ザ・テノール真実の物語
  • 監督・脚本:キム・サンマン
  • 出演:伊勢谷友介 ユ・ジテ 北乃きい チャ・イェリョン
  • 上映時間:2時間1分  2014年/韓国・日本
  • (C)2014 BY MORE IN GROUP & SOCIAL CAPITAL PRODUCTION & VOICE FACTORY. ALL RIGHTS RESERVED.
  • 配給:『ザ・テノール 真実の物語』プロジェクト
  • 上映予定(2020/9/3現在)
君の声をふたたび
ザ・テノール メイン画像

<ストーリー>

ガンで声を失った天才オペラ歌手と
彼を信じて支えた日本人音楽プロデューサー。
不屈の魂から生まれた、
世界でただひとつの奇跡と感動の実話。


オペラ歌手、ベー・チェチョルの未来は輝いていた。

彼は繊細で力強い類希な歌声<リリコ・スピント>を持ち、その歌声はオペラの本場ヨーロッパの観客を魅了して、「100年に一人の声を持つテノール」と絶賛された。舞台ではスポットライトを浴び、家では愛する妻のユニと一人息子に囲まれた幸福な日々。チェチョルは成功に酔いしれていた。

そんななか、公演を終えたチェチョルに、沢田幸司と名乗る日本人の音楽プロデューサーが声をかけてきた。チェチョルの歌声に惚れ込んだ沢田は、ぜひ日本のオペラ公演で主役として出演して欲しいと熱心に頼み込む。

韓国人のオペラ歌手を招聘することは大きな賭けだったが、フタをあけてみれば日本での公演は大成功。

その打ち上げで、沢田のアシスタントの美咲はギターの弾き語りでチェチョルに歌を捧げ、沢田は辛い生い立ちのなかで常に音楽に支えられてきたことを告白する。仕事の付き合いを越えて心が触れ合った夜。 この日以来、チェチョルと沢田は固い絆で結ばれた。

意気揚々とヨーロッパに戻ったチェチョル。

ところが、自分の次のシーズン公演の「オテロ」公演の練習中に、突然意識を失って倒れてしまう。医師がくだした診断は甲状腺癌。手術でなんとか命をとりとめたものの、その代償は大きかった。手術中、声帯の片方の神経が切れてしまい、彼は二度と歌う事ができなくなってしまったのだ。

その事実を受け入れることができず、ただ呆然とするチェチョル。劇場から契約を切られ、なす術もなく韓国に帰国するしかない。絶望の淵に追いやられたチェチョルを、妻のユニと沢田は懸命に支えた。

そして、チェチョルの声を取り戻せるかもしれない一人の日本人医師を見つける。しかし、医師も躊躇するような手術だけに、成功の確率は限りなく低い。それでもチェチョルは自分の声を、人生を取り戻すために運命の手術に挑んだ。

果たして、彼は再び舞台に立つことができるのか……。


<解説>

命か、それとも歌か。 声を失くしたテノール歌手が辿った、壮絶な魂の軌跡。 ―真実の感動がここにある。

日本でも様々なテレビ番組で紹介された感動の実話が遂に映画化!

「100年に一人の声を持つテノール」(イギリス・タイムズ紙)として、ヨーロッパのクラシック界でその名を轟かせたオペラ歌手、ベー・チェチョルに悲劇が訪れた。癌に冒され、一命は取りとめたものの、歌手としての命=声を失ってしまったのだ。残酷な運命に打ちのめされるチェチョルに手を差し伸べたのは日本人の親友だった。そして、二人は希望の光を求めて苦難の道のりを共に歩き出す…。

この奇跡の物語を映画化するにあたって、日韓の映画界を代表するスターが初顔合わせをした。主人公のベー・チェチョルを演じるのは、最近では映画監督としても注目を集める韓国映画界のホープ、ユ・ジテ(『人類資金』『オールド・ボーイ』)。ユ・ジテは発声から姿勢まで細かくトレーニングを受けてオペラ歌手になりきったうえで、絶望から這い上がろうともがく一人の男の葛藤を演じた。

チェチョルの親友の音楽プロデューサー、沢田幸司を演じるのは伊勢谷友介(『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』『あしたのジョー』)。これまでも『パッセンジャー』『ブラインドネス』といった海外の作品に出演してきたが、本作でアジア映画に初挑戦。英語を流暢に操り、献身的にチェチョルを支える沢田を熱演した。

同い歳で共に監督としての顔も持つユ・ジテと伊勢谷は、出会ってすぐに意気投合。二人が演じた役柄そのままに友情で結ばれ、その関係が映画にリアルな情感を生み出している。  

チェチョルを支える妻ユニ役には、韓国のモデル出身の女優チャ・イェリョン(『第七鉱区』)。

また“楽譜の読めない音楽プロデューサー”沢田のアシスタント美咲役には、若手女優きっての演技派、北乃きいが扮しているのも見逃せない。同じく音楽を愛するものとしてチェチョルと沢田をきめ細やかにサポート。劇中ではギター弾き語りで歌を披露し、作品に一服の清涼を添えている。

監督・脚本は前作『ミッドナイトFM』でユ・ジテを起用したキム・サンマン。オペラ歌手の物語だけに音楽にはこだわり、セルビア、韓国、日本の3カ国で行われたロケで、それぞれの国のオーケストラを起用してサウンドトラックを録音。オペラの名曲の数々が物語を彩るなか、イタリアのオペラ歌手、ティツィアーナ・ドゥカーティがキャストの一人として歌声を披露している。

また、本作をベー・チェチョル本人が全面的にバックアップ。劇中のチェチョルの歌声はチェチョル本人の全盛期の歌声で吹き替えられたが、この映画のためにチェチョルが改めて歌声をレコーディングしたものもある。また撮影現場を訪問したチェチョルは、撮影スタッフのためにアカペラで歌を歌って撮影の苦労をねぎらった。

製作は、韓国の映画制作会社「モア・イン・グループ」、日本の企画会社「ソーシャルキャピタル・プロダクション」、日本の音楽プロダクション「ヴォイス・ファクトリイ」による日韓合作。2014年6月の上海国際映画祭にて、ワールドプレミア上映を行い喝采を浴びた。

挫折や絶望に打ち砕かれて生きる希望を失ってしまう。そんな悲劇は誰の身にも起こりうること。重要なのはそこからどうやって自分の人生を取り戻すかだが、その信じられないひとつの答えがここにある。音楽を通じて結ばれた絆。そして、不屈の魂が生み出した真実の物語がオペラのようにドラマティックに描き出されるなか、予想を超えた感動のステージがいま幕を開ける!