達磨山(高岩)に登る


 烏帽子岳の西側に派生する尾根に達磨山(高岩)1430mがある。この山の存在を知ったのは「山旅湯旅ふたたび」丸山晴弘著という本からだった。数年前の秋にその本にしたがって,一人で登ってみたが,結構けわしく,主稜線の西端まで登ったところで,時間もなく,疲れて下りてきてしまった。それ以来登ってみた事はなかった。最近出た「長野県,北信,東信,日帰りの山」のガイドブックにも詳しく載っている。季節も冬,一人では不安だ。そこでおりしも年末帰省した弟と二人で登ってみることにした。2002年12月31日,一年の最後をしめくくるとてもいい山でした。

 真田本城跡の駐車場に車を置き,山に向かって左手にある林道に添って歩き出しました。10時少し過ぎでした。北斜面で雪が積もった林道の脇には,水量の豊富な水路が流れていて,新緑の頃は気持ちが良さそうでしたが,今は寒々しい感じです。
 石灯籠で,林道が終わり,しばらく達磨堂へ向かう山道を登り,No9の送電線巡視路から左手(北側の)尾根に登り出します。落葉松林の中の道から達磨山の主稜線西端が見えます。
 尾根に出ると送電線鉄塔に出ます。西に東太郎山あたりがよく見えます。ここから尾根を登っていきます。道には雪が10センチほど積もっていましたが,人の足跡は無く,動物の足跡が尾根道に沿って結構ついています。
 主稜線の西端へ尾根が突き上げる部分が急斜面です。木が生えているのでいいのですが,北側になるので,雪も20センチくらいになり,結構滑って苦労でした。帰りには,6本爪の軽アイゼンをつけて下ってきたら丁度よかったです。ストックを持ち,スパッツもつけていきましたが,これも必要なものでした。
 主稜線の西端に着き,少し休憩しました。ここまで一時間以上かかりました。主稜線は積もっている部分は,雪が30センチくらいになっていますが,南斜面は雪が無く,枯葉が暖かそうに冬日に輝いています。主稜線にも動物の足跡が道状についています。快適な尾根道です。
上り下りして行くと,木の間に烏帽子岳の上部が大きく見えてきます。三角点のある場所は中々遠いようです。疲れてきましたが,一人ではないので不安感はあまりありません。
 三角点峰はどこかよく分からないのですが,赤テープなどの目印が付いているので,まだ東に進みました。すると左手(北側)が切り立った細い尾根があり,それほど怖さは感じないですが,結構,「何とかの刃」というような細尾根があり,そこを過ぎると,赤ペンキで石に何か書いた場所がありました。ここかな等と,地図で回りの景色を見て,確認していましたが,それほど目立ったピークではないので今ひとつ,確信が持てません。(写真は三角点ピークから,登ってきた細尾根を見たところ)
 そのうちに回りの雪を掻いていたら三角点が出てきました。ヤッターという気分でした。雪のある時は三角点を見つけるのが結構大変ですね。
その場所は北から東側の展望があり,根子岳,四阿山の方も見えます。休憩も含めて,ここまで2時間強かかりました。雪が無ければもう少し早くこれるでしょう。でも,主稜線に乗ってからも,結構登りがあったような気がしました。
 主稜線は日当たりもよく,帰りは快適に下って直ぐに西端に着き,そこで休憩し,軽アイゼンを着けて,雪の急斜面を降り,本城跡へは2時頃到着しました。
 達磨山の全体像は真田の長地区からよく見えると思いますが,その写真は無いので,残念です。スリルもあり,人の気配も無く,登ったという満足感の持てる山でした。登った季節も丁度良かったと思います。(木の葉があると展望がきかないし,これ以上雪が積もっても大変だ。)
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