高野山参詣の旅  (2003年)

                                          < そ の 1 >

  

                                   元気になった和とまた高野山へ!

                                 パーキンソン症候群に悩まされていた和と一路でしたが、
                                 ようやく薬の効用が現れ、以前の状態に復帰できました。
                                 歩きも、口の開きも、しゃべりも、手や指の震えもなくなり
                                 明るく元気な笑い声に包まれています。よかった!
                                 「よくなったら高野山へ行こう!」の合言葉が現実のものに
                                 なった。10年近く毎年行っている本覚院へ電話で予約。
                                 楽しい遠足を待ちわびる子供のような…、毎日です!

                                             


                           

高野山参詣の旅

                      

 


                                        大師様に招かれて…

                             「高野山に行きたい」というのは、「大師様が招かれているのです」と言われた。
                             金剛峰寺でのお坊さんとの対話である。「もし行くのをやめたら、悔いを残すだけ
                             でしょう」とも。もう10年以上も毎年来ているのだから、今年も来れてよかった!

 

ケーブルカー   天気が心配だったが、もし悪くても
  それはそれとしてと思っていた。
  念のためパソコンで高野山の気象
  情報を調べてみた。午後3時ごろか
  ら雨は上がり曇りの予報であった。

  24日、9時40分発のぞみで新大阪
  へ、地下鉄で難波まで行く。高島屋
  で昼食。特急こうや5号に乗り込む。

  終着駅の極楽橋でケーブルカーに
  乗換え、高野山に数分で到着。
  15時9分であった。

  予報どおり雨は上がっている。
  明日はまた雨の予報だったので、
  きょう奥の院のお参りをしよう…。  
高野山駅

 

本覚院前   駅前からバスで4っ目で降りると
  真向かいに本覚院がある。
  にこやかな出迎えを受け、先ずは
  ご挨拶。「お部屋は違うところに、
  しましょうか」と気を遣ってくださる。
  「いえ、いつもの甘露で…」。

  「これから奥の院へお参りに行って
  きますので」とリュックを預ける。
  「5時頃になると暗くなりますので」
  と心配顔だった。

  千手院橋のバス停に行き時刻表を
  見ると、4時近くしかない。30分も
  待つよりは、ボチボチ歩こう…と。

  曇天だが、寒くない。家から半袖の
  シャツ姿だったが、冷えてくるかもと
  リュックからジャンパーは持ってきた。

  和は足や膝が弱いので心配だったが
  和のペースに合わせるようにした。
  歩いて行くにはちょうどいい具合だ!
本覚院
中庭の池   左の写真は、部屋(10畳敷)の広縁
  からすぐ目の前にある池の左半分で
  大きい鯉が遊泳している。いかにも
  気持ちよさそうで、ついつい見とれて
  しまう。

  反対側の廊下の窓からは見事な築庭
  がこころを和ませてくれる。
  春・夏・秋と季節の移ろひも感じられる。
  
  女性客が多いせいか、浴場やトイレが
  改装されているという。男性のそれは
  これまでと変わっていない…。

  本覚院に初めて来たのは、1949年
  5月であった。従姉と二人で父のお骨
  納めに来た。その帰りに大阪高槻の
  親戚に寄って和と出会ったので、何か
  因縁を感じている。

  本覚院では、朝6時から本堂でお勤め
  がある。お経の内容は知るすべもない
  が、神妙に聞き入っている。そのあと
  説話があるが、難聴の一路はほとんど
  聞き取れない。でも、有難い気持ちを
  持つことができる。
  ご院主はもう90歳を超えているようだ。  
築庭
築庭

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