの、汝の名は女」 (ハムレットでしたっけ)
 「女を捨てた」ためか、MARINEでは家事能力が欠如している ようにパロディされてしまうアフロディアでしたが、「女」が家事能力 ではないと思います。

B マリン
 私としては、マリンとアフロディアの関係はあくまでもプラトニック だと(もし、和解する機会があっても発展は無い)思います。
 と、いうのは、
 マリンの生き方が、アフロディアが追い求めていたにも関わらず、 たどり着けなかった生き方。
 ガットラーとの生き方が、現実重視で生きてしまった選択。
 つまり、自然が破壊しつくされたS−1星に対して、蒼い海や空が 蘇ることを切に祈っていながら、現実的にはそれは無理とあきらめ 他の地に蒼い海と空を追い求める選択をしてしまった。これが、 現実。
 半面、現状の汚染されたS−1星を諦めず、あくまでも自然の回 復を願う。これが願望。
 「現実としての、ガットラー」と「理想や精神としてのマリン」の対比 かなぁと思います。
 精神的な理想がマリン、現実的な選択がガットラー。その意味で 言えば、マリンは理想であって伴侶にはなりえないのではないか。
 マリン=アフロディア 双子説の一番の理由です。

4 結局
 アフロディアって要するにアダルトチルドレン。 と、いう言い方をすると実もふたも無いが、彼女には、「ひざを抱えて うずくまり差し伸べられる手を待っている力なき幼女の姿」が重なりま す。

※おまけ※ 3−Bの補足
 第1話で示されているように、ガットラーとレイガン博士の最後の 討論の中ではまだ放射能除去装置は完成しておらず、完成までの 期間も年単位で要求するよな状況でした。半面、居住可能惑星とし ての寿命はわずかで、しかも内乱が勃発しておりました。

 @ 私もやっぱり移住計画に乗る
・完成の目処も立っていない放射能除去装置
・仮に期限内に完成したとして、それを居住地域に行き渡らせるまで の時間、装置開発のための費用(物品の確保)の不確かさ
・増加の一途をたどる内乱、政治犯の増加、など自然環境以前に 戦乱によって社会機構を維持できなくなりそうな危機感
・「皇帝」というカリスマ的存在によって成り立っている統治形態で あるため、社会的不安を払拭するような新たなカリスマの必要性。 …と、この状況では、移住計画をぜひとも推し進めるのが懸命では ないかと思います。

 A 科学者に対する不信感
 これは多分にKEYの考えですが。
 e=mc2乗 (2乗の書き方がわかんない)
 アインシュタインが示したこの方程式により、原爆が開発されることと なりました。
 「S−1星をこのようにしたのは、科学者の責任だ」
 「やったのは、軍人だ」
この水掛け論は、アインシュタインの方程式と原爆の関係ではないでしょうか。
 摂理の探求という願望を叶えたとき、それが周囲にどのような影響を もたらすのかまで発想が及ばない科学者達、これはレイガン博士も 同罪でしょう。
 マリンを「理想論者」と位置付けるのはそのためです。

2001.7.1.sun


 アフロディアとガットラーの関係ですが、私もある種の恋愛関係に発展しても不思議ではないと思っています(そういうTVドラマもありましたね。)。TV・映画版のアフロディアはそこまでには至っていないといのが私の見解です。
 マリンとの関係は、たとえアフロディアが最後まで生きていて、かつ、マリンやその他の人と和解できたとしても、それまでにいたる経緯が経緯だけに、お互いに愛し合ったとしても男女として結ばれることはないと思っています。地球またはS1星に緑を甦らせるための大切な仲間というような感じでしょうか。
 ミランに関しては、そこまで考えていませんでした。
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