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【31】出題日時 2002年
5月22日(水)2時50分 国籍が違う二人が結婚することを、国際結婚といいます。では今、在日外国人が増えつつある日本で、結婚するカップルの何組に1組が国際結婚でしょうか。 あ)22000組に1組 い)2200組に1組 う)220組に1組 え)22組に1組 |
「単一民族国家」などという幻想を引きずっている人には辛いことかもしれないですが、日本もまた多民族国家です。今や世界中のどの国においても、人々の交流・移住はますます進むでしょう。戸籍に基づく国籍法で、外国籍者に対しては、とかく冷たい日本ですが、植民地時代の名残や新たな新渡日者の増加により、現在全人口平均で、80数名に1人は外国籍というのが日本の実態です。しかし、父母両系主義を取り入れた1985年の国籍法改定で、新生児の国籍は父母どちらかの国籍を与えるとされて以来、外国にルーツを持つ日本国籍者が増えていますし、いわゆる「帰化」(日本国籍取得)する人もいますので、外国にルーツをもつ人は、もっと多いんですよ。
さて、国籍が違う2人の結婚を国際結婚といいます。外国で結婚式を挙げたら国際結婚だと思っている人がたまにいますから注意しましょう。上で述べたように、日本には今や、外国にルーツを持ちながらも日本籍である人をのぞいても、外国籍者が多数住んでいます。国際結婚が成立する確率もとても高いわけです。最新の統計では、全国平均で、結婚するカップルの22組に1組は国際結婚だそうです。都市部や海外からの「花嫁」募集に力を入れている地方などでは、10組あまりに1組は国際結婚という地域もあります。ということで、正解は「え」です。
上で述べたように、両親のどちらかが日本国籍者である場合、子どもの国籍は日本国籍を選択できますが、国籍による差別が圧力となることもあって、圧倒的に日本国籍を選択する親が多いようです。ちなみに日本の国籍法は1985年に改定されましたが、親の国籍によって子の国籍を決める血統主義には違いがありません。日本では常識と思いがちですが、国際的には生地主義が常識なんですよ。また、民族と国籍が異なっていても民族性を大切にするということを認め合う意識も、日本ではまだまだ薄いと言えますね。これからますます多文化社会が進展していくでしょうから、「違っていて当たり前」「異なっているから面白い」という社会を築いていきたいものですね。