グアム旅日記PartT

7月3日(土)
 外は、大雨…。20:55関空集合のため家を出る頃には、小振りになっていたものの、傘をさして行くのは、なんとなく気が重い。おまけに、私は家を出てから、サングラス、腕時計、筆記用具を忘れてきたことに気がつき、ガックリ…。とりあえず気を取りなおして、筆記用具だけをコンビニで買って、ラピートに乗りこんだ。あっという間に関空に到着し、待ち合わせ場所で、えりさんと落ち合う。えりさんは早めに家を出たので、ずいぶん待つはめになったらしい。受付を済ませると、換金。することもないので、出国手続きもすぐに済ませ、免税店で化粧品を買った。10:25に搭乗が始まり、チケットの席を確認すると、88JとK。「後ろだ〜。」と思って、ずんずん後ろに行くと、なっないっ!…なんのことはない、2階席でした。チャンチャン。10:55に離陸して、すぐに出されたサンドイッチボックスには、クロワッサンサンド、カステラ、ハムサラダ、ピーチヨーグルトと、なかなかのもの。食べて満腹になったら、眠気が襲ってきた。

 

7月4日(日)
 寝ついたと思ったら、「間もなく着陸します。」のアナウンスに起こされた。空港は、さすがに日本人だらけで、気分は国内。ツアーカウンターで振り分けられた2番バスに乗り込み、ホテルへ向かった。空港からホテルは近い。パークホテルは期待通り。最上階の11階の部屋へ入ってビックリ。すっごく広くて、きれい。ベランダからは海も見える。ただひとつの難点は、なぜか洗面のドアが閉まらない。閉めても閉めても、フワァ〜と隙間が開く。ふたりとも、のぞきの趣味はないので、まぁよしとしよう。
 荷物整理をひととおり済ませたので、少し眠ることにした。セスナ機体験操縦へ出かける前に朝食を取ろうと相談していると、外では
ピカッと稲光が…!ベランダを見ると雨が降っている。セスナに乗れるかを心配しながら、とりあえず1時間半寝る。
 7:20に目を覚ますと、外は晴れ!安心して用意をし、2Fのレストランへ朝食をとりに行った。ビュッフェのメニューを見て回ると、なんとゴハン、焼魚に、納豆まである。が、海外気分を味わいたいので、洋食。パンに、サラダやソーセージ、フルーツを食べた。

 9時10分前にロビーに行くと、時間きっちりに、現地の人らしき女の子がピックアップに来てくれた。海外では、遅れる人が多いと思っていたので、意外だ。車に乗って10分余りで、グアム国際空港に着いた。事務所は木造の小さな建物だった。入ると、笑顔の社長さんが迎えてくれた。コーヒーを飲みながら書類に記入し、2階で女性の説明を受ける。計器の説明は、ひととおり聞いたが、左上のスピードと隣の水平を表すものと、その隣の高度計、それだけ覚えればいいと言われたら、本当に他のものは全部きれいさっぱり忘れてしまった。それから、操縦桿の動かし方、離陸時、水平飛行時、カーブ、着陸時などの話を聞く。でも聞けば聞くほど、難しいような気がして緊張してきた。その女性は、最近自家用の免許を取ったばかりという。体験操縦も女性は少ないらしい。説明が終わり1階のソファで待っていると、お客さんとパイロットさんが戻ってきた。お客さんのおじさんは体験操縦が気に入って、3日間連続で飛んでいるらしい。それを聞くと、緊張するもののワクワクもしてくる。

 そして、出発!パイロットの井上さんとともに車でセスナの側まで行く。「ふたりとも操縦できるんですか?」という私達の質問に「ひとりだけ。」という答え。「え〜っ?!」とビックリしたが、よく聞くと、ひとりずつ交代で…ということ。ホッ。でも空の上で前のシートと後ろのシートで席を交代するというのには驚いた。セスナに座ると、まずは、そのシートの交代の仕方を説明される。操縦桿を押しちゃダメとか、コードを引っかけないようにとか、覚えておく。キーを差し込みパワーを入れると、動き出した。地上では、足元のペダルで方向を決める。滑走路に向かう間、ペダルで方向を動かすが、なかなか難しい。

そうこうしてるうちに雨がポツポツ降ってきたので、滑走路まで井上さんがセスナを動かしてくれた。 「スピードが60になったら、操縦桿を少しずつ引いて下さい。」そう言って、井上さんは操縦桿から手を離している。緊張する。パワーを上げ、だんだんスピードが上がる。メーターの針がグングン上がっていく。そして60になった時、操縦桿を引いた。「もう少し引いて。もう少し。」言われるままに引いて、気がつくと、窓の外の景色が斜め下にあった。飛んだ!気がついたら空の上…という感じだった。きれいな青空だった。ふと、大好きな舞台「The Winds Of God」で、アニキとキンタが初めて空を飛ぶシーンを思い出す。とっても気持ちがいい。恋人岬を下に見ながら、まずはロタ島に向かう。海の上を飛びながら、高度を上げ、水平飛行を練習する。途中、機首を上げすぎると機体が落ちる…というのを井上さんが少し実践してくれる。ストンとなりキャ〜。でも簡単に操縦桿で立て直せることも実践。ちと安心。
ロタ島近くで、左下の海上を別のセスナ機が飛んでいるのを見たら、よけいに高い所を飛んでいることを実感した。ロタ島は、小さな島だった。島の周りはエメラルドグリーンできれい。街の上空を高度を落として、旋回してもらった。それから島を回り込み、空港の滑走路スレスレに降りて上がることに。グアムとは国が違うので降りることはできないという。「はい、そのまま保って、保って。タイヤが付いたら、不法入国ですからね。」そんなこと言うと、また緊張するじゃないのよ〜。高度を上げると、一路、グアム島へ戻る。海上で、左右へ曲がる練習をした。空中なので道が決まってないから、とっても気楽だ。グアムが近づいてきたところで、えりさんと操縦を交代した。ヘッドホンをとり、シートベルトをはずす。操縦桿に触れないようにしながらシートを下げ、隣のシートとの間から後ろの席へ移る。離陸前の練習通り、スムーズにできた。後ろの席に移って、ゆっくり遊覧飛行気分を味わう。
グアム島上空へはアメリカ空軍基地の方から入った。このあたりでは高度が1300mと決められているらしい。そこからグルッとグアム島のふちをなぞっていく。横井さんが28年間も生活していた洞窟近くのタロフォフォの滝や、ココス島の上空では、井上さんが操縦して旋回してくれた。ココス島周辺の海は、別の場所のようなキレイな色をしていた。港上空、マリンパーク上空を通り、空港へ向かう。「では右に曲がって下さい。」の指示に、えりさんが勢い良くグィ〜ンと操縦桿を動かしたら、飛行機もグィ〜ンと傾き、井上さんが「うわっ。」と、すごくあせって操縦桿を直していた(笑)。空港近くに来て、そろそろ着陸かなと思っていたら、「1回目の着陸をやってもらいます。それから、もう1度上がって、後ろのかたと交代して着陸します。」と、井上さんが言ってる。すっかり仕事(?)は終わったと、くつろいでたら、突然のご指名に「およっ!」と思った。
滑走路への方向など着陸直前までの体制は、井上さんが整えてくれて、1回目の着陸、そこから、また離陸して上空にあがったところで、もう1度シートを交代。だんだんと高度を下げて滑走路が近くなったところで、操縦桿を少しずつ引いて機首を上げ、前からの風を受けて滑走路へ着陸する。井上さんの言う通りにしていると、できてしまった。無事、ランディングしたら、なんだかうれしかった。とっても楽しい2時間だった。

 セスナ機を降りて、また車で事務所に戻った。すぐに冷たいお茶を出してもらった。色が茶色だったので、アイスティだと思ったけれど、
やたら甘い。シロップたっぷりという感じだった。社長のミヤジさんに「どのくらいで免許取れますか?」と聞くと、3ヶ月くらいと言う。ちょっと魅力的。ミヤジさんは、飛行証明書と一緒に、免許を取るための教習の案内のレジメもくれた。それから、ミヤジさんと、ランチを御一緒することになった。3人だとお得なランチがあるらしい。車で着いたところは、パシフィックスターホテル。お目当ての店に行くと、今日は日曜日のサンデーブランチのビュッフェで、いつものメニューはないらしい。28ドル食べ放題だが、ちょっと高め。方針変更。ミヤジさんのお友達シェフに情報では、独立記念日でイパオビーチで屋台が出るというので行ってみることになった。ところがビーチに行くと、夕方からのようで、まだ準備中。またもや方針変更。せっかくだから、少し離れたオンワードアガニャビーチホテルへ向かった。本当は海の見える和食の店に行きたかったらしいが、お休みだったので、サンデーブランチのビュッフェにした。メニューは和洋中なんでもあり。巻き寿し、そば、サラダ、肉にお魚、ビーフンに豚の丸焼きと、いろいろある。シャンパンを飲み、海を見ながらの、ゆったりランチとなった。

 食後、ホテルまで車で送ってもらった。まだ2時で、エステの予約まで1時間ほどあるので、Kマートへブラブラ行くことにした。ところが歩き出して、ほんの2、3分。ポツポツ、ドドッと雨が降り出した。あきらめて、雨の中、ホテルに戻った頃には、濡れ鼠。ツアーデスクのお姉さんに聞いたところ、Kマートへは歩いたら坂道で20分はかかるらしい。雨だから戻って正解だったかも。残りの時間は、部屋で休むことにした。気がついたら3時を過ぎていて、あわてて用意をしてロビーへ降りたが、ピックアップの人が既に来ていて驚いた。南の島の人は、きっちりしてるのね。

 楽しみにしていたマンダラスパ。場所はウェスティンホテル。吹き抜けにシースルーのエレベーターがある、リゾート風のホテル。受付を済ませると、部屋に案内された。えりさんと並んでできるみたい。着替えが済むと、まずはスチームサウナに案内される。15分間入るという。ふたりなので、話していれば時間が経つけれど、ひとりなら退屈そう。15分経つ頃には、ふたりとも顔から汗ダクダクで、スタッフの女性にビックリされた。部屋に戻りガウンを脱ぎ、うつぶせに横たわる。マッサージは時々コキコキ音がするものの、気持ちいい。それから、ボディスクラブでマッサージ。ちょっとヌルヌルして、これもいい気持ち。いい気持ちになったところで、シャワーへ。それから花を浮かべたお風呂に入る。お茶とクッキーも用意されてて、のんびりムード。時計を置かれ、5:5までと言われたと思って、お風呂を上がり、フェイシャルを待つけど、なかなか来ない。ちょっとイライラした。時間を聞き間違えたのかな?やっと来てくれて、フェイシャルマッサージが始まると、あまりに気持ちよくて、少し眠ってしまった。終わったら、シャワーを浴びれる様子はなく、そのまま着替えて帰ることになった。また、車でホテルまで送ってもらった。

 6時過ぎにホテルに戻り、少し肌寒いので着替え、また出かけることにした。今度は買い物。ホテルを出ると、すぐにタクシーの運転手が寄ってきた。「DutyFreeならタクシー代はいらないよ。」と言う。「タモンサンズプラザに行きたい。」と言うと、歩いても近いと言う。疑いつつバスを待つが、来たバスは逆向きのよう。待つのも面倒になり歩き始める。寄り道しつつブラブラ歩いて10分ぐらいで着いた。FENDIやGUCCIを見るが、思ったほど商品がない。また歩いて、DutyFreeへ向かう。途中、ABCストアを発見。翌朝の朝ゴハンを買うことにした。えりさんはアンパン、私はオニギリにする。お茶を買おうと棚を見ると、「緑茶」というペットボトルがある。でも、なぜか色が茶色。「?」と思って、原材料の表示を見ると、「緑茶、水、砂糖、はちみつ」!もしや、セスナの事務所やエステで出された甘いお茶は、緑茶のつもりだったのかも。緑茶の「緑」の意味が、わかってないのね…。「ゲゲッ!」と思って、隣のウーロン茶にした。えりさんは早速オミヤゲ用のコナ・コーヒーを買い込んでいた。レジが終わった頃、外で大きな音がした。お店の人と一緒にドアから覗くと、打上げ花火が上がっていた。独立記念日の花火だ。なんだか、うれしくなった。

 時間も8時近いので、食事をとることにして、「セイルズ」へ行った。せっかく海だから、シーフード・プレートとイカのから揚げをオーダーする。イカは、かたくて、なかなか噛み切れなかったけれど、食べだしたら止まらない。シーフードも、エビや貝柱、魚、カニetc.を半分に切って、仲良く分け分けした。魚は、あまりおいしくなかった。時間もないので、サクサクと食べて、店をあとにした。

 DutyFreeは、想像していたほどには大きくなかった。11時が最終バスと聞いていたので、少し早めにバス乗り場へ行くと、外では雨がザァーザァー降っていた。時刻表を見ると、行き先のホテル名の中に“パーク”が、ないっ!しかも“11:00”の文字もないっ!「そっ、そんな〜…。」と焦るが、雨も降ってるし、みんな待ってるので、気長に待ってみる。やっと「来た!」と思ったバスは、ルートが違ったが、係の人が、どこのホテルか聞いてくれて、パークへはルートBと教えてくれた。案内板を変えといてくれな、わからんやん。そして、やっとやっとルートBのバスが到着。無事、帰れましたとさ。11時過ぎにホテルに着き、12:30には眠りについた。あ〜、明日も朝は早い…。