枝雀師匠がアイルランドへ行かれた時、一門の紋と同じ模様のついた腕時計があり、大変驚かれ、喜ばれて買って来られました。それが雀三郎さんへのプレゼントとなりました。雀三郎さんは今も大切に使っておられます。 何故同じ模様がアイルランドにあったのだろうか・・・?という疑問を解く為にアイルランドのサイトを検索して色々なWebを見つけました。 それから、米朝一門の紋はなんという名前なのか、どういう形なのか、そんなことも調べました。更に数学の「結び目理論」というのがあるのだと聞いて・・・(?)「緑」(注)はどんどんからまっていくのでした。 |
結び柏 | 三つ柏 |
調べたサイト:
http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ehatten/monsyou.htm (HATTEN WORLD・上方落語家定紋)
http://www.wanogakkou.com/culture/020000/020502_hanasi10.html (和の学校・はなし第10回)
若い時の写真しかなくて、すみません。 | |
写真撮影:宮崎金次郎 |
■神秘な数字「三」について:
別ページを設けましたのでご覧下さい。
これについては、「ふ〜ん・・・」というくらいしか、わかりません。結び柏と同じ形を見つけて「おんなじ!」と喜んでるのが関の山です・・・。ただ、門上さんと知り合ったのは雀三郎さんの落語がきっかけであるということは確かです。それともう一つ、けったいな「緑結び」がありました。検索で調べているうちに見つけた中川さんのサイト。なんと門上さんと同級生だったのです。
せっかくですから、私が作った結び目を紹介しておきましょうか。こんなんでいいのかなあ?
1.ロープ1本 | 2.ゆるめに結ぶ | 3.ロープの端を止める |
4.結び目の出来上がり | 5.端を尖らしてみると、ほら・・・ |
空間の中に物を配置する「位置の幾何学」の「一分野」(洒落ではなくて)です。中でも,ロープの両端を張り合わせたもの(数学では一次元球面と申します)を「綾取り」の要領であれこれひねりまわして(数学では三次元空間内でのアンビエントアイソトピーと申します),同じ配置になるものを探そうという学問です。
これだけでは,子供のお遊びに聞こえますが,応用分野は広く,宇宙の研究や原子力の研究,電子回路の研究や遺伝子の研究などで利用されています。(中川さんの説明)
時計の模様と結び柏をよく見比べてみると・・・
結び柏紋 左手型三つ葉結び目 | 時計の模様 右手型三つ葉結び目 |
数学での名称は31、英語で trefoil、和名を三つ葉結び目といいます。
「trefoil:シロツメクサ属の植物」と辞書にあり、つまり三つ葉のクローバーをイメージした名前なんですね。
三つ葉結び目には二種類あり、左側の交叉が上にきているものを「左手型三つ葉結び目」、右側の交叉が上にきているものを「右手型三つ葉結び目」と呼びます。図形として(よく似ていますが別物になります。注意してみると、米朝一門の紋は、「左手型三つ葉結び目」、アイルランド製時計の模様は「右手型三つ葉結び目」となり、結び目理論でいうと、違うものの扱いになります。
・・・とすると、私が何気なく作った結び目は右手型三つ葉結び目ですね。一番初めにロープを結ぶ時の糸のくぐらせ方でそうなってしまいました。みなさんが結ぶ時はどちらが上に来るでしょう?
試しに私と娘とで実験してみると、右ききの私は右手が上、左ききの娘は左手が上にきました。なんかこれと関係ありそうですね。
ここでも左右対称の結び目が見られます。
■Robert Schareinさん (Department of Computer Science, University of British Columbia, CANADA)
http://www.cs.ubc.ca/nest/imager/contributions/scharein/knot-theory/knot-theory.html (Knot theory)
自由研究のきっかけを与えてくださったり、その後、何度となくテストページの添削をしていただいたりして、大変お世話になりました。おかげ様で面白い研究が出来ました。m(__)m
リンクをはずしました。
■門上さん
■中川さん