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クイズ【77】
マゼランの航海日誌
LAST UPDATE 2003-05-10

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【77】出題日時 2003年 5月 2日(金)14時50分
 1519年8月、マゼランは世界一周をめざしてスペインのセビリャ港を出港しました。1520年にマゼラン海峡を越えた彼は、太平洋も横断しますが、1521年4月にフィリピンでラプラプ王に殺されてしまいます。しかし、エルカノら17人の部下たちは航海を続けて地球を一周し、1522年9月にパロス港に到着します。さて、その途中のことです。大西洋にあるヴェルデ岬近くの島に到着した時、この島のポルトガル人から、現地では木曜日であることを知らされたのですが、航海日誌では木曜日ではなかったんですね。さて、何曜日だったのでしょうか?

正解者・・・Kubocchannさん、ケムンパスさん →4ptゲット(得点表)

解説と解答

 一般に「マゼランの世界周航」なんていいますが、マゼラン自身は地球一周はしていないんですね。ヨーロッパから大西洋を越えて南米のマゼラン海峡を抜けて太平洋を横断し、インド洋からアフリカ大陸を南から回って、大西洋を北上してヨーロッパに帰ったのは、マゼランの部下であるエルカノらです。

 さて、北極を手前にすると、左回りに自転している地球ですが、エルカノらは右回りに地球を一周したことになりますね。言い換えると、西へ西へと日が沈む方向に船を進めて地球を一周したのですから、昼と晩が微妙に長引き、結局1回分ずつ少なかったことになります。つまり、西回りに地球一周した時点で、航海日誌は一日遅れになるわけです。つまり木曜日の一日前ということで、水曜日が正解です。

 今では、経線(正しくは各国の標準時線)と日付変更線にしたがって国際的な時差を計算しますが、日付変更線を東から西に越える時は24時間戻し、西から東に越える時は24時間進めることになっていますよね。彼らの場合は前者ですが、1日分を戻さずに航海日誌を書き続けたことになります。

 ひるがえって、この航海日誌の1日分のずれが、地球が丸いことを実証したことにもなったのですね。