日産ノート NE11 スロットルバルブ掃除

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2020-5、ここ2か月程の間に、朝エンジンがかからない事が2回ありました。

セルモーターは勢いよく回っているのに全然初爆がありません。

アクセルパタパタしながら1分程セルモーターを回すと、ボソボソと初爆が始まります。

リレーの不具合でリコールが出た事がありますが、うちのはリコールに該当していません。

該当しなくても同様の不具合でエンジンが止まる(かからない)事も良くあるとかないとか。

 

それとは別に、このHR15DEエンジンはスロットルバルブが良く汚れるそうです。

低燃費の為に低回転時の吸気抵抗を減らす為に、排気を吸気に回すそうです。

この排気が吸気に入ってくるのがスロットルバルブ直後。

なのでスロットルバルブのエンジン側が排ガスでマックロになり、

バルブのエッジが汚れてクリアランスが狂ってきます。

この汚れた分は常にコンピューターが補正しているのですが、補正の限界を超えるのが5万km〜10万km辺りの様です。

そうなると普通はアイドリングが不安定になるとかアイドリングを維持出来ないとかの不具合として現れる様です。

 

朝エンジンがかからなかったのは2回共に週明けです。土日車を動かさなかった時。

2日間で何かが貼り付いて剥がれなくなってしまったとか?

それがスロットルバルブである可能性は高くはなさそうですが、この機会に掃除してみようと思います。

ちなみにうちの車は今の所アイドリングは安定しています。

ついでに10万km超えているので、点火プラグも交換しておこうかと思います。

 

2020-5-30、102,323km、部品が用意出来たので作業します。今回購入した部品(工具)は下記。

NGK イリジウムMAX \7,880

大野ゴム インマニガスケットキット \2,366

monotaro ディープソケット14mm、差込角12.7mm \395

それ以外に、KURE エンジンコンディショナーブレーキクリーナー を用意しておきます。

作業を始める前に嫌な物を見つけてしまいました…。

運転席側ヘッドライトの裏です。錆びて板金の合わせ目が膨らんできています…。

ホルツ ラストコート を吹きかけておきます。

15年10万kmのエンジンルーム。掃除はしません。余計なトラブルの元です。

点火プラグを交換する為にはインマニを外す必要があります。

インマニを外す為にはスロットルバルブを外す必要があります。

まずエアクリまでのエアダクト(の一部)を外し、エアクリからスロットルバルブまでのエアダクトも外します。

エアクリはバッテリまで外したのに外す事が出来ませんでした。どうやって外すのか不思議です。

まぁでも外さなくても作業出来るので進めます。

次にスロットルバルブを外します。

スロットルバルブには冷却水のパイプが2本つながってますが、

冷却系の一番高い所にあるので大して漏れてこないので外します。

エンジンが温まっている時は危ないので外せません。エンジンが冷えている状態で作業しました。

スロットルバルブのハーネスを外します。

スロットルバルブボディを外します。8mmのボルト4本です。

次にインマニを外します。10mmのボルトが9本です。

インマニの裏側(運転席の方)にパイプがつながっているので外しておきます。

スロットルバルブ付近にパージコントロールバルブが付いているので、ハーネスとチューブを外しておきます。

エンジンヘッド取付面付近の助手席側にタンブルコントロールバルブがあるので、ハーネスを外しておきます。

タンブルコントロールバルブに注意しながら知恵の輪的にインマニを取り外します。

やっとダイレクトイグニションコイルが見えてきました。

ずっと奥の方に点火プラグがあります。14mmのディープソケットを使って点火プラグを取り外そうとすると…。

なんと穴に入りませんっ。ソケットが太いっ。12.7mmじゃダメなんですね…。

しょうがないので9.5mmのディープソケットを買い直します…。

点火プラグを交換しないままインマニを戻します。ガスケットは古いままで。

気を取り直してスロットルバルブを掃除します。

外気側はエッジだけ汚れてますが…。

エンジン側はたっぷり汚れてます。マックロ。

モーター部にクリーナー液が流れていかない様にモーター部を持って(上にして)、

KURE エンジンコンディショナーを吹きかけて少し待ってまた吹きかけるを繰り返します。

なかなか汚れが落ちていかないのでキムワイプで汚れを拭いていきます。

スロットルバルブを開きたい所ですが、パルスモーターなのでバルブは押しても動きません。

皆さんどうやっているんでしょうね?

最後にブレーキクリーナー で洗い流して掃除終了。

綺麗になりました。

全て取り付けてから、先ずはスロットル全閉位置学習を行います。

キーをONにしてからキーをOFFにして10秒以上待つ。

スロットルバルブが動いている音が聞こえてきます。これで完了です。

次にアイドル吸入空気量学習を行うのですが、学習モードに入れる為にはまずエンジンが温まっている必要があります。

エンジンをかけます。

1,500rpmから下がっていったかと思うと2,000rpmに上がってきました。

その後、2,300rpmまで上がっては1,000rpmまで下がってを繰り返し始めました。ハンチングですね。

エンジンは温まったのでエンジンを切ります。

エンジンが温まっている(水温70℃〜95℃)以外に、

バッテリー電圧12.9V以上、パーキングスイッチON、電気負荷スイッチOFF(エアコン、ヘッドライト等OFF)、

ステアリングニュートラル(直進状態)、ATF60℃以上等の条件があります。

全ての条件を満たしている状態で、アクセルペダルを使ってコマンドを打っていきます。

キーOFFにしてから10秒以上経っている状態で、アクセル全閉でキーON(エンジンはかけない)にして3秒待ちます。

スマホでストップウォッチを動作させて正確に測定した方が良い様です。

3秒待って4秒目に次の動作をする様な感じだとうまくいきました。

アクセル全開⇔全閉を5秒以内に素早く5回繰り返します。全閉で終わります。

7秒待ってからアクセルを全開にして20秒待ちます。

10秒後にエンジンチェックランプが点灯から点滅に変わります。

20秒後に点滅から消灯に変わるので、変わったら3秒以内にアクセルを全閉にしてエンジンをかけます。

エンジンをかけて約20秒で学習は完了します。

しっかり700rpmでアイドリングする様になりました。

この後嫁さんが運転したのですが、聞いてみても特に何も変わりないそうです。

まぁ予防整備なので。

点火プラグは後日工具が揃ってから交換します。

 

2020-6-6、102,461km、工具が揃ったので点火プラグを交換します。

前回同様、インマニを外してダイレクトイグニションコイルを外します。

改めて買い直した9.5sqのディープソケット を含めた、用意した工具は下写真です。

ソケットレンチは上写真左から順に、

ラチェットハンドル KTC BR4E、

12.7sqエクステンションバー KTC BE4-075、

12.7sq変換アダプタ KTC BA43、

9.5sqエクステンションバー KTC BE3-075、

9.5sq 14mm ディープソケット monotaro 69214592 です。

 

その他、デジタルトルクレンチを購入しました。US$39.65 でした

2N〜200Nまで測定出来ます。ちゃんとHWと同じSNのCalibration Certificate シートも添付してました。

10年以上昔から愛用しているエマーソンのトルクレンチ EM-29 \4,980 と測定値を比較してみました。

ホイールナットの締め付けトルクは一般的に103Nmだそうです。

エマーソンのトルクレンチを103Nmにセットして、新しい中華デジタルトルクレンチも取り付けて、

ホイールナットを締め付けてみました。

そうしたら、中華デジタルが90Nm位の時にエマーソンがカチっていいます。あれ?

多分10年以上使っているエマーソンがずれてきているんだと思います。

中華デジタルが103Nmになるまで締め付けてみると…。なんか締め付け過ぎの様な気もしますが…。

多分中華デジタルの方が正しいんだと思います。

 

それ以外にも、ピンセットと磁石を使いました。

 

古い点火プラグを外します。

上記9.5sq 14mm ディープソケット と9.5sqのエクステンションで点火プラグまでとどきました。

点火プラグを緩め始めると、ミシミシと音を立てながら緩んでいきます。ちょっと怖いですね…。

まぁでも無事全部抜く事が出来ました。ただ、この時点でまだ点火プラグはエンジンヘッドの奥の方にあります。

ここで上記9.5sq 14mm ディープソケット の奥に上記写真の小さい磁石をセットすると、

点火プラグをくっつけてひっぱり上げる事が出来ました。

エンジンの調子は全然悪くなかったのですが、点火プラグは消耗していたんですね。

新しい点火プラグをセットします。この時も磁石を使いました。

ただ、磁石を使うとナットを半分位しかつかめないので、本締めの時は磁石は取り外します。

点火プラグの締め付けトルクはサービスマニュアルによると19.6Nmです。

それを気にしながら点火プラグを締めていくのですが、感覚的には10Nm位が妥当な様な…。

それ以上力をかけるのが怖いです…。アルミのエンジンヘッドのネジ山崩したりしたら大変な事になります。

結局最新のトルクレンチよりも手ルクレンチを信用して10Nm位で締め付けて完了としてしまいました。

まぁこれが原因で緩んできたらきっとエンジン不調の症状が出てくるので、その時に改めて締め直す事にします。

 

4本共交換して、全部元に戻します。ガスケットも交換しました。ちょっとドライブに出かけます。

まぁ全然何も感じないです…。これも予防整備ですね。点火プラグはこの先10万kmは安心です。

 

2021-2-1、再発?

前回のメンテから半年以上調子良いので、メンテの効果はあったんだと思います。

今朝嫁さんが出勤しようとセルを回すと、セルは元気に回るのですがエンジンがかかる気配がありません。

幸い私が目の前に居たので、アクセル踏んでみ?ってアドバイスするとボソボソいいながらかかりました。

これは再発なんでしょうか?結構すぐにエンジンかかったので、ちょっと前回とは現象が違う様な気がします。

ただ単にプラグがちょっとかぶってただけの様な。

そう言えば昨日、じぃちゃんが車ちょっと動かしてくれって言って、

嫁さんがエンジンかけてちょっとだけ(1m位)前に動かしてすぐにエンジン切ってました。

これが原因かな?

冬の寒い日に冷え切ったノートはガソリン超増量でエンジンかけてからのすぐにエンジンオフ。

私だったらやらないなぁ。

 

2022-9、上記再発?以来一度も再発しません。完治ですね。

 

 

 

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