観戦記2002

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2001年→
2002/2/1 北海道立総合体育センター
新日本プロレス
〜FIGHTING SPIRIT 2002〜
  1. クリス・キャンディードvsジャイアント・シン
  2. 吉江豊vsブルー・ウルフ
  3. 井上亘、エル・サムライvs柴田勝頼、垣原賢人
  4. ダン・デバイン、西村修vs棚橋弘至、鈴木健想
  5. タイガーマスク、成瀬昌由、田中稔、獣神サンダーライガーvsGOKU-DO、邪道、外道、金本浩二
  6. 越中詩郎、長州力、藤波辰爾vs後藤達俊、天山広吉、蝶野正洋
  7. 佐々木健介vsリック・スタイナー
  8. 安田忠夫vsジャイアント・シルバ
  9. 永田裕志vs中西学
  • 途中登場したアントニオ猪木が肩に掛けていた「闘魂タオル」の色にちなんで、背景を赤系にしてみました。
  • 2/1〜2/3、札幌方面に行く機会があり、その初日、新日本プロレス札幌大会が行われることを思い出し、当日券が無くてもどんな会場でやっているのか見られればいいか、観られたらラッキー、と思い、地下鉄に乗った。
  • この日は元々、IWGPタッグ選手権試合として武藤敬司、太陽ケアvs天山広吉、小島聡の試合がメインのカードに組まれていた。
    しかし、報道にあったとおり、武藤敬司、小島聡、そしてケンドー・カシンの三選手が2月以降の契約を更新せず新日本プロレスから退団となったため、タイトルマッチもケンドー・カシン選手が関係する試合もできなくなり、急遽カードが変更され、メインの試合が永田vs中西となった。
    「武藤が出ないしなぁ」と思案はしていたが、「猪木が札幌に乗り込む」という報道も聞いていたので足を運ぶことにした。
  • かつて札幌での興行には「中島体育センター」が使用されていたのだが、老朽化等により今回の会場「きたえーる」に移転したのだ。
    地下鉄豊平公園駅の駅の真上か改札前がその「きたえーる」と思ったら、駅とは連絡通路で結ばれている。おかげで道中冷たい風雪にさらされることはないが、改札を抜けてから入り口まではしばらく歩かなければならない。大阪で言えば近鉄難波から南海難波、谷町九丁目から上本町、梅田から西梅田くらいはあるだろうか。東京で言えば新宿から西武新宿、大手町から東京くらいだろうか。
  • 「きたえーる」にたどり着くと、トレーニングセンターで汗を流している人々が目に入ってくる。メインの建物のそばに公営のジムが併設されている。
  • 当日券はアリーナに設営された席、スタンド席ともどの席種もまだまだあって、5千円の席がよく減っていたようなので、見やすいのはこちらの方だろうと思い、5千円の2階B指定席を買った。
    開場まで20分ほどあったので、入り口前に並ぶ人も多かったが指定席なので行列を横目に展示コーナー等見て回った。北海道のスポーツに関する展示や、地元スポーツ新聞が置いてある。
  • 地下鉄の連絡通路に降りる階段あたりにダフ屋が見受けられたが、日本武道館前ほど多くはない。
  • そろそろ開場しそうな頃合いを見て行列の後ろに付いた。
    新日本プロレスをライブで観るのは1999年6月の日本武道館大会(橋本真也復帰戦)以来で、その時はちょっと遅れていったためにプログラムが売り切れていて買えなかった。それを思い出し、入場するやすぐプログラムの入ったパンフレットを買った。2階B指定席は四隅のコーナーポストの後方に当たる。座ったところは選手入場の花道を横から見る位置でもあったので、よかった。
  • 第1試合に先立ち、選手入場が行われ、ほとんどの選手がリングに上がった。藤波社長の「色々なことがあったが、今後とも応援よろしく」といった旨の挨拶があった。
  • 第1試合、キャンディードはジャイアント・シンの大きさに圧倒され、ほとんど手を出せないまま終わる。
  • 第2試合のブルー・ウルフは大相撲の朝青龍の兄弟。
    序盤は吉江と基本的な動きの応酬であったが、中盤になりブルー・ウルフが張り手合戦を挑みだした。結局吉江の数発の張り手でダウンしたまま動けなくなり、そのまま担架で運ばれてしまった。なかなか決着を付けない吉江に「いつまでやるのか」といった野次も飛んだが、攻め、受け、といった技の応酬を見せるのだから、またブルー・ウルフを教育する、という見方ではあれでよかった。ブルー・ウルフは速い展開を狙って張り手合戦に持ち込むよりも、じっくり試合を進めることを心がけた方がよかった。
  • 第3試合は、全日本プロレスの試合で何度も観て、通勤電車の車内でも見かけたカッキーこと垣原にどうしても注目がいってしまう。井上、柴田は「ヤング・ライオン」として名を上げているが、どちらも動きが良い。終盤、柴田もカッキー・カッターを繰り出し、柴田の方が引き出しが多そうに見えた。
  • 第4試合、「タナケン」と呼ばれているタッグチームと、観客に感動を与えるという無我・西村に注目する。タッグチームとしては、デバイン・西村組が良かった。攻めのデバイン、受けと要所を締める西村というコントラスト、コンビネーション、役割分担がよかった。西村の動きは無駄が少なくなめらかで、オーソドックスな技でもなかなか効果的なので、注目してしまう。粘るブリッジには感心した。そういったところ、マイクではなくリングでアピールするところが現在の新日本プロレスに唯一であるために、西村の試合は”感動”を呼ぶのだろう。
    鈴木健想は「すずきけんぞう」と読む。
  • 第5試合、ライガー組はみちのくプロレス所属のタイガーマスクの入場テーマ曲で登場。8人タッグマッチの登場選手8人のうち、新日本プロレス生え抜きはライガーと金本だけ。T2000組は徹底して相手チームを分断し、成瀬をフォールすることを狙っていたようである。邪道・外道は全日本プロレスの試合でも見たことがあるが、引き出しが多く、タッグチームとしてはやはり巧かった。
    T2000は、"TeamTwoThousand"。
    タイガーマスクは現在が4代目に当たり、初代が佐山、2代目が三沢、3代目が金本。
  • 休憩中、スタンドの下を見ると、アリーナにいる井上の周りに人が集まり、サインしてもらったり一緒に写真を撮ったりしていた。一緒に写真に収まるのも、並ぶだけでなく、井上にスリーパーをかけられるような構図も見られた。
  • 第6試合、休場明けの越中(こしなか)、新日本プロレスに一大事があれば復活するという長州、そして社長・藤波の組とT2000の試合。
    長州をライブで見るのは80年代、当時のジャパンプロレス大阪城ホール大会での対ジャンボ鶴田戦(結果・・・60分フルタイムドロー)以来。
    長州の動きはよく、リキ・ラリアットやサソリ固めも早々と見られたが、相手をコーナーに追い詰めてボコボコに殴る蹴るというTVで見た対橋本真也戦のときのような殺気も感じられた。
    藤波は西村とともに無我というユニットを組んでいるが、同じように巧い。越中の得意技はヒップアタックだが、場内はいつヒップアタックが出るか期待が感じられた。
    一方、T2000組では、天山がリングに入ると、彼がモンゴリアンチョップを撃つときに発する「シー」という音が場内のあちこちから聞こえたが、ファンによっては耳障りなのだそうである。確かにモンゴリアンチョップとは全然関係ない場面でも天山がリング内にいる間じゅう「シー」とは、間(ま)が悪い。
    シリーズ初日、その上色々な騒動に巻き込まれた、ということもあったためか、蝶野には味方を救援するためのリングインのタイミングがちょっとずれた場面もあった。
    結局、越中が狙われ、蝶野のケンカキックからフォール負け。
  • 決着が付いた後、蝶野のマイクアピールで「新日本プロレスの”神”」、アントニオ猪木が呼び込まれた。「元気ですかー!」をナマで初めて聞く。その直後の猪木の「俺は怒っている」という言葉に場内、否が応でも聞き耳を立てる。猪木は、武藤ら三選手の退団や、”黒幕”と決めつけた馳の行動よりも、社内でもそれなりのポジションにあった社員が辞めたことと、その辞めた社員たちがライバル企業である全日本プロレスに転職することを黙認していた新日本プロレス首脳陣に怒っているようであった。
    蝶野の「プロレスがしたい」という声には反応しなかったが、蝶野が現場を仕切る、ということになった。藤波・長州体制が変化した瞬間を目の当たりにした。
    その後、全日本プロレスとの交流を始め、色々な交流戦・対抗戦を手がけた取締役も退職してしまった。後日の報道ではこの一連の動きを「2月革命」と名付けている。
    数人の選手がリングに上がり、猪木の「怒っているか」という問いに各選手なりに答えたものの、猪木の意図はどうやら違っていたようである。
    中西の「武藤に怒っている」には「おめえはそれでいいや」とすかし、永田の「すべてに怒っている」には対象を言わせようとしたものの深追いせず、鈴木の「明るい未来が見えない」には「未来は自分で見つけろ」といった反応で、あまり噛み合わなかった。
    結局、「色々な思いがあるからそれはさておき」と話題を変えてしまったことには場内「言わせるだけ言わせて置いちゃったよぉ」と笑ってしまった。それだけ一字一句しっかり聞いていた、ということだろう。猪木は勢いのままに「みんな握手しろ」と蝶野とその場にいた選手たちに握手させた。猪木の前ではT2000も本隊も関係なくなるという、まさに”神”、猪木ワールド全開。最後は「1・2・3・ダー」で締め、初めてナマ「ダー」を体験できた。
    後の報道によると、その時リングに上がっていた棚橋は一人「ダー」をやらなかったそうである。また、鈴木の「明るい未来が見えない」というのも一連の騒動の原因、新日本プロレスの現状の一端を示しているそうである。
  • 第7試合、佐々木健介がリック・スタイナーのジャーマン・スープレックス3発とトドメのデスバレー・ボムであっけなく敗れる。1発目の当たり所が悪かったように見えた。リック・スタイナーは久々の登場らしいが、巧い選手である。圧倒的なリック・スタイナーに対してブーイングが飛ぶかと思ったが、場内やはり間合いが取れないのか、おとなしい。
  • 第8試合、安田は頭を剃り上げて登場。入場テーマ曲が演歌調で独特である。体のサイズが全然違うので、安田では歯が立たないだろう、と思っていたら、序盤安田が前に出たところをキャッチされそのままネックロックの形になり、やっぱりか、という感じになった。しかし、チョーク攻撃で形勢が逆転し、安田のスリーパーでシルバがギブアップ。シルバのギブアップ負けは初めてだそうである。チョーク攻撃は反則ではあるが、プロレスでは5カウントまで続けられるからアリなのだ。
  • 第9試合、なかなか見応えのある試合になった。全般的に中西が比較的優位に進めていった。中西のエクスプロイダーは初めて見た。しかし、徐々に、中西を怒らせ中西の技を受ける、という永田のペースにはまっていき、終盤、中西の攻め口のパターンが決まってきたところを永田のバックドロップホールドで結局中西の負け。
  • 隣のおじさんとパンフレットとリングを見ながら話している間にどうやらチケットの半券を座席下に落としたようで、これが残念。
  • ホテルに着くとロビーが何やら騒がしく、フロントでキーを受け取り部屋に向かおうとすると、覆面姿の人が出ていくのが見えた。近所でプロレスが行われていただけに、会場で時々見かける「コスプレ野郎」かと思ったが、会場外でもコスプレをやり通すとは考えにくいし、もしや、と思ってこの人だかりの輪の中にいる人を見ると獣神サンダーライガー本人であった。大勢の人たちは「出待ち」をしていたのだ。
    とりあえず「ライガーさん、頑張って下さい」と声をかけて部屋に向かった。
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2002/2/24 日本武道館
全日本プロレス
〜2002 エキサイト・シリーズ〜
  1. 平井伸和vs土方隆司
  2. 【トリプル・スレット・マッチ】
    愚乱・浪花vsヤス・ウラノvsHi69
  3. 田中将斗、保坂秀樹vsダブル・アイアン・シーク1号2号(ショーン・ヘルナンデス、ケーシー・ガイヤー)
  4. 奥村茂雄、本間朋晃vsスティーブ・ウイリアムス、マイク・ロトンド
  5. 宮本和志vsケンドー・カシン
  6. 安生洋二、嵐、荒谷信孝vsマイク・バートン、ジム・スティール、ジョージ・ハインズ
  7. 【特別試合】
    太陽ケアvs長井満也
  8. 天龍源一郎vs小島聡
  9. 【三冠ヘビー級選手権試合】
    武藤敬司vs川田利明
  • 三冠チャンピオンとなった川田利明のテーマカラーにちなんで、背景を黄色にしてみました。
  • スカイ・パーフェクTVでPPV(ペイ・パー・ヴュー・・・有料番組)で生放送される、とのことで、そばの駐車場には大きなパラボラアンテナを屋根に載せた中継車が停まっていた。
  • 本日は2階A指定席で観戦。招待券の観客も2階A指定席だったようで、若干混乱していた。
  • 第1試合、やはり軽量の土方が不利ではあったが、よく粘った。
  • 第2試合の「トリプル・スレット・マッチ」はメキシカンのルチャができるレスラーやインディーズ団体のレスラーを起用したときに時々行われる。しかし、見慣れていないとわかりにくい。序盤はリング上もぎこちないところがあった。バトルロイヤルの縮小版みたいにも見えたが、そういうものなのだろうか。以前はリングアナから説明があったが、何度もやっているので説明を省いているが、プログラムには説明を載せておいた方がよい。
    愛称「カニ」、愚乱・浪花は全日本にも新日本にも出場している。最近では新日本のシリーズでタッグパートナーの垣原にエビマスクをかぶらせた。あちこちの試合に出ているだけに経験は他の二人より豊富だが、終盤ロープから飛ぼうとしたところをHi69にロープを揺らされずり落ち、股間を強打し動けなくなる。その間にHi69がヤス・ウラノをフォール。
    Hi69は「ヒロキ」と読む。ヤス・ウラノとともにKAIENTAI-DOJO所属。
  • 第3試合に先立ち、恒例のカラーボール投げ。今回は田中・保坂組が行う。
  • 第3試合、ダブル・アイアン・シーク1号2号は、二人とも似た大型の体格で、頭はスキンヘッドなので、遠目からは判別しにくい。一人は「バンザーイ!」を連呼していた。田中・保坂に比べて大柄なので有利に思われたが、田中の粘り勝ち。
  • 休憩明け、チャンピオン・カーニバル出場選手発表があった。チャンピオン・カーニバルはシングル戦のシリーズで、新日本ではG1クライマックスにあたる。「春のチャン・カン、夏のG1(ジーワン)」と呼ばれるのだそうな。今回のシリーズには、安生の他、武藤も小島も参加することが明らかになり、場内は大いに盛り上がる。
  • 第4試合、体格差は外国人コンビと比べものにならない。圧倒的に数分で勝負がつくと思ったが、結局は外国人チームのペースに乗せられていた。
  • 第5試合「Problem!」で始まるケンドー・カシンの入場テーマが鳴り出すと場内は一層盛り上がる。カシンは花道の両側から手を差し出されても「邪魔だ」とばかりに嫌がる。カシンの入場テーマが鳴り終わらないうちに、カシンを追うように宮本がリングインする。開始のゴング後、カシンが対戦相手に握手を求める。これは新日本の試合でよく見られた光景。握手に応じたところを急所蹴りか巻き付かれて腕ひしぎ、という秒殺の展開はお馴染み。
    宮本は握手を拒否、突っかかっていき技を繰り出していくが、カシンに股間を蹴られスキを見せたところを飛びつき腕ひしぎ逆十字固めをかけられ、ロープにエスケープすることもできずタップ。
    カシンのTKO勝ちであるが、カシンは全く技を解こうとはしなかったため、セコンドの渕がリングに上がり、力ずくで技を外し、カシンにバックドロップを連発した上に、若手レスラーにやるような顔の踏みつけをやった。「渕教室」である。ここでも場内盛り上がる。ちなみに蝶野が全日本に登場したときにも渕は顔の踏みつけをやった。いわば全日本登場時の洗礼か。
    間もなく長髪の若手レスラーが現れ、カシンから渕を蹴散らし、カシンに握手を求めたがカシンは拒否してリングから引き揚げる。控え室に向かうカシンを大勢の報道陣が追いかける。長髪の若手レスラーが現れたところで場内のほとんどが何が何だかよくわからない状態。後の報道によるとこの若手レスラーは武藤に呼び寄せられたカズ・ハヤシということであった。
  • 第5試合後、馬場元子社長がリング上から挨拶。30周年大会について発表があった。
  • 第6試合、ジム・スティールは長髪を切り、赤く染めていた。マイク・バートンは花道から差し出された手にタッチしながら入場するのは恒例。荒谷は今まで見たときより動きがよかった。
    安生はオープンフィンガー・グローブを両手にしていて、マイク・バートンは左手にオープンフィンガー・グローブをしている。パンチ合戦もあったが、バートンのゴールデン・レフトを食らって動けなくなる。結局は荒谷がバートン・スティールのコンビネーションの前に敗れる。バートン・スティールは新日本のシリーズ(G1タッグリーグ戦)を通していいチームになったようだ。ちなみにそのシリーズでは準優勝している。
  • 第7試合、長井の粘り、太陽ケアのスタミナにただただ感心する。長井はヒザ蹴り(空牙、陸牙)が効果的であったが、太陽ケアのハワイアン・スマッシャーで敗れる。
  • 第8試合、小島登場前から場内盛り上がってくる。花道に現れた小島を見ると、タイツの色が従来の黒とオレンジから白地にオレンジに変わった。また覆面をして登場した。小島にはオレンジのテープが飛び交う。
    天龍は小島のかつてのパートナー、天山広吉の得意技を繰り出し、小島を追い詰める。手始めのモンゴリアンチョップの連発に「あれ?天山の技じゃないか」と思うや場内のあちこちから「シュー」という音が響き新日本の会場のようになる。天山の技ばかりでなく、天龍独特の厳しい技も相次ぎ、圧倒される小島に観客席から厳しいヤジが飛んだのか「うっせーな、バカヤロー」と小島が怒鳴る場面があった。おそらく、天山がいないとダメなのか、といったところだろう。
    気分一新でやらないかな、と思っていたが、小島の「いっちゃうぞ、バカヤロー」が出た。場内声を揃えてシャウトである。これは今までの全日本の会場にはない雰囲気。
    結局、小島のスタミナ切れ。というよりも天龍のスタミナには驚かされた。
  • 第9試合、タイトルマッチ宣言を読み上げるスタン・ハンセンPWF会長が登場するときに入場テーマ「SUNRISE」が流れる。リングインの際には「ウィー」。武藤は3本のベルトを巻いて登場。
    武藤は蹴りが得意な川田に対して執拗なヒザ攻め。低空ドロップキックの連発。ドラゴンスクリューも何発も繰り出す。武藤のヒザ攻めフルコースのトドメ、4の字固めでは川田が脱出を図るときに武藤のヒザにもかなりの負担をかけたようである。4の字固めの際の決めポーズもはっきり出せなかった。
    武藤はシャイニング・ウイザード(SW)も何発も撃ち込むが、川田はSWが見えているときはブロックしたり、場合によってはキャッチしていた。川田のバックドロップでマットに叩き付けられてもムクムクと起きあがってSWを撃ち込んだときは効果的だったようだ。投げられてもすぐ起きて反撃するところは川田のやり口、全日本スタイルを意識したのだろうか。
    武藤が全日本に登場するときはお約束のようになっていたイス攻撃は和田京平レフェリーに阻止される。その際、場内は「京平コール」が響く。
    川田がリング下に落ちてなかなか上がってこない間に、武藤は優勢なときにやる投げキッス風の決めポーズを見せた。
    スペースローリングエルボーはコーナーの川田が下を向いたため、そこに武藤の後頭部がぶつかり武藤の表情が歪む、という場面もあった。偶然なのか、川田の作戦なのか。しかし、間が空いたものの、しっかりその後に続くフェイスバスターはやった。しばらく実戦をしていない武藤の試合勘に川田が合わせたのだろうか。
    大きな試合に繰り出す、と言われるムーンサルトプレスはヒザがマットにぶつかる鈍い音が響き、またもや着地失敗と思わせたが、たいした影響は無さそうであった。
    後の報道によると、川田はパワーボムにこだわっていたようであるが、終盤のパワーボムでは武藤が体をひねらせて切り返そうとしたとき、川田はそれまでのヒザへのダメージもあったのか、垂直落下型のような形、パイルドライバーのような形で首から落とすような形になった。武藤は首がグニャリと曲がるような落ち方でしばらく動けなくなった。これには一瞬場内「あっ、危ない」(「ワールドプロレスリング」山崎解説者風)という雰囲気が流れる。ちなみに当時の三沢光晴は切り返しに成功し、川田の腕にも負担をかけた。
    30分近い大熱戦の末、川田が三冠奪還。「これも全日本です」という川田の意地が感じられた一戦であった。
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2002/4/13 日本武道館
全日本プロレス
〜グランド・チャンピオン・カーニバル〜
  1. 平井伸和vsヤス・ウラノ
  2. カズ・ハヤシ、ジミー・ヤン、Hi69vs宮本和志、愚乱・浪花、土方隆司
  3. 馳浩、保坂秀樹vsジョージ・ハインズ、本間朋晃
  4. 【世界ジュニアヘビー級王座決定戦】
    渕正信vsケンドー・カシン
  5. [全日本プロレス旗揚げ30周年 特別企画第二弾 ジャイアント馬場杯争奪6人タッグトーナメント 一回戦第一試合]
    スティーブ・ウイリアムス、マイク・ロトンド、安生洋二vsマイク・バートン、ジム・スティール、ザ・セッドマン
  6. 【アジアタッグ王座決定戦】
    長井満也、奥村茂雄vs嵐、荒谷信孝
  7. 【三冠挑戦者決定戦】
    太陽ケアvs小島聡
  8. 【三冠ヘビー級選手権試合】
    天龍源一郎vs武藤敬司
  • 三冠チャンピオンとなった天龍源一郎のテーマカラーにちなんで、背景を黄色にしてみました。
  • 今回もスカイ・パーフェクTVでPPV放送されるとのことで、中継車が武道館の周りに停まっており、中継車には「生放送中」という文字が張り出されていた。放送、しかもビデオではなく中継の回数が増えるのは、新日本プロレスから転職してきた人たちの効果が出ているのか、と思わせた。
  • 今回は「北」のブロックで、花道から登場するところを正面から見る位置となり、やはり会場での前売りは良い場所だということを改めて実感した。
  • 第1試合、ヤス・ウラノが繰り出した手数は全体の2割程度で、ほとんど平井にはかなわず、経験の差を感じさせられた。
  • 第2試合、前回観に来たとき乱入していたカズ・ハヤシが試合する姿は初めて見る。また、カズ・ハヤシが米国でユニットを組んでいたというジミー・ヤンも初めて見る。
    登場の仕方では、カズ・ハヤシ&ジミー・ヤンがやはり米国仕込みを感じさせた。
    試合については、序盤は流れがあまりよくないように見えたが、中盤、宮本がアルゼンチン・バックブリーカーを繰り出したあたりから盛り上がる。宮本は他に”不知火”というプロレスリング・ノアの丸藤正道の得意技をやったりしていた。
  • 第3試合に先立ち、恒例のカラーボール投げが行われる。今回は、馳浩と保坂秀樹がやっていたが、試合モードの馳は初めて見る。コーナーに上がって見得を切って着ていたTシャツを客席に投げ込むのを初めて見る。ボールを投げ終わったとき、「日頃使ってない所を使ったから痛い」と言うような感じで肩を押さえるパフォーマンス。
  • 第3試合、馳、保坂組からは一番軽量な本間が狙われる。馳は「疲れないうちに」というつもりなのか、本間相手に早々とジャイアントスイングを敢行した。今回は30回であったが、回し終わった後、保坂に交代するや、コーナーの所でしばらく動けなくなっていた。
    馳より大柄な保坂の動きも良かった。全日本所属となって初の武道館大会ということで張り切っていたのだろう。
  • 第4試合、カシンの登場は前回同様、花道の両側から差し出される手を邪魔そうにしてリングに入る。渕も邪魔そうにはしないが、周りはあまり相手にせずリングに入る。
    序盤、カシンのラフ戦法は少なかった。急所打ちは一度あったが、渕もかつて蝶野との対戦で一度急所を蹴られた後日、蝶野組とのタッグマッチで報復としてロープを使っての急所攻撃を行ったことがあり、その再現も行った。
    顔面踏みつけもあったり、ロープに絡めて痛めつける、という渕ならではの攻撃もあった。
    カシンも勝機に飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを行うが、技をかけられる場所がロープ近くというところが渕の老かいさで、ロープブレイクで逃れられてなかなかギブアップまで至らない。
    二回目の飛びつき腕ひしぎ逆十字固めではロープブレイクを狙う渕にはお構いなしに技を解こうとはしなかった。
    すると、ついにレフェリーのウォーリー山口がカシンにストンピングを見舞うという、全日本レフェリーとしては珍しい行動を起こす。それにしても今日のウォーリー山口のカウントは速く、場内のあちこちから「ウォーリー、速いよ。」との声が飛んでいた。かつての阿部四郎よろしく、「悪徳レフェリー」に化けるつもりなのだろうか。全日のWWE化も視野に入れるならば今後、要注目である。
    三回目の飛びつき腕ひしぎ十字固めでついにカシンがギブアップ勝ち。
    勝利を収めたものの、スタン・ハンセンPWF会長との握手は拒否、ベルトは手にするがトロフィーは横倒しにして片足を置き、報道陣に撮影させる。
    カシンとしては、そこでハンセンがキレてラリアットでも自分にやってくれたら思うツボだったのかも知れない。ともかく全日本ではあまり見られない光景であるが、意外にもブーイングは少なく、「やっぱりやったか。」という雰囲気。
    そこにカズ・ハヤシが登場し、「カシンよ、何度急所打ちやってんだ。このベルトは皆さんのベルトでしょ。渕さん、もう一度タイトル戦、やって下さい。」と自分が挑戦するのでもなく、渕vsカシンの再戦を要求した。カシンはこのアピールに怒ったような素振りで、認定書を破ってベルトを肩に掛けて花道を退場してしまった。入団会見で「もう認定書は破ったりしません。パウチしなくてもいい」とか言っていたそうだが、またもやカシン・ワールド炸裂であった。
    カズ・ハヤシのアピールも「皆さんの」とファンを味方に付けようと、呼びかけを織り交ぜるところは、芝居がかってはいるがこういうところがWWF仕込みなのか、と思わせた。WWFで”ストーン・コールド”スティーブ・オースチンが観客に"What?"と言わせて掛け合いをすることがあるが、その影響なのだろう。
  • 第5試合、ザ・セッドマンは久しぶりに見る。「セッ・ド・マン」とセッドマンコールを要求したり、ジョージ・ハインズに次ぐなかなかいいキャラクターである。マイク・バートンは左足を負傷しているようで、やはりそこを狙われた。結局はセッドマンがS・ウィリアムスのバックドロップに敗れる。
  • 第6試合、全日本vsWARの構図。それにしても、観に来るごとに荒谷はよく動く。開始のゴング早々、荒谷がラリアットで奥村をぶっ飛ばした。あれで奥村の調子も狂ったのかも知れない。
    嵐もあのアンコ型の体型にかかわらず身の軽さに驚かされる。しかし、長井の蹴り、奥村の投げ、と比較的押し気味に見えたが、要所要所で嵐が効果的に動いてWAR組の勝ち。
    レフェリーのウォーリー山口は相変わらず高速カウント。「NWAかよ」と突っ込む。
  • 第7試合、小島の試合はまたしてもセミファイナルで観ることになった。元気な天龍は別格として、武藤、川田以後の世代といえば太陽ケアと小島聡となる。
    小島はヤジに「うっせーな、バカヤロー」と怒鳴り、場内沸く。試合の大詰めで発する「いっちゃうぞ、バカヤロー」に次ぐ”お約束”になってきているようである。
    「いっちゃうぞ、バカヤロー」の声に対して「逝ってよ〜し」という声が聞こえる、という噂を聞いていたが、全く聞こえなかった。
    前回観に来たときと同様、太陽ケアのスタミナは大したものだと感心するが、小島も今シリーズ「チャンピオン・カーニバル」でシングル・マッチをやり抜いてきただけあって、なかなか見応えのあるものになった。
    結果、小島がラリアットで太陽ケアを倒して、次期三冠戦の挑戦者となった。
  • 第8試合、木原リングアナの「レフェリー、和田京平」に続く場内の「キョーヘー」コールは大きく、雑誌の記事にあった「小島、武藤ファンの流入で京平コールもまばらになってきた。」という現象はすべてではなさそうである。天龍対武藤戦はやはりメインらしいものになる。
    和田レフェリーがロープ越しに何やら話をしてセコンドや付いてきたレスラーをフェンスの外に出したかと思うと、木原リングアナから「ノーセコンドマッチとする」とのこと。
    始まって間もなく、天龍が武藤にシャイニング・ウイザードを敢行し、武藤は不意を付かれた格好になったが、その時天龍がBATTポーズを取って場内、沸く。
    今回、武藤は腕ひしぎ逆十字固めを何度も繰り出し執拗に天龍の腕を狙っていた。
    いつもは「必殺フルコース」と言われる低空ドロップキック、ドラゴン・スクリュー、4の字固めで相手のヒザを痛めつけていくのだが、今回は場外に落ちた天龍を追って場外に飛んだ後でも腕ひしぎ逆十字固めで腕を痛めつけた。
    これは天龍がよく使うラリアット、逆水平、グーパンチといった打撃技、パワーボム、ブレインバスター、ノーザンライトボムといった持ち上げて落とす技を封じるため、というのはわかった。
    中盤、天龍が動けなくなったとき、武藤の投げキッスのポーズが出て場内が沸く。しかし、天龍は何とかしのいだ。シャイニング・ウイザードもかなりブロックしていた。
    終盤、武藤のムーンサルト・プレスはなんと三回も見ることができたが、いずれも不発であった。二回の敢行では天龍に身をかわされて失敗し、自身のヒザをマットにぶつけて表情を歪めた。三回目は天龍が曲げたヒザに胴体を直撃した。天龍も武藤の巨体が落ちてきただけにヒザを痛がるが武藤の方がダメージが大きかったようであった。
    結局、天龍が垂直落下式のブレインバスターを行い武藤を下した。それにしても、天龍のスタミナには毎回驚かされる。まさに「日本最強の52歳」である。
  • 天龍がスタン・ハンセンPWF会長と握手を交わし、ベルトやカップを授与され、一通り表彰式が終わろうとする頃に、花道から先ほど次期挑戦者決定戦で勝利した小島聡が現れ、「天龍さん、次の挑戦者は誰か知っているか?」と天龍に声をかけると、すかさず「おれだ、バカヤロウ!」と捨てぜりふを残して去っていった。これに対して天龍は「お望み通り、受けてやるよ」と応酬して、花道を下がっていった。
    それにしても、こんなにマイク合戦が盛んな全日本プロレスを観たのは初めてのような気がする。
  • 武道館から出て門に向かう途中、武道館の側に停めてある中継車の奥に、フジテレビのマークがデカデカとペイントしてあるトラックが停まって、撤収する機材を積み込んでいるようであった。かねてから、全日本プロレスのテレビ中継をフジテレビが行うのではないか、という噂が流れていたが、この光景から、全日本プロレスとフジテレビは既にある程度の関係であることは想像できる。
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2002/5/12 後楽園ホール
全日本プロレス
〜スーパーパワー・シリーズ〜
  1. 平井伸和vs土方隆司
  2. ジミー・ヤン、ジョニー・スミスvsザ・セッドマン、ジム・スティール
  3. [ジャイアント馬場杯争奪6人タッグマッチ 準決勝第一試合]
    カズ・ハヤシ、ジョージ・ハインズ、武藤敬司vs奥村茂雄、長井満也、太陽ケア
  4. [ジャイアント馬場杯争奪6人タッグマッチ 準決勝第二試合]
    荒谷信孝、嵐、天龍源一郎vs安生洋二、マイク・ロトンド、スティーブ・ウイリアムス
  5. ケンドー・カシン、アブドーラ・ザ・ブッチャーvs宮本和志、渕正信
  6. 本間朋晃、小島聡vs保坂秀樹、マイク・バートン
  7. [ジャイアント馬場杯争奪6人タッグマッチ 決勝戦]


  • [ジャイアント馬場杯争奪6人タッグマッチ]に優勝した武藤・ハインズ・ハヤシ組のリングコスチュームの色にちなんで、背景を白色にしてみました。
  • 当日は、隣の東京ドームで巨人vs阪神が行われるため、11時過ぎにJR水道橋駅に着いたが、大した混雑ではなかった。早過ぎたので、外野席入口である後楽園駅側の25番ゲートの所まで足を延ばしてみると、ビニールシートを敷いて開場を待つ人が沢山いた。「今から並んでいたら、もしかしたら良い場所で観られるかも」と思いつつ、野球体育博物館(野球殿堂)に立ち寄り後楽園ホールに向かった。
    巨人ファンに聞くと、「外野席で座って観ようと思ったら、前日の午後6時頃から並べば座れる。」とのこと。
  • 後楽園ホールは指定席の通路まで人が座るという”超満員”。やはり昼間の試合ということ以上に、武藤・小島人気の影響と思われた。
  • GAORAの放送席がリングサイドではなく、ホールの舞台で言えば上手(かみて)のそでに設置されていた。
  • 第1試合、土方は得意の蹴りを繰り出すが、手数は平井にかなわない。平井が気合いを入れる時の、「このクソガキが!」とか、「このクソチビ!」が場内に響く。
  • 第2試合、ジミー・ヤンは花道途中で立ち止まり、観客席を見回すというアピールをしてリングイン。コスチュームが裾にハングル文字の入ったものからの黒を基調に赤い模様の入ったものに変わった。ジョニー・スミスはジミー・ヤンの後からいつものようにリングイン。両名とも女性ファンからの声援が多かった。ジョニー・スミスは今シリーズが復帰シリーズでもあり、どれだけ動けるか、心配であった。試合前のカラーボール投げはこの2人が行った。
    一方のセッドマンは前回観に来たときと同様、「セッ・ド・マン」コールを観客に要求。男性ファンからの声援が多かった。
    この4人の中で最も小柄で軽量なのが、ジミー・ヤンであるが、多彩な飛び技の他、しがみつくなど大健闘であった。中盤、ジミー・ヤンがセッドマンを丸め込もうとするものの、セッドマンが踏ん張って倒れず、セッドマンのショートタイツを引っ張ってずり降ろしてしまう、というハプニング(?)に場内沸くが、これはちょっといただけなかった。ジム・スティールが女性ファンを真似て「ジミ〜」と叫んでジミー・ヤンを攻撃。
  • 休憩にはいる前に、日本プロレス界に多大な影響を与えたルー・テーズ、ワフー・マクダニエル両氏の相次ぐ逝去と、ジャンボ鶴田氏の三回忌にちなんで追悼セレモニーが行われた。
    入場時に臓器移植のNPOのパンフレットが配布されていたが、ジャンボ鶴田絡みだったのだ。
    MCはGAORAのアナウンサーが行う。マクダニエル、テーズ、鶴田の順で入場テーマとともに渕、武藤、天龍が遺影を持ち入場。テーズとともに、当時入場テーマ曲は有ったのだろうか、と思いながらも、マクダニエル用の入場テーマはなかなか良かった。10カウントゴングではなく1分間の黙祷が行われた。
  • 第3試合、武藤組はカズ・ハヤシまで頭を剃り上げ、同じようなヒゲに伸ばし、3人お揃いの格好で登場。3人揃って困ったような表情で自分の頭をさする、というパフォーマンス。カズ・ハヤシが頭を剃り上げたので、武藤が頭を剃り上げて東京ドームで復活したときのパフォーマンスにちなんだものか、とも思った。
    先発は武藤vs太陽ケアで、いきなり熱い対戦となったが、武藤が肩で息をする素振りを見せ、「ちょっと待って」というポーズで太陽ケアを待たせてハインズにタッチした。「ちょっと待って」は意外だった。
    奥村が怒濤の攻撃の後、BATTポーズとも”プロレスLOVE”ポーズとも言われる投げキッスのようなポーズで武藤組を挑発。
    讀賣巨人軍原監督の言う「ジャイアンツ愛」は武藤が頭を剃り上げた頃から言っている「プロレスLOVE」を参考にしているのではないかと思う。
    この6人の中で最も小柄で軽量なのが、カズ・ハヤシであるが、ジミー・ヤン同様の大健闘で、中盤、長井の脇固めで左腕に大きくダメージを受けたものの、左腕をかばったりすることなく、果敢に激しい技を繰り出していく姿に「たいした根性」と感心した。
  • 第4試合、WAR軍の動きが良かった。荒谷はよく動くが、嵐の身体の柔らかさにも感心した。中盤、安生の攻撃がウイリアムスやロトンドに相次いで誤爆してから仲間割れ。試合の決着後の安生の逃げ足は速かった。
  • 第5試合、ブッチャー・カシン組はブッチャーの入場テーマで登場。カシンの指先はブッチャー同様のテーピング。
    先発はカシンと渕だったが、カシンは相手が渕と見るやブッチャーに交替を懇願しながら強引にタッチしてブッチャーをリングインさせる。リング上をトコトコ歩く姿に「かわいい」という女性客の声が聞こえた。”黒い呪術師”に「かわいい」とは、時代も変わった。
    その他、カシンは渕の怒りにリング下を逃げ回るなど、前半はカシン・ワールド全開。このようなパフォーマンスは新日本では許されないことだろう。
    中盤以降は渕のゴングやハンマーを使ったラフ攻撃による流血や起死回生の地獄突き、”毒針”ダイビング・エルボーなど、ブッチャーの得意技連発に「待ってましたァ」という雰囲気。試合後もババ&ブッチャーコールを要求した後、何やらマイクで言ったのだが、場内「?」。木原リングアナが「母の日おめでとう、と言っています」と通訳して場内沸く。「Happy mother day!」と言ったのだ。というわけで、後半はブッチャー・ワールド。
  • 第6試合、小島の「うっせーな、バカヤロー!」と客席に怒鳴るのも恒例のようだ。「いっちゃうぞ、バカヤロー!」の大合唱はお馴染み。今回の「いっちゃうぞ・・・」の前には「よーし」という気合が入った。
    試合後、対戦を要求するバートンに向かって、「そんなにオレとやりたかったら、日本語勉強してこい」と怒鳴る。試合後のマイクパフォーマンスは、ノアとの分裂前はラッシャー木村がお馴染みであったが、今や小島が引き継いだかのように思った。
  • 第7試合の決勝戦は、
    カズ・ハヤシ、ジョージ・ハインズ、武藤敬司vs荒谷信孝、嵐、天龍源一郎
    で、BATT対WARの構図。
    第3試合で左腕を痛めていたカズ・ハヤシが心配であったが、サポーターもテーピングもせずに登場。入場時は左腕をかばう素振りを見せていたが、始まるとそのようなことはお構いなしの果敢な攻防を繰り広げた。
    場外戦も含めて、WAR側が押し気味。天龍がエプロンで小休止している武藤に思いっきりイスをぶつけたり、投げつけたりするが、その投げつけたイスがハヤシの左腕に当たり、ヒヤリとしてしまう。
    荒谷が武藤らのシャイニング・ウィザード3連発を食らい、WAR軍の負け。
  • 場外戦が目立った日だったが、カズ・ハヤシの根性にも感心した。
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2002/6/1 千葉マリンスタジアム セントラル・リーグ公式戦

ヤクルト・スワローズ
vs

阪神タイガース
  • 関東地区における阪神の土日の試合が少ないため、幕張遠征を敢行。
  • JR海浜幕張にはモーターショー以来。その他、INTEROPにも行ったが、試合開始まで時間もあったため、ディズニーランド最寄りの舞浜駅を過ぎると電車はガラガラになった。
  • 千葉マリンスタジアムは幕張メッセの裏側にあるため、徒歩15分くらい。
  • 球場に入る階段下にワゴン販売の小さなグッズ売場があるが、バックネット側から入場すると、大きな売店がある。Tシャツやユニフォームレプリカやジャンパーといった衣料類が充実している印象を受けた。
  • 今回座ったのは、バックネット裏2階席で全体が見渡せる位置。チケットは初めてインターネットで購入した。阪神の打撃練習中。
  • 隣に愉快な人たちが座ってくれたので楽しく観戦できた。二人ともヤクルトファンで、「阪神、調子いいですね」と話しかけてきてから、あれこれ話をした。ただ、場所を間違っていたため、試合中盤に遅れてきた人たちに正しい席に移らされた。
  • 守備練習で、八木が一塁で一人でノックを受けており、アリアスは三塁にいるため、「今日は八木が先発なのか」と滅多に見られない布陣が見られる、と思ったが、やはり滅多に守らないためエラーもしてしまった。
  • 一方のヤクルトも、ペタジーニ、真中、稲葉が休みのため、浜名が1番、佐藤真が3番に起用されており、元FDH勢を見ることができた。
  • 先発はS:前田、T:横田。前田は昨年の活躍で知っていたが、横田はピンと来なかった。昨年までCLM、その前は西武に在籍していた。
  • 二人とも立ち上がりが悪く、ローテーションの谷間ということもあって、「今日はピッチャーがいっぱい見られる。」と思ったらヤクルト側の方が動きが早かった。
    2回、前田が交代させられたが、もともと暑い昼間の試合は苦手だったらしく、代えられ方も納得いかなかったようで、ベンチに下がる姿はふてくされていた。
    横田は初回3点取られたが、その前に4点取っていたので代えられることはなく、立ち直った。それにしても、バッテリーミスが目立った。
  • 中盤、橋本武が西武から移籍後初仕事。ここでちょっとゲームが引き締まった。この橋本も元FDH。
    ヤクルト側も河端を起用したときは引き締まった。終盤、五十嵐亮が登板するが、球速表示が156kmを表示すると、場内どよめく。
  • 関東でヤクルトに勝つ試合を観たことがなかったので、本当に良かった。
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2002/7/6 三ツ沢球技場 2002 J.LEAGUE DIVISION2
第16節

横浜FC
vs

セレッソ大阪
  • 三ツ沢球技場初見参。今まで、「三ツ沢は遠い」とか「坂が大変」と聞いていたので敬遠していたが、W杯明けのセレッソを是非観たいと思い、行くことにした。
  • 横浜駅西口からバスに乗るが、複数の系統(路線)のバスが三ツ沢を経由するのでどれに乗ってもよい。
  • ところが乗ってみると、間もなく大渋滞に巻き込まれた。
    どの行き先のバスも通るということは、見方を変えればその道しかないのだ。
  • ようやく着いたら球技場は目の前で、周辺には観客も多く詰めかけているようだった。
  • スタンドに入ると、ホーム側のゴール裏で、横浜FCのサポーターが既に多く陣取っていた。
  • 今回座ったのは、アウェイ側バックスタンドのコーナー近く。試合開始が近づくにつれて、スタンドがどんどん観客で埋まっていく。在阪スポーツ紙によると、前売りだけで8000枚売れた、という人気の高さだったそうで、それだけでもいつもの動員数を上回っているらしい。
  • 場内アナウンスは帰りの通勤電車で聴くFMのDJが担当していた。
  • 試合前のアップでは、先発と控えが分かれて練習していたが、先発組はゴールエリア周辺で、控えの森島、西澤、田坂、ジョアンの4人がスタンドのそばで練習していた。スタンドからは声援が多かった。
  • 森島、西澤といった日本代表、田坂、ジョアンといった元代表の他、韓国代表のユン・ジョンファンがセレッソに属しているが、まだ来日していないとのことであった。
  • FAIRPLAY旗と共に入場する時のテーマ音楽が、「もしかしてW杯の”アンセム”に切り替わっているかも」と思ったが、無かった。
  • 横浜FCはDF2名、MF4名、FW4名という「超攻撃型」という布陣であったが、試合はセレッソが押し気味であった。
    ところが、セレッソに退場者が出てから横浜FCが押し始めた。
    後半、FWトゥルゴビッチに代わってDFにジョアンが入り、シーズン前に殴られて休んでいた眞中の復帰戦でもあったが、その眞中に代わって森島が入り、MF徳重に代わってFWに西澤が入ると、今度はセレッソが押し始め、後半のロスタイムが表示された直後に西澤〜森島〜大久保で得点し、そのまま時間切れでセレッソが勝利した。
  • 観客は11118人ということで、いつもの3〜4倍だったそうである。
    まさにW杯効果といったところ。
  • それにしても、J2といえどもなかなか見応えのある試合であった。ただ、審判がやはりJ2なのか、と思ってしまった。
    それは、ファウルの判定が一定でなかったり、ゴールライン周辺のゴールキック、コーナーキックの判定もよくなかったため。
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2002/7/21 横浜スタジアム セントラル・リーグ公式戦

横浜ベイスターズ
vs

阪神タイガース
  • 数少ない土日の試合。JR関内駅は横浜ベイスターズ選手の写真やイラストの飾り付けが賑やか。コンコースの臨時の売店には阪神タイガースバージョンの「ばかうけ」が並ぶ。
  • 球場には試合開始20分前に入る。3塁側指定席。先発メンバーは既にスコアボードに発表済みで、先発はTが藤川、YBがホルト。藤川球児は初先発。ホルトは最近好調。
  • スコアボードのスクリーンの映像にはCGが多用されたり、BGMには従来のエレクトーンだけではなく、夏や海や横浜や湘南を連想させる曲を使用していて、TBSの影響の表れと思った。
  • 藤川は立ち上がりは不安だったが、そこそこ良かった。
    リードされ、谷中に交替したが、最近は中継ぎに回っていたのだ。谷中が投げる一人目の中村は打席での間合いを変えたりして、谷中のリズムをおかしくしたようで、巧くヒットを打ってリードを広げた。
  • 今岡、片岡、桧山という1番、3番、5番がブレーキでヒット数はあったもののなかなか得点できず、脇役陣の頑張りで同点に追いつき、YB側も斉藤隆を投入する展開となる。それにしても、粘り強さには感心した。
    中でも先発で遊撃に入った田中秀太の守備は素晴らしく、三塁片岡のそばまでを守備範囲としていた。片岡はあまり左右に広く動けないのか、とも思ってしまったが、とにかくシュウタは良かった。
  • 6回に入ったときには、「横浜スタジアムではジェット風船は禁止しています」というアナウンスが流れたが、気がつくとレフトから三塁側スタンドまでジェット風船がぎっしりと林立。アナウンス時に「そんなの知らねえよ」という声も聞こえ、複雑な心境。
  • 斉藤は代打関本に一発を浴び同点となり、リリーフ失敗。こういうところがYBが低迷している原因でもあるのか、とよそ事ながら納得してしまった。
    斉藤を含め、何人も交替したがその都度「サヨナラ、サヨナラ○○」×3と、『まんが日本昔ばなし』のエンディングテーマらしいが「人間っていいな」という歌詞のある曲と六甲おろしをやる。
    また、スタンド下のブルペンから投手を乗せてくるリリーフカーは日産エスカルゴがベースだったものからトヨタMR−Sベースのものに変わっていた。
  • 横浜スタジアムでは初めて22時以降に突入。ラッパ・太鼓禁止の藤井寺球場状態を体験。
  • 12回表、代走高波の三塁への盗塁失敗が痛かった。
    そういうこともあって、神宮ではサヨナラ負けを体験していたので、どうも心配してしまったが、バルデスがきっちり抑えて引き分けで終わる。首位GがDに逆転勝ちしていたので、「負けなくて良かった」と思う一方で、首位とは0.5ゲーム離れたと複雑に思った。ところが帰宅後見たニュースでは順位が上がったことだけを取り上げていた。
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2002/9/29 横浜スタジアム セントラル・リーグ公式戦

横浜ベイスターズ
vs

阪神タイガース
  • タイガース、関東地区最終戦。実は前日の9/28も横浜スタジアムにやってくるつもりであったが、仕事で結局観戦できなかった。9/29も午前中は職場に出向き、残作業を行ってから、関内に向かった次第である。
  • 9/28は午前中大雨が降っていたので、中止になればいい、と思っていたら昼前頃から雨が上がり試合が行われた。
    結局赤星の1安打でホルトに完封され、しかも試合時間が2時間半弱というものだったそうである。
    それを知ったとき、「何の工夫もない、気候と一緒で寒い試合だったのかな」と思ったが、これでは行かなくてよかったと自分を納得させた。
  • YB側の先発メンバーは鈴木尚、佐伯、中根、小川、中村といったそれなりに名が知られたメンバーがおらず、石井琢、ロドリゲス以外は一軍半がズラリと並んだ。先発投手は、バワーズ。たぶん残留テストなのだろう、と思った。
  • その中で四番に入った古木が最近売り出し中であるが、そういえばこれと同様にシーズン終盤で注目を浴びた金城(きんじょう)はどうしたのだろう。
  • タイガース先発は井川であったが、なんとなくだるそうに見え、からだのキレも無さそうに見えた。
  • その立ち上がり、遊撃藤本がダブルプレーの際、二塁に滑り込んでくる走者が気になったのか、一塁にジャンピングスローをしたところ、球が右翼側にそれてしまい、二塁走者が生還。YBに先制されてしまった。
  • これで井川のやる気がますます無くなったようになってしまった。
  • その次の回の攻撃で、藤本が凡打に倒れてその回が終わると、守備位置に着いたのは田中秀太であった。スタンドは「当たり前や」という雰囲気。
  • YBはのびのびやっているようで、見方を変えると、いいようにやられた。
  • ついに八回、先頭田中秀太が塁に出るとそこからが打ちまくりで、代打の平下にもう一度回って来るくらいで、そこまで来るとかさに掛かって、平下の代打に八木を起用してとどめを刺すような感じで、結局あれよあれよで一挙7点の大逆転。このようなイッキ攻撃を目の当たりにしたのは、優勝した頃以来ではないだろうか。
  • ただ、片岡だけは不振で、スタンドでは期待もあまり無さそうな雰囲気であった。
  • このイッキ攻撃のおかげで井川には勝ち星が転がり込んだ。
  • 試合後、スタジアムそばの公園で応援団と共に大騒ぎ。
  • そばで南河内、大和を地盤とする応援団のお兄さんと話をする。
  • 久々に面白かった。
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2002/10/5 東京ドーム パシフィック・リーグ公式戦

日本ハム・ファイターズ
vs

大阪近鉄バファローズ
製作中
2002/10/13 等々力競技場 2002 J.LEAGUE DIVISION2
第  節

川崎フロンターレ
vs

セレッソ大阪
製作中
2002/10/27 日本武道館
全日本プロレス
製作中
2002/11/2 三ツ沢球技場 2002 J.LEAGUE DIVISION2
第  節

横浜FC
vs

セレッソ大阪
製作中
2003年→※

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