この画像は6月9日の画像です。内宮の御樋代木奉曳式の前に外宮に参拝した時のものです。
午前8時前の参拝でしたので、参拝する人の姿はほとんどありませんでした。
神楽殿と一続きとなった建物でお札やお守りが授与されるところです。午前8時前でしたので
まだ職員のかたの姿は見えませんでした。写真右は九丈殿です。奥に五丈殿があります。
この五丈殿に外宮のご神木が安置されます。
6月10日、ここは外宮のご神木が到着する度会橋東詰めです。昨日のうちにご神木
を載せる三台の奉曳車がここに運ばれていたということです。ご神木は運ばれてくる
トラックからクレーンを使って各奉曳車に載せられることになります。
予定より15分遅れて10時45分、ご神木を載せたトラックがパトカーに先導されて渡会橋に現れました。
度会橋には「祝御樋代木」と書かれた幟を持った人々が一列に並び、ご神木を出迎えました。
度会橋東詰の広場にご神木を乗せたトラックが到着しました。
ご神木の到着を祝って伊勢の木遣り歌が披露されました。
外宮でも内宮の場合と同じくご神木をお出迎えする神職の方々がおられました。
ご神木はクレーンにより一本ずつ引き上げられ奉曳車に積み替えられていきます。
吊り上げられたご神木は手際よく奉曳車に載せられていきます。
ご神木を運んできたトラックを見ましたらナンバーが2005でした。
これは西暦2005年なのでこのナンバーをつけたということです。
このトラックは岐阜ナンバーですので、裏木曽御用材伐採式が行われた 岐阜県
中津川市(旧加子母村)からご神木を運んできたトラックです。但し、載っている
ご神木は桑名市の桑名宗社で長野から運んできたご神木といっしょになり内宮に
運ぶご神木と外宮に運ぶご神木に載せ替えられますので、このトラックには
長野と岐阜で伐採された外宮のご神木が載っていることになります。
三本のご神木がすべて奉曳車に載せられました。更にこの奉曳車には注連縄や
鳥居、榊そして拡声器の飾り付けがなされ、出発の時を待つことになります。
午後1時、いよいよ陸曳きの時間が近づいてきました。木曽からご神木といっしょに
こられた方々の木遣り歌が披露されました。木曽で切ったご神木を伊勢まで運んで
いく様とご神木を切り出す誉を表す内容の木遣り歌でした。
午後1時10分、陸曳きのスタートです。木曽の木遣り歌を歌われた方々を
先頭に奉曳車が動き始めました。
一番木を曳くのは地元の小学生達です。百名近くの人数ではなかったでしょうか。
スピーカーからは「ヤレ曳け、ソレ曳け、元気出せ」というような掛け声が響いていました。
一番木が目の前を通り過ぎて行きます。なんかすごく感動してしまいました。
二番木は青年女性達の奉曳車です。赤い幟には「をみな」と書かれています。
スピーカーからの掛け声も女性の声です。「ゆっくり、ゆっくり、まっすぐ、まっすぐ」
などの掛け声がスピーカーから流れてきます。一番木が出発してから10分後です。
二番木が目の前を通り過ぎて行きます。実はこの通り過ぎ時に軋むような音がします。
これは、唯一の坂道を下り降りるため、ブレーキをかける必要があり、その音でした。
二番木の更に10分後、青年男性による三番木が出発しました。
やはり青年男性が曳くご神木であるだけあって一番太いご神木でした。
外宮へ至る一般道を移動する奉曳車です。ゆっくりと見ていきたかったのですが、外宮での
御樋代木奉曳式をいい場所で見るために、奉曳車を追い抜いて外宮に向いました。
渡会橋東詰から外宮までは歩いて30分ほどの距離ですが、奉曳車は2時間かけて
外宮北御門に向ってゆっくりと進んでいきます。
外宮に到着しました。奉曳車が到着するまでは一時間以上ありましたので
ご神木を安置することになる五丈殿周辺を念入りに観察しました。
写真右の木材は、後で分かりますが、ご神木を下に下ろすスロープとなる木と、
ご神木を奉曳車からスロープに移動させるための梃子となる木材です。
写真左はご神木が最終的に安置される五丈殿内部の画像です。
3本のご神木は真ん中にへこみがある受け木に安置されるようです。
遠くからご神木を曳く声が聞こえてきました。北御門にご神木が到着したようです。
到着したご神木を御祓いをするための神職が北御門内へ向いました。
その後、御樋代木奉曳式のための神職の参進を知らせる太鼓の音が参道に響きます。
神職、小匠たちも北御門に向います。
北御門内でご神木に対する御祓いとお出迎えを済ませた神職と小匠が戻ってきます。
戻ってきた神職と小匠は正宮に向います。正宮に参拝した神職と小匠は
遥拝所にて外宮の別宮である多賀宮への遥拝を行いました。
ほとんどの神職が斎館へ戻るのを待って、造営丁職員により北御門より奉曳車が曳かれて着ました。
五丈殿前の参道にに一番木の奉曳車が止められました。
残っていた一部の神職と小匠が五丈殿前に向います。
一番木の奉曳車にご神木を下ろすためのスロープとなる器具が取り付けられます。
奉曳車が斜めになっているので取り付けられる器具の長さも異なります。
奉曳車の左側に待機している人たちは、ご神木が一気に転がらないようにする役目を果たします。
奉曳車に梃子となる棒を持った人たちが登り、ご神木を五丈殿前庭側に押し出します。
見えづらいかも知れませんが、ご神木には前と後ろに一本ずつの白い綱が掛けられています。
一気に滑り落ちないように、ご神木の左側にいる人たちが引っ張っています。
この白い綱のおかげで、ご神木はスロープをゆっくりと下りていきます。
五丈殿前庭に置かれた2本の木材の上を梃子を使ってご神木を転がして行きます。
続いて二番木の奉曳車が五丈殿前庭横の参道に曳かれて行きます。
二番木奉曳車のご神木も同じように五丈殿前庭に丁重に下ろされて行きます。
一番木と二番木の奉曳車は神職と小匠が正宮に参拝した時点で神楽殿横に曳かれて
あったのですが、三番木は姿を見せていませんでした。その状態でご神木を五丈殿前庭
に下ろす作業が始まっていました。三番木はどうするのかなと思っていたところ、二番木が
五丈殿前庭に下ろされるのを待って、ようやく曳かれて来ました。
ただ、一番木と二番木との違いは、造営丁の職員が曳くのではなく、三番木を度会橋から
曳いてきた青年男性の方々が五丈殿前庭横の参道まで三番木の奉曳車を曳いたことです。
三番木の奉曳車の五丈殿前庭横に曳き出される前に、ご神木を曳いてきた全ての
人々が北御門方向から一斉に入ってきました。正宮に参拝した後、ご神木と向き合う
正宮板垣と五丈殿前庭の境の所に揃いの装束を着た曳き手全員が並びました。
一気にご神木を見守る人の数が増えました。ご神木を曳いてきてくれた人たちが、
無事ご神木が五丈殿に安置される様子を目の当たりにできたことは大変うれしく
感じられたのではないでしょうか。
ご神木3本が無事五丈殿前庭に並びました。神職、小匠、そして造営丁職員も並んでいます。
ご神木を載せて来た奉曳車が、度会橋より曳いて来た曳き手により帰って行きます。
五丈殿前庭に置かれたご神木は造営丁職員の手により、五丈殿内に安置されていきます。