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時の話題2000-12
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2000年12月の目次
◆「しりとり侍」を「ネプ投げ」したら?(2000/12/5筆)

【「しりとり侍」を「ネプ投げ」したら?】vol.1
 最近、「ネプ投げ」や「しりとり侍」が放送中止になったけど、みなさんはどう思いますか。

 さすがに、校内で「ネプ投げ」をやっているのは見かけないけど、「しりとり侍」をやっている声はたまに聞きますね。どちらも、盛り上がるからいいじゃないかという人もいると思うし、気分悪いからイヤだという人もいると思います。

 なぜ、放送中止になったんでしょう。

 スカートをはいた女性をネプチューンの原田泰造が巴投げをする「ネプ投げ」の場合は、女性を性の対象として興味本位で見たり、性犯罪を誘発するおそれがあるからという理由でです。また、ナイナイら数名の武士が輪になってしりとりをして言葉に詰まると野武士に襲撃されるという「しりとり侍」の場合は、多数が一人に暴力を振るい、それを周りの人間が笑ってみているということが「いじめ」の構造に似ているという理由からなんです。 テレビの影響は想像以上に大きいので、こうした良くない影響を心配し、すでに傷ついているかもしれない人たちに思いを致すべきだというわけです。

 しかし、青少年に悪影響を及ぼすと批判されている「バトルロワイヤル」の深作監督の言うように、こうした措置は「子どもを信頼していない」との反論もあります。

 違う観点から、「報道(表現)の自由」を規制することは非常に危険だとの批判もあります。

 確かに、テレビを観ていると、このところ「そこまでやるか!」というものがよくあります。ところがそれを観て笑っている自分がいたり、時には頭に来ている自分がいたりしてるんですが、こうした措置や自粛をどう考えるかということはムズカシイ話です。

 「うるさい、ほっとけ」で済ませてはいけません。どこがイケナイのか、何が大きなお世話なのか、どうしらいいいのか、をキチンと議論すべきだと思います。

 「オモシロければ何をやったっていい」はずはないし、批判をおそれて何でも控えめにというのもおかしいですね。また、傷つく人の立場で考えることができない人間にはなりたくないし、「自分には関係ない」とすぐに知らんぷりをする無責任人間にもなりたくないよね。

 そして、テレビのスイッチを入れて観ているだけのあなたには一切責任はないという感覚も、実は現代マスコミの大きな落とし穴だといったら、考えすぎでしょうか。

 年末年始、テレビを観ながら、テレビについて、観ている自分について考えてみてください。

(2000/12/5、冬休みのしおりに掲載)

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<アンカージャンプ用の画面余白です>