岡惚れ家頁【兎月亭】様が、2002年の夏に御土産画として御振舞いの折、こっそり忍び込んで有難く頂戴した御宝です。「マウスの魔術師」と異名をとる兎様は、実はマウス画だけではなく、数々の画材を用いたアナログ画も嗜む多芸多才な絵師様です。こちらの絵を一目見るなり完全アナログ画だとピンと来ましたが、てっきり水彩絵具に色鉛筆でメリハリをつけているのかと思ったら、水彩色鉛筆しか使っていないってな話です。鉛筆で塗り塗りした後に水で湿した筆でなぞると水彩画に似たタッチが醸し出せるそうな。そのように優れたお絵描き技がこの世に存在するとは露知らず、なかなか物知りで器用な御方だと改めて感嘆いたしました。効果を齎す筆遣いと粗めの鉛筆線は大胆かつ繊細で、全体的な印象の柔らかさが、いわさきちひろ氏の水彩画を思わせます。お嬢さんの後れ毛と首筋辺りに、そこはかとなく色気を感じてみたりして。兎様、ほんのりで柔らかい御宝をほんにありがとうございました。
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