枝垂桜を描くために命と時間をかけ、明らかにやりすぎてしまったブツでござる。桜をメインに据えたのがしたり、枝と地面の余白が失せました。何しろ本能の赴くままにやっちまったからバランスなんぞまるで無視。しかも、人物を乗せるまで微塵も気づけなかったんで阿呆ですわ。ここはひとつ、手入れを怠る余り伸びまくって垂れまくった枝垂桜って解釈で。華やかさと雅さが存分に出てれば願ったり叶ったりなんですよ、そこを目指していたもんで。ついでに色っぽさと悩ましさが出てりゃ最高なんですけど、そこんところは今ひとつですか。むしろタイトルで悩ましさを実感しましたけどね。『月待桜』にしようか、『花待月』にしようかって。十人中九人くらいは『月待桜』で正解だと思うでしょ。だって月なんて何処に行きやがったって感じだし。月が重要テーマの物語なのに月に恨まれますね、これじゃあ。
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