クイズ【106】
「オシャカ」
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2003-12-05
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【106】出題日時 2003年11月28日(金)13時00分
日本語には仏教に由来する言葉がたくさんあります。さて、物事が失敗してダメになってしまうことを「オシャカになる」といったりしますが、この「オシャカ」とは「お釈迦(様)」のことですね。では、なぜダメになるということが釈迦と結びつくのでしょうか?
A すべてのものはいつかは滅びるという教義
B 焼き物を焼き損ねた原因
C 仏教はやがてすたれるという思想
D ウソも方便と様々な解釈を導いてしまった歴史 |
正解者・・・・のりっちさん、ようちゃん、じゃいママ▽・。・▽さん、
モリモリさん、Kubocchannさん、ケムンパスさん →3ptゲット
(得点表)
解説と解答
仏教由来の言葉は実に多いのですが、本来の意味とはまったく違う意味で使われているものもが多いんですね。このあたりは、また別の機会にクイズに出題させてもらうとして、ここであれこれ紹介するのはやめておきます。
さて、今回の「オシャカ」についてですが、これは「仏教由来の言葉」というよりは、「無理にこじつけた表現」というべきです。かつて、江戸の焼物師の間で使われていた隠語が由来だといわれます。昔は、焼物を釜で焼きあげる時の温度調節がむずかしかったようで、特に薄手で堅い焼物は高温で焼かねばならないだけに、少し火が強すぎるとすぐに割れてしまったんですね。焼物師達はその原因を「火が強かった」と言う代わりに「オシャカ」と表現したのです。江戸弁では「ひ」が「し」と発音されたりしますが、「火が強かった」→「しがつよかった」→「しがつようか」→「四月八日」→「お釈迦様の誕生日」というわけです。今も、「花祭り」と称して、レンゲの花で飾られ天地を指さす釈迦の像に、甘茶をかける行事が、各地のお寺に残されていたりします。kurochanの生家でもそうでした。というわけで正解は「B」です。
ちなみに残りの選択肢はそれぞれ実際にある教義・思想・歴史です。Aは諸行無常を、Cは末法思想をさし、Dはシャカの生前にすでに仏教に様々な解釈が登場して教義が混乱した背景に「方便」という布教手法もあったことをさします。