小野均著『NECモバイルギア操作の王道
(2000年5月17日NECクリエイティブ1,300円+税)

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 いつ買ったのか。発行年月日からすると台湾から帰って来た7月以降でしょう。モバイルギアは台湾に行く直前に買ったのでした。MC/R330という一番安いモノクロ画面のやつ。台湾ではそれなりに役に立ってはくれたものの、MGメールというのがどうもよくわからなくて、メールには受信トレイを活用していたのではないかと思います。帰国後はもっと前から使っていたカシオペアA-51upの方を多用。モバイルギアはフルキータッチが可能というメリットはあるものの、持ち運びにはちょっと大きめ。ケースに入れてシステム手帳サイズのカシオペアが手に馴染んでいるのです。とはいえ折角あるもの活用しない手はない。そのためにはMGメールが使いこなせないといけない。ということで、たまたまどっかの本屋で見つけて買っておいたのでしょう。今まで読む暇がなかったのでしたが、2000年の年末、読み始めました。

 全5章から成っていて、

第1章 いつでもどこでもモバイル通信
第2章 通信環境を設定しよう!
第3章 電子メールを使いこなそう!
第4章 FAXを送受信しよう!
第5章 Webページを活用しよう!

 モバイルギアにはPocket Word, Pocket Excel, Pocket Accessその他あれこれアプリケーションが入っているのですが、そういうものには目もくれず、ただひたすら通信に使う、というのが操作の王道だというのでしょう。それは一つの見識ですね。
 絵が沢山入っていてある程度役に立ってくれそうですが、ところどころ不審もあり。たとえば第3章の6「添付ファイルの送信」という節、「[2][オプション]メニューから[添付ファイル]-[添付ファイル挿入]を選択します。またこのとき、添付フィアル形式には「BASE64」を指定しておきます」とありますが、この段階ではなぜ「BASE64」なのか、どうやって指定するのか書いてない。ページをめくると「[5][オプション]メニューから[添付ファイル形式]-[BASE64]を選択します。「BASE64」は、現在インターネットで添付ファイルを送信するとき、もっとも一般的に利用されるファイル形式です」とあります。ここで添付ファイル形式を指定するのであって、[2]の段階で「またこのとき」云々と書くのは、読者を混乱させるだけでしょう。次の「3-7 ボイスメールの送信」の節1行目の「「Mobile Gear」は音声を録音することできる「MGボイス」を搭載しています」の「録音することできる」は助詞「が」が抜けています。脱字でしょうか?次のページにも「MGプリケーション」とあって「ア」が抜けています。校正が十分じゃないですね。

 「4-2 受信メールを読む」では、「[4]「閉じる」ボタンをタップすると、「MGメール」に戻ります」とありますが、どれが「閉じる」ボタンなのか説明してなかったと思います。「4-4 添付ファイルを受信したら」には「ただし添付ファイルを作成したソフトがない場合は、開くことができませんので注意してください」とありますが、どう注意したらいいのかは書いてないですね。こういうマニュアル本によくあることで、読者に対する配慮に欠けています。

 その他にも不満はあれこれありますが省略。読んでいる間にモバイルギアは修理に出しました。私のはMC/R330ですが、いつの間にか液晶カバーのヒンジのあたりにひびが入ってしまいました。蓋を開けている間はいいのですが、閉じるとひびがどんどん広がるような気がする。私の場合サンワサプライの(確か)専用ケースに入れて大事に使っていたつもりなのですが。あのプラスチックの筐体はいかにも壊れやすそうですね。まあシリーズ最安価の機種ですから、仕方ないのかもしれませんが。
 それに対してもっと前から使っていたカシオペアA-51UPは、蓋の部分が金属なのでしょうか、いかにもがっしりしている、という感じがします。あれはひびが入ったりはしないでしょう。CPUは遅いしCEは2.0で時代遅れなのですが、作りがいいのと小さくて持ち運びが楽なので、今でも使っています。これは別にモバイルギアを非難しようというのではなくて、モバギもフルキータッチが出来るとかATOKポケットが入っているとか、いいところはいっぱいあるので、修理から返って来たらまた活用したいと考えています。(2001年1月6日)


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