ステージア アライメント調整 2

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2016-9、ボールジョイントのガタによりロアアームを交換したらトー角が狂ってしまった様です。アライメント調整します。

それから、ローダウンしてからキャンバーがかなりついてしまって修正出来ないでいたのですが、

トー角で誤魔化していたのですがやっぱり長期で偏摩耗(内減り)になってしまいます。

偏摩耗しない、直線でのグリップも良い(凍結路とか)、正しいアライメントセッティングにしようと思います。

その為には、まずキャンバーを調整出来る様にしないといけません。

 

フロントはステージアは調整機能はありません。

各ボルトのガタで調整はしたのですが、大した効果ありません。

キャンバー調整ボルトに交換してしまうのが良さそうです。

マジックキャンバーが有名ですが、調べていくとどうもサスペンション側の穴に対してガタが出来てしまう構造の様です。

走っていてズレてしまいそうで何か嫌です。

その難点を解決したのがEZ CAM XR。専用のタブと言われているワッシャーでガタを埋める様です。これがいい。

ステージアのボルトはφ14mm。φ14mm用のEZ CAMは81260。

max132Nmで締め付けられるそうです。

ステージアのサービスマニュアルによるとここのボルトは123Nm〜152Nm。

なんとか大丈夫そうです。購入。\3,055でした。マジックキャンバーより安いです。

 

取り付けます。

上側のボルトをこれに交換するそうです。

取り外したボルトを比較します。

純正(上写真上)はφ14mm、EZ CAM (上写真下)はネジ部はφ12mmでした。

±1.75°の調整が出来るそうです。

ちなみにEZ CAM はアメリカのSpecialty Products Company という足回りのアフターパーツの会社製だそうです。

ボルト側が15mm、ナット側が18mmという日本では珍しいサイズなので、レンチのソケットも用意しないといけません。

ナット側はボルトが出てくるのでディープソケットの方が良さそうです。

ヨーロッパ車では珍しくないサイズだそうですが、

今後も日産車しか所有する予定の無い私にとってはEZ CAM 専用ソケットになってしまいます。

なのでなるべく低コストで。monotaroプライベートブランドの15mm\137ディープソケットの18mm\366を購入しました。

安いすなぁ。でも6角だからきっと大丈夫。

 

ボルトを取り付けます。

が、なかなかナットが入っていってくれません。

中国製のネジは精度の悪さからそんな事は良くある事なのですが、きっと同じなんでしょう。

リチウムグリースをネジ山とカム山に塗って絞め込んでいきます。

とりあえず目一杯ポジティブキャンバー側に振ってみます。

ボルト頭のSPCのマーク(3角の)が、カムの山位置と一致している様です。

タイヤを付けてアライメントを測定してみます。

 

ステージアの正しいアライメントは、サービスマニュアルから下記です。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

-0.58°±0.75°

-0.58°±0.75°

0mm~+2mm
リア -0.92°±0.5° -0.92°±0.5° -1.5mm~+3.7mm

交換前のアライメントの状態は下記です。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

-1.49°

-1.15°

+8.1mm
リア -2.86° -2.75° -6.7mm

フロントはロアアームを交換した影響なのかかなりのトーインがついてしまっています。

それ以外は前回調整した時と大差ありません。

フロントキャンバーをキャンバーボルトによって目一杯起こした状態が下記です。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

+0.23°

+0.23°

 

ポジティブキャンバーになりましたっっ。

±1.75°は本当の様です。という事は逆に-3°位つけられるという事ですね。

この結果を元に、キャンバーボルトを90°程戻してみました。

ついでにトーも調整します。タイロッドエンドを180°分短くしてみます。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

-0.69°

-0.46°

-4.0mm

まぁまぁかな。

仕上げに、車の向きを逆にして4輪同じ位置で測定してみます。

測定している場所が完全な平らではないので確認の為。

ついでにトーアウトはもう少し小さく。タイロッドエンドを75°分長くしてみます。

トーの調整はジャッキアップしなくてもハンドルいっぱいに切るだけで出来ます。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

-0.69°

-0.69°

0.0mm

右のキャンバーはいい値になりました。平均をとってOKとします。

 

次はリアです。

リアは元々カムボルトによる調整機能があります。

偏芯ボルトになっています。ボルトにワッシャが固定されています。

ボディ側は長穴になっていて、ワッシャの位置は固定されます。

が、調整幅が狭すぎてローダウンした車には役にたたない…。

S14、S15、R32、R33、R34、A31、C33辺りが同じ様な構造なのですが、一般的にアッパーアーム交換です。

ただし、アッパーアーム交換は改造申請が必要だそうです。証明書付を購入しないと車検通せません。

有名所はクスコ 222 474 L です。ちょっと高いですが購入しました。\26,712でした。

説明書を見ても調整の仕方が今一つ判らない…。なので自分用に解説します。

6角が3個見えますが、両脇のナットはただのロックナットです。真中の6角が調整箇所になります。

真中の6角は左方向にパイプ状になっていて、内外にネジが切ってあります。

内側は正ネジ、外側は逆ネジ。左のロックナットは普通とは逆に回ります。要注意。

両側のロックナットを緩めたら、真中の6角を手前側に回せば両側が短くなり、奥側に回せば両側が長くなります。

取り外した純正アッパーアームより適当にちょっと長めにして取付けます。

ナックル側のボルトナットが付属していましたが、理由が良く判らないので純正品を使いました。

ボディ側はクスコのアッパーアームがピロボールなので1Gかける必要はありませんが、

ナックル側はナックルのゴムブッシュがあるので1G締めします。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー
リア -1.72° -1.83° -18.8mm

キャンバーはまだまだですね。トーが狂いました。

キャンバー、トーの調整はいちいちジャッキアップしなくても、

汎用段差プレート100mmと100mm幅のコンクリートブロックとクリーパー(寝板)があれば出来ます。

クリーパー(寝板)はベニヤに車輪付けた自作物を20年程愛用しています。

何度かの調整後、まぁまぁいい値になりました。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー
リア -0.92° -0.80° +1.3mm

同じく車の向きを変えて測定。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー
リア -0.92° -1.03°  

平均をとって最終結果とします。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

-0.69°

-0.57°

+0.0mm
リア -0.92° -0.92° +1.3mm

ほぼサービスマニュアルのTypical値になりました。

走ってみた感じ、スピード出したカーブでフロントの踏ん張りが効かないでアンダーになります。

まぁでもこれが標準。今まで(フロントキャンバー-1.5°)が踏ん張れ過ぎただけです。

それよりもタイヤの偏摩耗防止と凍結路面でのグリップを優先します。

夏タイヤの間だけ-1.5°位にしても良いカモ。

 

2017-4、車検でアッパーアームを一旦純正に戻しました。

キャンバー調整はもちろん最長の方向で、トーはクスコの最長から135°縮めればほぼいい感じです。

ボルトの締め付けトルクは、リアアッパーアームは両端共7.9kgm〜10.0kgm、

ラテラルリンク(トー調整)はタイヤ側が7.9kgm〜10.0kgm、ボディ側(トー調整側)が7.0kgm〜9.0kgmです。

車検が終わり、再びクスコに戻してリアのアライメント再調整。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー
リア -0.57° -0.42° -1.3mm

右がちょっと立ち過ぎてしまいましたが一応純正の範囲内。

トーは調整範囲幅目一杯です。前回よりキャンバーが立った為だと思います。

 

2019-3、車検。

 

キャンバー左

キャンバー右

トータルトー

フロント

-0.69°

-0.57°

+0.0mm
リア -0.57° -0.43° -2.0mm

 

2021-3、車検。

取り外したアッパーアームはピロボールの動きが渋いです…。もう一つは動かない…。

ビロボールのメンテナンスをやります。

カバーを外すとちょっとサビでるんですかね?油っけは無さそうです。

手では動かなかったのですが棒を突っ込んで動かすと動きました。

5-56をかければ手で動きます。グリグリ動かして土?サビの破片をティッシュで拭き取り掃除します。

ガタはまだ無さそうです。

ウレアグリースを使いました。グリグリ動かして良く馴染ませておきます。

カバーを取り付けてメンテナンス完了。

 

2023-3、車検。

純正に戻して車検受けて、またこれに戻しただけ。

 

 

 

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