旧佐敷トンネルレポート

2000年7月26日 

参加者・球磨川えびの

旧佐敷トンネルだけではなく、「三太郎峠」全部プラスアルファに行ってきました。



旧佐敷トンネルを訪ねたわけですが、時間に余裕があったので、 佐敷峠を含めた「三太郎峠」の全旧道に行ってみることにしました。

1.津奈木太郎(津奈木峠)
普通の三太郎峠レポートでは、熊本方面にある赤松太郎(赤松峠)を最初にして、 その後佐敷太郎(佐敷峠)、最後に津奈木太郎(津奈木峠)という順番で紹介されていますが、 筆者が峠の南側にある鹿児島県に住んでいるせいで最初に紹介します。

現・国道3号線から西側にそれる道をしばらく行くと、旧津奈木トンネルにたどり着きます。
旧佐敷トンネルと違って、こちらでの幽霊情報は特にありません。しかし、トンネル自体はそっくりです。
旧津奈木トンネル南口では、水が流れる音がします。 それもそのはず、向かって左側に細い水路があるからです。
これはトンネル北口です。

2.佐敷太郎(佐敷峠)
さて、ついに旧佐敷トンネルです。 津奈木峠と同じように、細い道をくねくね曲がりながら登っていきます。
そうしているうちにトンネルの南口に着きました。
雫がポタポタ落ちる中を、窓を開け、徐行運転で通過しましたが、 昼間だったということもあって、怪奇現象は何もおきませんでした。
無事トンネルをくぐりぬけても、気を抜くことは出来ません。 トンネル北側の坂道は「幽霊坂」と呼ばれていて、ここでも怪奇現象が起こるそうです。
夜中になると、崖の方に昼間にはない道ができていて、車はそちらに引き寄せられます。 引き寄せられた車は、昼間は崖であるところに動くわけですから、崖下に落下となってしまいます。
さすがに昼間ですから、道が出現することはありませんが、 急カーブの連続ですのでゆっくり下っていきました。 その途中に、一体のお地蔵様がありました。
台座に何か文字が彫ってあったので見てみました。
写真ではわかりにくいのですが、台座に「享保十一」と彫ってありました。 徳川吉宗が活躍した時代に作られたのでしょうか?
本当にそうだとすると、 このお地蔵様は自動車転落事故がらみで置かれたものでは無いという事になります。

さてご本尊(?)はどうなっているのかな・・・と思って視線を上に向けると、 あるはずのものが無いので驚きました。何が無いのかというと・・・
目、鼻、口など顔を構成する要素が無いのです。
よく見ると、首のところにつなぎ目があります。 オリジナルの首は長い歴史の間に壊れてしまい、 代わりの頭(と言っていいのだろうか?)を乗せて今日まで幽霊坂に佇んでいたのです。

3.赤松太郎(赤松峠)
三太郎峠では最も北側にある峠です。 従来の三太郎峠レポートではここから紹介されるのですが、 筆者が峠の南側に住んでいるせいで後回しになってしまいました。

ある地図によると、国道3号線と旧道が分かれる地点のあたりに火葬場があるそうです。 しかし、火葬場があるはずの場所は荒地になっていました。
こちらの写真は小高い丘の上に登って撮影したものです。 やや奥の方に旧道が、更に奥の方に現国道があります。
こちらは旧道側から撮影したものです。
火葬場跡(?)の近くに、お墓らしきものがありました。 字を読むことはまったく出来ませんでした。
津奈木、佐敷の両峠と違い、トンネルがありません。 これではミステリースポットにはなりにくいですね。 こちらは南側(鹿児島・水俣側)から撮ったものです。
こちらは北側(熊本・八代側)から撮ったものです。
砲弾型の石碑です。何か字が彫ってありましたが、上のほうは読むことができませんでした。 何かの満期記念のようですが・・・。

4.日奈久太郎(ウソ)
三太郎峠を越えると八代市の日奈久温泉街に着くのですが、 旧佐敷トンネルの幽霊よりも怖い(?)モノが待ち受けていました。
そいつは制限速度より速く走る自動車を撮影し、その車のドライバーを検挙させます。 もうお分かりと思いますが、「オービス」こと自動速度取り締まり機です。
ここにあるものは、ループコイルを使って速度を計り、 CCDカメラにより撮影する「LHシステム」です。

CCDカメラは車両をフイルムに記憶するのではなく、データーを警察署に転送します。 (一種のデジカメですね) そのため、フイルム切れということがありません。 普通のカメラだと「スピードを出しすぎていたけど、フイルムが切れていたので撮影されなかった」 ということがあるのですが、CCDカメラだとそうはいきません。
CCDカメラと赤外線ストロボが道路上に設置されています。どっちがどっちだったっけ・・・。
カメラがあるのは上り車線にだけであります。 下り車線(水俣・鹿児島方面行き)にいるのなら気にしなくてもいいです。
速度を計る「ループコイル」についてちょこっと説明します。
電流を流したループコイルの上を、金属の塊である自動車が通過すると、 電流が流れていることにより発生する磁界が乱れます。 この磁界の乱れをスイッチとして、 2つあるループコイルの磁界が乱れる時間差によって速度を計るのです。
下の写真は、ループコイルが埋め込まれている場所を示す目印です。
画面右上にあるループコイルの上を通過したところを、白い点のところで撮影します。
ループコイルがある方から撮影しました。
道路上に線が写っていますが、ここにループコイルが埋め込まれています。
反対車線から撮影しました。日奈久地方の名産品であるちくわのお店前にあります。
ちなみに、左端の白い車は筆者(球磨川えびの)の車です。
日奈久LHシステムの全景です。みなさん、くれぐれも制限速度は守ってくださいね〜。
(ただし、筆者が守っているかは定かではない)



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