1954年3月1日、太平洋の中にあるビキニ島で、アメリカが水素爆弾の実験をしました。 この爆発で人間が病気になったり死んでしまう、おそろしい灰がたくさんばらまかれました。
近くでマグロをとっていた「第五福竜丸」という船も、この灰をあびてしまい、23人が病気になり久保山愛吉さんが亡くなってしまいました。
被害にあったのは人間だけではありませんでいた。海の底はめちゃくちゃに壊され、たくさんのお魚たちも同じように病気になって寝たきりになったり死んでしまいました。
いつも元気で明るいトビウオのぼうやは、お母さんと空を飛ぶ練習をしていました。 サンゴ礁の海の上をピューッと飛ぶトビウオの親子。
「ぼく、とんだ、とんだ!!」と大喜びのトビウオのぼうや。
その時、突然火の玉のような大爆発がおこり、海の底はめちゃめちゃになりました。 友達は死に、トビウオのぼうや達のお家もなにもかも壊されてしまいました。そして空から白い灰が降ってきたのです。
それをかぶってしまったトビウオのぼうやは病気になり寝たきりになってしまいました。
もうお父さんやお母さんと一緒に空を飛ぶことはできないのでしょうか。
一体なぜこんな事になってしまったのでしょうか。