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クイズ【38】
LAST UPDATE 2002-07-16

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【38】出題日時 2002年 7月12日(金)14時00分
 最近では「日焼けは体に悪い」などと言われるようになってきました。紫外線がビタミンDを作るといっても、短時間の日光浴で十分なようです。さて、紫外線にはA波・B波・C波がありますが、日焼け・免疫低下・白内障などを引き起こし、遺伝子DNAを傷つけて皮膚ガンまで引きおこすと言われるのは、その3つのうち、どれでしょうか?

正解者・・・・ケムンパスさん →3ptゲット(得点表)

解説と解答

  今年は一段と暑い暑い夏になりそうですね。強い日差しの元で、スポーツや海水浴などで日焼けする人も多いんだろうなと思います。

 ところが、何とオーストラリアなどの小学校では、晴れた日は、運動場で体育の授業をしてはいけないそうです。オーストラリア上空はオゾンホールができやすいこともあって、紫外線対策が進んでいるんですね。日本でも、「紫外線は身体に良くない」ということが、ぼちぼち知られ始めていますが、まだまだ「真っ黒に日焼けする子は健康な子」というイメージが強いですね。

 赤外線は熱光線、紫外線は殺菌光線というのは、よく知られていますが、紫外線は皮膚の消毒もしてくれるし、ビタミンDだって作るんだ、と考える人も多いようです。確かに紫外線はビタミンDを作りますが、カルシウム代謝を活性化させるビタミンDは、短時間の局部日光浴で十分なようですし、また皮膚の消毒どころか、皮膚ガン・白内障・遺伝子DNAの破壊をもたらすこともあるわけですから、「健康的な日焼け」なんていうのは、もう古いのかもしれませんね。破壊された遺伝子DNAの修復ミスが重なってガン細胞が発生し皮膚ガンになるという仕組みで、先にふれたオーストラリアは皮膚ガン発生世界一の国というから深刻ですね。また、日焼けした後の身体のだるさも、実は「免疫低下」現象で、何十年後に悪影響を及ぼすというわけですから、本当に恐ろしいシロモノだったんですね。

 そんなわけで、最近その恐ろしさが強調されはじめている紫外線です。「UVカット」なんてよく聞きますが、UVとは紫外線=ウルトラバイオレットの略だということも、今や広く知られるようになりました。太陽光線にしめる紫外線量は約6%ですが、そのうち約9割はA波です。A波は、シミ・シワの原因にはなっても皮膚ガンを引き起こすことはあまりないようです。残る1割、つまり太陽光線の約0.5%が問題のB波です。C波もありますが、オゾン層で消滅してしまい、地表へは届かないそうです。オゾン層はB波もかなり吸収しますが、B波が地表に幾分か届いていたずらをするんですね。オゾン層の破壊をくい止めなきゃ、深刻な事態になってしまいそうですね。僕ら教職員も、この問題にはもっと敏感になるべきです。ということで、正解はB波です。