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クイズ【92】
ヴォルテール
LAST UPDATE 2003-10-01

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【92】出題日時 2003年 8月14日(木) 2時12分
 フランス革命にも影響を与えたヴォルテールは、文学・歴史・哲学・科学と様々な分野で大活躍し、「百科全書派」と呼ばれていますが、彼はある宝くじで約5億円(50万ルーブル)も大儲けをしたこともあります。さて、その真相とは?
A 超大穴クジをズバリ買い当てた。  B 支払いミスで一桁多かった。
C ほとんどのクジを買いあさった。  D 彼が宝くじの主催者だった。

正解者・・・・ケムンパスさん →5ptゲット
(得点表)

解説と解答


 なかなか正解が出ず、1か月半にも及ぶロングランクイズとなりましたが、遂に正解者が出ました。

 学校の教科書では、ヴォルテール(1694〜1778)はフリードリヒ2世やエカチェリーナ2世に影響を与えたフランスの啓蒙思想家と紹介される程度なんですが、実はかなりユニークな人物なんですよ。本名をフランソワ=マリー=アルエといい、パリの商人の息子ですが文学を志し、若くして戯曲や叙事詩で有名になります。ところが、時の権力者を批判してパリを追放されたりしていますし、また、フランス革命の口火となった襲撃事件のあったあのバスティーユ牢獄にも投獄されたこともあるんですね。32歳でイギリスに亡命しますが、帰国後「哲学書簡(イギリス便り)」を著わして、フランスの絶対主義王政を批判したため、この本も禁書処分になっています。後に「哲学辞典」というフランス社会やカトリック教会を批判する思想的な書も著わしています。宗教家の偽善を批判し、さらに宗教的な狂信を魂の黒死病として徹底批判して、合理的な哲学的精神を説いたんです。

 そんな彼は、友達の数学者と組み、国営宝くじの当選確率を計算したヴォルテールは、なんとその宝くじを全部買っても100万ルーブル(約10億円)も儲かるということに気づいたことがあったんです。彼は借金をしまくり、遺産の前借りまでして大半のくじを買い占めました。ミスに気づいた大蔵大臣は賞金支払い停止命令を出し、ヴォルテール等を詐欺罪で訴えますが、結局、枢密院はミスを認めて国庫からの支払いを命じました。こうしてヴォルテール等は50万ルーブル(約5億円)もの大金を手に入れたんですね。正解は「C」です。


 そんな宝くじが発売されていたら、是非kurochanにも教えてくださいね。