大林山(おおばやしやま)1333m


 大林山は、上小三十山にも入れてあり、南側の上田市室賀から登山道があるのだが、さらしな三十山としての大林山は、東側坂城町のいざよい観月堂、狐落城、三水城をへて室賀峠。そこからから九竜山をへて山頂の登山道と、もう一つは岩井堂山から尾根をへての登山道があります。虚空蔵山登山道整備をされた鳴海さんからこの正月に観月堂からの登山道の整備を始めたと連絡がありました。そこで今回は、その前者のコースを登ることにした。しかし距離が長い事もあり、また中間の室賀峠には車道も走り短時間で分けて登ることができる。冬1月に三回ほど、夏8月に一回部分的に歩き、8月にやっと観月堂から大林山山頂までのコースを歩きとおした事になった。もし下から上まで全部続けて歩くとなると標高差は、930mほどで本格的な登山となることでしょう。写真の左ピークが三水城跡769m三角点。右側が大林山ピーク。坂城インター下方から。(2007、1と8)
 
 坂城町の網掛地区にある十六夜(いざよい)観月堂が、登山口となる。標識も完備されている。  更級紀行で芭蕉が立ち寄ったといわれる観月堂には芭蕉の句碑「いざよいもまだ更級の郡かな」もある。
 急傾斜の尾根をしばらく登ると狐落城跡に着く。ここは、村上氏配下の小島氏の城との事。この読み方は地元山の地名に詳しい両角さんの文によると本来は(きつねおとしじょう)と言われていたということである。  さらに登って769m三角点が三水城跡である。虚空蔵山の尾根と下は坂城町。
 三水城からはなだらかな尾根が続いている。しらかばなどの生えている場所があるが標高が低いわりに北斜面で北風もよく吹く場所だからだろうか。  登り切ると、尾根にぶつかる。右手に行くと室賀峠だが、左に少し行くと鉢山がある。
 鉢を反対にして置いたような鉢山は山城跡でもあり、880mの三角点もある。標識まで戻って、室賀峠へ向かう。この尾根上にある山城群は室賀側が落ちれば簡単に武田側に落とされてしまった事だろう。  登山道から室賀峠の車道へ下りる所に、はしごが設置してある。鉢山だけに登る場合はここから登ることになる。車道を少し登って、送電線の鉄塔の所から大林山の尾根に入る。標識も道端にたっている。
 鉄塔の下を抜け、915mピークを越え下るとゲートのある林道に着く。林道を少し歩き、967m三角点と1081mとの鞍部へ林道から斜面の踏み跡を10mほど登るとこの標識があり、ここから1081mの尾根へ向かって大林山の登山道が始まる。  1081mあたりに登りつくと、坂城町側の展望が開ける。これは8月に登ったので、木々が茂っていたが、落葉樹の林が多く秋の紅葉、冬の展望、春の新緑などの季節はすばらしいことでしょう。
 岩井堂山からの尾根との合流点に標識があった。道はあまりはっきりしない部分だ。  しばらく登ると、九竜山山頂の標識。ここは地図上では1168mの標高点だが、特別山頂といった雰囲気は無く、標識が無ければ分からないような所です。ここから西に向かって尾根を登っていきます。しばらく登ると上田市の室賀から登ってくる登山道に出会います。
 山頂に到着。これは8月でしたが、ワラビの葉がたくさん生えていた。ヤナギランやマツムシソウがちょびっと生えてもいた。やはり暑い夏に登る山ではないですね。  山頂手前に「室賀小9合目」のブリキ板がかかっていた。これはもちろん今は無い室賀小で当時行われていた全校登山の名残で、私が始めて大林山に登った15年位前には(もう室賀小は無かったが)当時も古ぼけてぶら下がっていた。(場所も別だが)文化財もののフダですね。下山後は室賀峠からは坂城方面にびんぐしの湯、室賀方面にささらの湯などの温泉も近いです。(2007、8、1)
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