赤い国からの訪問者
第25話
 俺がカップのきつねうどんを食べようと、お湯を注ぎ5分待ってフタを開けば、いつだって奴は、湯気と共に現れ、あぶらげと共に消えて行くのだ。(1度だけ出てこなかったことはあったが!第3話参照)

この日も、フタを剥すと赤い狐は現れ、語りかけてきた。
「イワンよ、お前この前のサバゲーの時、目元に被弾したじゃろう!」そう言えばそうだった。
たまたま、うつむき加減で正面を見ていたときに撃たれ、顔とシューティンググラスの隙間に弾が入り、目の1cm横に被弾したのだった・・・。

「あれは考えてみると危なかったな・・・。」「そうじゃ!お前の不注意で、大勢の人に迷惑がかかるんじゃぞ!よいか、シューティンググラスはそのように顔との隙間が開いてしまうから、ちゃんとしたゴーグルを買うのじゃぞ!!」
そう言って、やっぱりあぶらげと共に消えていった。

翌日、ゴーグルを買いにINDIへ行った。格好良いが、ちょっと高いものと、値段が手ごろで、レンズも交換できるものとで迷ったが、俺はそれ以外にも野望があったので、手ごろな方を選んだ!
「SEALSの奴なら高いほうを選んだのだろうな・・・。」ふと、口ずさんでいたが根拠は無かった。
ただ、直感でそう感じたのだ。これによりディフェンス面が向上した。(とは言っても、BB弾に当たればアウトは一緒だが・・・)こうなると次は、オフェンス面である。

アゴのバージョンアップは前にもしたが、もう既にアゴのコンピューターは錆びつき、ほとんど機能していないので意味が無かった。そうなると銃の性能が重視されてくるのか・・・!?
電動ガンのカスタムはなかなか奥深いもののようで、ツンドラソルジャーである俺にはそのバランスや組み合わせを解する意思能力が無いに等しい・・・。

最近、ぶっ壊れステアーをわりと安値で手に入れた。(壊れているのだから高いと思えば買わないが!)いんちきながらもロシア人でありながらステアーか!?と、思われる方もいるだろうが、今、ヨーロッパは1つになり始めている!
もう東西冷戦状態という構図もほとんど考えられないわけだ。
と言うのは言い訳で、とにかく音の静かな電動が1挺欲しかったのだ。部品を取り寄せ、中古パーツを組みこんで、なかなか消音効果の効いたステアーになった。この銃もそのうち試してみたい。

メインアームはだいぶ充実している訳だが、近年、サイドアームであるハンドガンが、かなり陽の目を浴びてきていると思える。現に、陽炎でも、1年に1回、ハンドガンオンリーの日があったり、定例戦でも、ラスト数ゲームをハンドガン戦にしているのである。
これは、ハンドガンの性能が格段に上がってきていると言うことの現れであると考えられる。俺のサイドアームと言えば、人は皆トカレフを連想したいと思うのだろうが、俺の中では既にペレストロイカが完成されており、愛用銃は気に入ったものと決めているのだ!
しばらく前は、トカレフの支給を待ってはいたが、今の俺はどんな銃でも逆にイワンバージョンとして、俺色に染めるつもりでいる。
現に、サムライエッジをイワンバージョン化し始めているのだ!!手始めにメダリオンをシルバーに塗装してみた。(赤は既に使われていたので、ツンドラの大地をイメージ?して、シルバーをチョイス!)近々サバゲーでも使用するであろう・・・。最近、SEALSの動向を気にしていなかったが、奴もまた何かを企てているのだろうな。
ガンロッカー(押し入れ)の中にあるSEALSの装備品も色々形を変えていた。「奴もやる気だな!!」笑いを噛み殺し、俺はガンロッカー(押し入れ)を閉じた。  

つづく