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クイズ【96】
温帯と冷帯
LAST UPDATE 2003-09-26

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【96】出題日時 2003年 9月17日(水)21時50分42秒
 沖縄は亜熱帯なんていうこともありますが通常の気候区分に亜熱帯はありません。では日本はすべて温帯気候なのかというとこれも違います。実は北海道は冷帯(亜寒帯)に区分されるんですね。では温帯と冷帯の境目は何を基準にしているのかな?
 A 年降水量が1000mm         B 最暖月の平均気温が18゚C
 C 60mm以上の降水量の月が年に4か月 D 最寒月の平均気温が−3゚C

正解者・・・・じゃいママ▽・。・▽さん、ようちゃん、ケムンパスさん →4ptゲット
(得点表)

解説と解答

 当初の問題文では、冷帯をうっかり寒帯と記していました。どうもすみませんでした。

 気候区分にもいろいろとあり、熱帯に近い温帯地域を亜熱帯という表現をする場合もありますが、ケッペンの気候区分では通常使わないようです。ただし中緯度高圧帯を亜熱帯高圧帯とよぶことはよくあります。また、冷帯は亜寒帯とも呼ばれています。

  最寒月平均気温 最暖月平均気温
寒帯 −3゚C未満 10゚未満
冷帯 10゚C以上
温帯 −3゚C以上18゚C未満  
乾燥帯 降水量が乾燥限界値未満
熱帯 18゚C以上  
 さて、日本にも四季の変化があるように、世界各地にはそれぞれ独特の気候パターンがあります。それらを類型化した気候区分にはさまざまなものがありますが、古くは、「万学の祖」アリストテレスも気候区分をしているようです。現在一般的に使われているのは、ケッペンの気候区分ですが、植物分布を基本に気温や降水量の特徴を加味したものです。彼は熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯・寒帯の5大気候区に分け、それをさらに細分化しましたが、現在は修正版が使われています。

 まず、降水量がすっかりそのまま蒸発量になってしまうと考えられる乾燥帯を区分します。降水量の季節変化と温度を加味して乾燥限界値を算出するため少々ややこしい計算をします。その計算式は複雑ですので、ここでは省略します。

 次に年間で最も寒い月の平均気温で区分します。18゚C以上なら熱帯、18゚C未満でマイナス3゚C以上なら温帯です。

 そして、最寒月平均気温がマイナス3゚C未満の地域を、年間で最も暑い月の平均気温で区分します。10゚C以上なら冷帯、10゚C未満なら寒帯です。

 また、山岳気候として高山気候や山地気候を設定する場合もありますが、ここでは省略します。

 北海道は、最寒月平均気温がマイナス3゚C未満で、最暖月平均気温が10゚C以上ですから冷帯なんですね。温帯との境目は、最寒月平均気温がマイナス3゚C以上か未満かという点にあります。ということで、正解はDです。

 環境決定論に過ぎるとの批判もありますが、和辻哲郎の「風土」の影響もあって、自分の考え方を相対的にとらえなおすために、五つの気候帯すべてに移住したいと真剣に考えていた中学・高校時代のkurochanでしたが、どうも実現は無理なようです。いやはや。