四阿屋山(あずまやさん)1387m


 八頭山に引き続いて、今週二つめの「さらしな30山」として四阿屋山に登る事にした。四阿屋山はずっと前、初秋に東側の草湯温泉の方から登ったことはあるが、それ以外の道は登った事が無い。今回、西からの道を登ってみることにする。国土地理院の「うおっ地図」で見てみると、登り口まで車で行けそうである。(写真は坂北側からの四阿屋山。2008,5,3。これは帰りに撮ったもの。)
 家を出たのは10時頃だった。しょなら峠を越え、麻績の町を回って、坂北の町から碩水寺の横を抜け、高原状の東山地区に入ると写真の青い標識が登り口まで案内してくれる。登り口は頂上から西南〜西に伸びている尾根(この写真)を少し回りこんだ場所で、車もそこに何台か置ける。  とてもなだらかな良くふまれた道で、カラマツや松、雑木が生えた林の中を登っていく。スミレ(多分たちつぼ?)やイカリソウなどが咲き、野鳥の声もしているが、今日は熊鈴も持ってきたのでそれを鳴らしていく。
 尾根の右側を登って行くと、「御岳石造物群」という緑の標識がある。登りにはやり過ごして行ったが帰りに行ってみると、坂城の大道山のような感じの石像などがあった。江戸時代の御岳信仰のものだろうか。四阿屋山は、しょなら様の山だから色々あって当然と思う。  道が南に回っていくと、湧き水の場所があった。水が土から染み出している感じで水量はそれほどでもなかったが、単調な登りによいアクセントをつけてくれた。しばらく休憩する。そこからしばらく登ると南西へ伸びている尾根にのり、山頂へ向かう。
 頂上の手前のピークに出ると、南西〜北西の方向のすばらしい展望が一気に開けた。下の高原状の東山地区、坂北の町から筑摩山地の山々を前景に雪をいただいた後立山の山々が屏風のように連なっている。この写真の右の方にある聖山も存在感がある。細長い大きな展望表示板も設置されていた。  平坦な山頂部にはカタクリの花などがポツポツと咲いている。
 間もなく、三角点のある山頂に着いた。東西に伸びた広い山頂は公園の一角のようだ。ここを南東に縦走していくと大沢山の方に行くのだろう。写真で見ると公園の桜のように見えるが、写真の白い標識を見たら「ブナ原生林」であった。山頂の北側にブナの林が広がっている。以前登った時は、下山してからその事を知ったが、今日はその様子を確認することが出来た。まだ若葉は出ていない。  三角点のある山頂の少し下がった北側に頂上社がある。お参りをしてノートに記帳した。昨日は登山者がいたようだが,今日はだれも登っていないようだった。昨日の登山者の記述を見ると今日登った方は「東山コース」と呼ぶことが分かった。
 北の方を見たところ。社の前の石段はかなり急だった。以前登った時はこちら側から登ったが鳥居をいくつかくぐって、信仰の山の雰囲気を持った印象的な登りだったことを思い出す。  山頂でコンビニのパンを食べ、下山する。展望のピークでもう一度ゆっくり展望を楽しむ。この写真にはないが南西の方に御岳が富士山のように雪をいただいて美しく見える。ゆっくり下山したがすぐ登り口についてしまったような感じがした。兎に角このコースは全くきつい登りは無くなだらかな登りやすい道だ。
 東山地区の端に青柳城址があることを知っていたので、寄っていくことにした。  左の入り口から、切り割り、段郭、など順番に現われて、それぞれに解説版がしっかりついていて詳しく見たりすると山城地形が頭に入るような城跡だった。ただ登山の後だったので、一番西の郭に到達するには疲れてしまい、じっくり読んだりはしなかった。後日また来ることもあるだろう。最後の西の郭跡には三角点もあり、高速道のパーキングが見え、高速を走るとき位置関係など良く分かるだろう。城址の駐車場付近の水道の水を飲んでみたらとても冷たくて消毒臭もなくうまい水でおどろいた。
 今日久しぶりに登ってみて、四阿屋山はさすがに筑北地区の名山だと思った。(2008,5,3)
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