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クイズ【178】
世界最古の土器
LAST UPDATE 2005-05-06

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【178】出題日 2005年 4月28日(木)
 世界最古の土器は、現在のところ青森県大平[おおだい]山遺跡から出土した土器とされています。異論もあるのですが、放射性炭素年代測定法と年輪年代法によって、この土器は何年前のものと判定されているでしょうか?
 A 16万5000年前  B 6万5000年前
 C 1万6500年前  D 6500年前
応募締切 2005/ 5/ 6(金)午前6時 難易度・・・・★★★

正解者・・・・フーセンの羊さん、じゃいママ▽・。・▽さん、neko.さん、ケムンパスさん→3ptゲット
(得点表)

解説と解答

 古代の遺物の年代測定にはいくつかの方法がありますが、放射性炭素年代測法(炭素14年代法)が使われることが最近多くなりました。巨大な加速器質量分析計を用いる加速器質量分析法(AMS法)で、遺物に含まれる微量の14C濃度を測定することで、数百年〜数万年前の遺物の年代測定が数十年の誤差で判定できるのです。

 どういう理屈でそんなことが分かるのかということを説明しましょう。

 大気中で生きている動植物は呼吸によって大気中の炭素を取り込みますが、その炭素には3つのタイプ(同位体)があります。12C・13C・14Cがそれですが、14Cだけはβ線という放射線を放出して窒素(N)に変わっていきます。体内の14Cは、呼吸によって大気中と同じ濃度に保たれているのですが、呼吸が止まる(死亡する)ことによって濃度の減少が始まるわけです。14Cの半減期は5730±40年ですから、精密に濃度測定をすれば、その遺物が死後何年経っているのかが確定できるわけです。

 ただし、大気中の14C濃度は、時代によって一定ではありません。これでは、せっかくの測定結果も意味が無くなってしまいそうです。しかし、これも年輪年代法によって年代較正が可能なんですね。樹木の年輪には様々な気象データが刻み込まれています。いろいろな時代のたくさんの樹木の年輪を順次照合していくことで、1年単位の気象データが判明するわけです。いわば、年輪は気象の歴史のバーコードですね。

 というわけで、放射性炭素測定法と年輪年代法を併用することで、遺物の年代測定が可能となるわけです。

 さて、土器には様々な植物化石が付着していたりしますから、それを分析すれば、かなり正確な年代測定が可能になるわけです。青森県大平[おおだい]山元遺跡から出土した土器は何と1万6500年前のものと判定され、現在のところ世界最古の土器とされているんです。年輪年代法に異議を唱える学者もいるようですが、一応国際的に認められた科学的年代測定法とされています。正解は「C」ですね。