城戸平をへて三方ケ峰


 三方ケ峰の地図を見ると,南斜面に城戸平というなだらかな斜面を登る登山道がある事が前から気になっていた。どんな場所で,今その道はあるのだろうか?最近,かごのと山岳会の両角さんから送っていただいた,「おらほの山」にこの登山道の事が書いてあった。96年5月に踏査した,深沢,堀川,両氏によると,なだらかでハイキングによいコースとの事,赤テープをかなりつけてきたが,踏み跡はかなりしっかりしている,との事,でもこれは5年以上前の踏査だし,上田広域トレッキングマップにもこのコースは出ていないので、今はどうかな?まあ大丈夫だろう,というわけで,土曜日の運動会の振り替えで休みとなった晴天の火曜日登ってみた。以下報告です。(2002,9,24)


登り口は,深沢ダムの上,浅間林道のゲートに車を置いて登り出します。登り出したのは10時少し過ぎていました。熊よけに鈴を鳴らしていきました。
林道を20分くらい西に進むと三方ケ峰入口という標識があり,そこから植林されたカラマツ林の中に道がついていました。道跡のような物が交錯していて,いまいちはっきりしなくなっていますが黄色や赤のテープが付いていてそれを見て登りました。烏帽子岳の西斜面の荒れた道と雰囲気が似ています。まだ草や葉も元気で薄暗い林が続きます。道端のきのこや,道に動物の掘り返したような跡?がありました。 11時頃,一ノ城戸の標識に着きました。植林されたカラマツ林から,雑木林になったり,溶岩の冷えたような大きな岩の横を通ったり,11時半に,二ノ城戸の標識に着きました。この辺りから,熊笹が下草に生え出しました。さらに20分ほど登っていくと,初めて稜線の展望が少し見え出しましたが,また,林の中に入ります。道の踏み跡はしだいにか細くなってきました。 ちょっとした沢状の地形をしばらく登ります。高度が上がってダケカンバなども出てきて,カラマツも天然?なのか貫禄が出てきた林です。木がまばらになりしだいに明るさが増してきました。下草は熊笹です。12時に清水の標識につきましたが,「おらほの山」にも飲めないとあったように熊笹に覆われていて分かりませんでした。
 水場の標識からしばらく登るととうとう熊笹が道を覆ってしまいました。だめかな戻ろうかなと思いましたが,赤いビニールのテープが点々と見えました。      地図上では,稜線まで,標高差150mほどで,ここを登りきれば稜線なのですが,焦ってきてドキドキしてきました。赤いビニールだけをたよりで登りました。振り返ると下界の展望が開けてきました。笹の中で,必死に進んでいたのは15分ほどでしたが,ショックは大きかったようです。(その後の行動からして) 傾斜が緩くなり,間もなく稜線に出ました。遊歩道のような,池の平から三方ケ峰への稜線に出たのですが,柵のひもに最後の赤いビニールテープがしばってありました。赤いテープにはお世話になりました。改めて御礼申し上げます。もちろん下山口等の標識の類はありません。三方ケ峰の頂上でお昼を食べました。平日でしたが,ハイキングや登山をする人がぽつり,ぽつりといました。冷え冷えとした涼風が吹き渡っていました。 山頂へは,12時半頃着きました。お昼を食べてそのまま下りようと思っていたのですが,あの熊笹帯を赤テープだけを頼りに一人で下りる自信を無くし,地蔵峠まで歩いて,そこからタクシーで、登り口の車まで戻ろうと決めて池の平を横切り,地蔵峠まで歩きました。幸い駐車場から地蔵峠までも歩道があって,車道を歩かずにすみました。でもタクシー代6千円くらい。高くついた登山でした。今考えると熊笹帯はちょっとだけだったのに・・・。
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