大洞山(おおほらやま)1316m


(青木峠付近から見た大洞山) 2007、2,17
 十観山に登るとこの山がよく見え、いつか登ろうと思い、さらしな三十山に加えた。前日の天気予報では今日一日は天気が持つとのこと、しかし朝目覚めてみると、山々は曇っていた。独鈷山も中腹から上が雲の中。今日は登山はだめかな、と思っているとそのうちに日がさしてきた。晩秋によくある朝霧のようなものだったらしい。「山岳巡礼」の根橋さんが先週この山に登った記録があり、簡単に登れるようだ。そこで9時半くらいになっていたが出発する。青木峠のトンネルを越えて少し行くと、北アルプスと頂上付近に反射板のある大洞山が見えてきて、これは結構いいぞ、とうれしくなる。
 根橋さんの記録があるので、登山口を色々と探す手間もなく、上会吉の駐車スペースに止めて、反射板という表示のある林道に入って行く。
 秋にはマツタケ山で入山禁止になるという話どおり、りっぱな松林をしばらくいくと、左手に沢が見えてきて、すぐに林道は終わっていた。そこから、送電線巡視路と同じタイプの巡視のための道が上に続いていた。松林はなくなり、落葉樹の林で日も当たってきて気持ちがよい斜面だった。カラ類などの野鳥の声が、多くはないが続いていて、シーンとした冬山の寂しさは無い。汗が出て足の出が悪くなって、しばらく休む。お茶を飲み、あまり美味しくなくてずっと家に残っていた饅頭を一個持ってきたのを食べた。
「枯れ山に薄日のさしてカラの声」「冬山や薄日のさして餡うまし」
 また少し登ると、松林が出てきて、すぐに東の尾根に出た。尾根上は落葉樹が多く、見通しが利き、近くの大沢山や北信の雪山や北アルプス、聖山などが見えた。周囲の展望はかなり期待できそうだとうれしくなる。尾根を西に向かって進むと、すぐに反射板が見えてきた。人工物が興ざめではあるが、巡視路のおかげで簡単に登れたので文句は言えない。
 反射板は二つあり、高い柵で囲まれて中に入れないようになっていたが、南から西にかけての松本の方の展望がまず目に入ってきた。鉢盛山とその横にあるのは御岳だろうか。アルプスの方の展望もまあまあである。  北西に尾根が少し続いていて、その先が三角点らしい。進むと、北東側が結構急斜面で切れ込んでいる。すぐに三角点になったが、カラマツの樹間からはアルプスが良く見えた。(写真にはあまりよく写っていないが)周囲を見渡すと、子檀嶺岳や大沢山、聖山、北信の方の山々が木々から透けて見え、この周りの木々が無かったら、360度の展望が結構良い山だろうなと想像された。お茶を飲んでちょっと休憩。
 北側の筑北村の方で工事しているらしい重機の音がよく聞こえてきた。
これは反射板のところへ戻る途中の尾根からの常念岳。 反射板の付近からの北アルプス(常念岳あたり)
 今年は暖冬だから簡単に登れたが、いつもの冬二月頃だと、もっと雪が積もっていて、こんな感じにちょこっと登る気が起きたかな?この山は秋はだめだが冬から春まではいいのではないかという印象が残った。上会吉の道路には、福寿草まつり松本市四賀の幟がいくつかたたっていた。四賀村も合併して、ここまで松本市なんだ。福寿草を見に行くと遅くなりそうだったので、昼食に間に合うようにすぐに帰る事にした。
 登り出しが10時頃、下山が12時頃。家についたのも12時半だったので、意外に家から近い山なんだな、と認識を新たにした。 
さらしな三十山へ                  TOPへ