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クイズ【177】
前方後円墳
LAST UPDATE 2005-04-27

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【177】出題日 2005年 4月20日(水)
 日本には多くの前方後円墳がありますが、全長が長いもの順に、次の古墳を並べ替えてください。
 A 誉廟山古墳  B 大仙陵古墳
 C 造山古墳   D 箸墓古墳
 E 見世丸山古墳 F 陵山古墳

応募締切 2005/ 4/27(水)午前6時 難易度・・・・★★★


正解者・・・・フーセンの羊さん、ケムンパスさん、Kubocchannさん、eatyhiroさん→3ptゲット
(得点表)

解説と解答

古墳名 全長 所在地
大仙陵古墳 486 堺市
誉田御廟山[コンダゴビョウヤマ]古墳 417(425) 羽曳野市
陵山[リョウサン](履中[リチュウ]陵)古墳
(上石津[カミイシヅ]ミサンザイ古墳)
364(365) 堺市
造山[ツクリヤマ]古墳 350 岡山市
河内大塚山古墳

約336(335)

松原市
見瀬丸山古墳 約318 橿原市
渋谷向山[シブタニムコウヤマ]古墳 約310(302) 天理市
土師[ハジ]ニサンザイ古墳 296(288) 堺市
仲津媛[ナカツヒメ]陵古墳

291(286)

藤井寺市
箸墓古墳

278(276)

桜井市
作山[ツクリヤマ]古墳 270(286) 総社市
ウワナベ古墳 268(265) 奈良市

 主な前方後円墳とその全長を、左の表でご確認ください。
ただし、陵山古墳は奈良にもあり、全長207mですので、正解は二通りということになります。
 正解は「BAFCED」と「BACEDF」です。

 前方後円墳は、日本独特のものだとされてきましたが、1990年代から、朝鮮半島でも12基ほど発掘確認されています。ただし、日本のものの方が古くからあり、大伴金村が百済に割譲した地とされる現在の全羅南道一帯に分布しているので、日本から伝わったものだと考えられます。

 また、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)には、日本より古い前方後円墳があるようですが、日本のものとの関連は不明です。

 最古の前方後円墳は奈良県の箸墓古墳です。
山陰・山陽地方にすでにあった、突出部がある円墳・方墳から発展したといわれます。この地には3世紀後半に突如多数の古墳が造られはじめるのですが、奈良盆地にはすでに、唐古・鍵遺跡と呼ばれている巨大な環濠集落があったのですが、それが突如衰退し、纏向[まきむく]の地に巨大に都が整備されたようなのです。どうも、後漢の滅亡とその後の混乱が、北九州の先進地域の衰退につながり、あらたに連合王国が模索された結果、東海・北陸・山陰・山陽の各勢力の合意のもとに、纏向の地が王都に選ばれ、新生倭国が建設されたといわれています。これが、邪馬台国なのかどうかは分かりません。長年議論されているところですね。

 王都纏向には、纏向型前方後円墳が造られ、一時全国にそれが広まります。これは、前方部がまだ小さい段階のものです。やがて、発達した前方部を持つ箸墓古墳が造られ、これが定型化します。どうも、後円部に前王を葬り、前方部で新王の即位の儀礼が行われたのだろうと考えられます(橿原考古学研究所・寺沢薫説)。即位の儀礼を演出することに重きを置くようになったため、あのような大きな前方部が完成したのだろうというわけですね。

 また、「天円地方」といって、天を表す円と、地を表す方(四角形)との、二元的宇宙観との関連を寺沢さんも指摘しています。さて、この辺を詳しく解説しだすと、大変難しくなってしまいますので、このクイズの解説としては、この辺にしておきます。