第4話

 昨年私は2回サバゲーに参加した。人それぞれいろんなスタイルがある。

フィールド狭しと駆け回る人、アンブッシュして敵を待ちつづける人、ハンドガンだけで戦う人、

ONE SHOT ONE KILL ! ライフルでスナイパー命の人、

電動でガンガン撃ちまくる人、一発も撃たない時もあれば、400発撃ち切ってしまう時もある。

服装もいろいろだ、ナム戦のアメリカ兵もいればSWATもいるし、

いんちきロシア兵、WW2のアメリカ兵、ジーパンにスニーカー、

人民解放軍、自称SEALS、怪しいドイツ兵などなど・・・。

メンバー1人1人が自由に、個性を生かしているところが陽炎の持ち味だと解った。

あと、フィールドにも駐車場にもゴミが落ちてない、

使用するBB弾もバクテリアによって分解されるバイオ弾使用を徹底し、

環境問題にも心がけている。

(残念なことに昨年、数10発のプラ弾がフィールド内で発見された。

銃の使用前に必ずマガジン内の残弾チェックを・・・。)

まっ、お堅い話はこれくらいにしておいて、昨年のゲームにあのいんちきロシア人、

イワン・イワノフ・サノバビッチが一度も現れなかったことが唯一の心残りである。

自称ロシア人、自称スペツナズといういかにもいんちき臭い

(なんちゃってSEALSも十分胡散臭いが・・・。)

あの男の化けの皮をひん剥いてやりたいと思っていたのだが、

1度も私の前に姿を現すことがなかった。

そうだ、こんな時はやつを呼び出すしかない!

私は近所の原○へと走り、黒いラベルのカップのカレーうどんを買ってきた。

急いでふたを開け具を入れて、お湯を注ごうとしたが、「ガッデム シット!」

ポットの電源が入っていなかった!

スクワットをしながらお湯の沸くのを待ち、湧き上がったお湯をカップに注ぎ、

今度は腕立て伏せをしながら待った。

5分後、ふたを開けると湯気の中から黒い豚が、

「賀正ーん・・・。」としょうもないことをして現れたので一応愛想笑いだけして、

いんちきロシア人のことを訊ねた。

しかし、「あやつの事は私の管轄ではないので解りかねる。

どうしても知りたいのならば

あぶらげの入った赤いラベルのカップうどんを食してみるが良かろう・・・では。」

そう言い放って黒い豚は消えてしまった。

「サノバビッチ!」仕方なく今度はカップのきつねうどんを買ってきてみたが

赤い狐は出てこなかった。

なんだかムネヤケしてきたので今度は胃腸薬を買いにはしった・・・。


つづく・・・