Y30純正光通信ステアリングホイールリモコンで社外オーディオを動かそうというプロジェクトです。
以前中華ナビを取り付けていた時から考えていました。
純正ステアリングホイールリモコンが使えるそうです。
もちろんこのY30のそれは対応していません。
なので対応させてしまおうかと。
その後、中華ナビはあまりの音の悪さと性能の悪さで取り外しました。
代替としてcarrozzeriaのDEH-7100を取り付けました。
これもまた純正ステアリングホイールリモコンに対応しています。というか対応している物を選びました。
2015-8、回路を作成しました。
回路図はこんな感じです。
Y30のオーディオの所に来ている謎のハーネス(Y30の電気配線図持っていません)の内、
12ピンの物がリモコン信号の物っぽいので調べてみました。
上写真右の様に、テスターであたってみるとステアリングホイールリモコンのボタンを押すとGNDにショートするピンが何本かあります。
オープンコレクタになっていると考えられます。
なので、上写真左下の回路x6個を作りました。
この回路を上写真左上の回路につなげばトヨタ風純正ステアリングリモコンになるハズです。
ちなみに日産ではなくトヨタを選んだ理由ですが、carrozzeriaの旧世代の純正リモコン対応はトヨタだけだったからです。
業界標準として一番売れているメーカーの方式になるのは自然な事です。
車側のコネクタは不思議な3mmピッチ。そんなコネクタは手元には無いので、2.54mmピッチの長いピンを使いました。
オーディオ側のコネクタはイヤホンジャックです。
Ainol ELF 付属のイヤホンジャック(未使用)からもらいました。
この回路を車につないでみたのですがなかなかうまく動作せず、回路図の間違い修正、回路作成の間違い修正等クリアし、
次にどの信号線を何オームに割り当てれば良いのかつなぎ直しながら修正しました。
ちなみに、AM/FMボタンはソース切り替えに割り当てました。電源ボタンは何も反応しません。
carrozzeriaのDEH-7100の設定をトヨタにすると、初期設定としてVOL+を長押ししろと。
ところがY30のステアリングリモコンはダイヤル式で長押し出来ません。
が、後席リモコンの長押しで認識してくれました。
認識すると次はVOL-の長押し。これで初期設定完了です。
これで純正ステアリングホイールリモコン、後席リモコンで社外ステレオをコントロール出来る様になりました。
と言いたい所ですが…。
ステアリングリモコンのダイヤル式ボリュームだけ反応してくれません。
一番大事な所なのに。原因を探ります。
信号をオシロで見てみます。
ステアリングホイールリモコンのボリュームのダイヤルをグルグルっと回してみた時の波形です。
ON(0V)は約20msです。ダイヤルをゆっくり回しても約20msです。1クリすれば20msが1パルス出力されます。
ステアリングホイールリモコンのボリューム以外のボタンは長押しすればずっと0Vにおちています。
短押しは最短で100msになります。これ以上は短くならない様です。
後席リモコンの信号も見てみます。
長押しすれば上写真同様0Vに落ちっぱなしになります。
短押しは後席リモコンでは50msまで短くなりました。
これでもオーディオはちゃんと認識してくれます。
carrozzeriaのオーディオはどうもON期間が20msでは足りなく、50ms以上必要な様です。
回路を改造する必要がありそうです。
回路図を作り直しました。
ボリュームだけ約30msの遅延回路を追加しました。
配線ももうちょっと綺麗に(美しくという意味ではなくショートしない様に)やり直しました。
そして車に取付。
薄いプラ版を適当に手曲げ、このあと全体をチャック付ビニール袋に入れて絶縁しました。
ボリュームの動作はOKです。
これで純正ステアリングホイールリモコン、後席リモコンで社外ステレオをコントロール出来る様になりました。
2015-10、ボリュームのアップダウンがたまに誤動作します。
回路を改修します。
LTspiceとWindowsPaintを使ってもうちょっと綺麗に書き直してみました。
誤動作対策。ボリュームの所だけ変更した遅延回路に問題があります。
上回路図Q1のトランジスタがノイズによってONしてしまう事がある様です。
そうするとC1にチャージされてばっちり30ms以上出力して誤動作してしまいます。
なので、ノイズ対策としてC3に0.1uF追加。おまけでC2とC4にも。
これで様子見。
その後。やっぱりボリュームが誤動作します。ハンドルぐるぐる回すと。
もしかしたら原因はノイズではないのかも。
純正の赤外線受信回路から誤動作信号が出ているのではないだろうか。
carrozzeriaのオーディオはボリュームup-downでピッて音がしてボリュームが数値で表示されます。
それに対して純正オーディオは確か無音無表示。
誤動作信号はボリュームup-downとも同等に出る様です。
すると多少ボリュームが上下してもトータル元通りで気が付かない。
ただそれだけなのではなかろうか…。
又は誤動作信号は20ms以下の短い信号なので純正オーディオは無視しているとか…。
まぁいずれにしても実使用上大きな問題では無さそうなので、これ以上対策しません。
気にしない事にします。
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