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クイズ【155】
殷墟の発見
LAST UPDATE 2004-11-12

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【155】出題日時 2004年11月 4日(木)
 「夏」王朝の存在を示す遺跡の発掘が進んでいますが、まだ教科書的には中国最古の王朝は「殷」です。さて、殷王朝後期の都である殷墟が発見されるきっかけになった動物の骨は、清王朝のある高官が病気の薬として煎じて飲もうとしていたものでしたが、この高官が煩っていた病気とは何だったのでしょうか?
 A 天然痘 B マラリア C 水虫 D 虫歯

正解者・・・・フーセンの羊さん、ケムンパスさん、neko.さん、ようちゃん →4ptゲット
(得点表)

解説と解答

 殷墟(いんきょ)が発見されたのは、19世紀の末。清朝の高官をしていた王懿栄の病気見舞いに、その友達の劉鶚(鉄雲)が持参した竜骨がきっかけとなりました。竜骨とは、当時、マラリアの薬で、動物の骨から作る漢方薬でした。

 なにやら文字らしきものが書かれている事に気づいた王懿栄は、考古学者の知人に連絡をしたのですね。甲骨文字の発見です。そして、その竜骨の出所をたどり、殷墟の発掘につながったんです。ということで、正解は「B マラリア」です。

 甲骨文字は約2200字が確認され、約半分が解読されていて、漢字の原型とされているのですが、抽象化が相当に進んだ文字であるため、もっと原始的な段階の文字があるに違いないと考えられています。

 甲骨文字とは、牛の肩胛骨や亀の甲羅に掘られた文字であることを意味しますが、それは、わざと傷をつけた骨や甲羅を火であぶり、卜兆(ぼくちょう)と呼ばれるひび割れから様々な事を占い、その結果を刻み込んだものだっんですね。亀卜(きぼく)占いは、漢以後すたれますが、弥生時代に日本に伝わり、今も対馬や宮中に名残を残しているそうです。