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読み聞かせつうしん1号
読み聞かせはちゃんとしていましたよ・・・
千葉昌之 HIP
1.来た仕事は断るな・・・
HPの更新をしてから、2年がたちました。メールマガジンも半年間、発行されなかったので、廃刊に追い込まれてしまいました。(約1500名の読者の方、すみませんでした。)この間、読み聞かせをしていなかったのかというわけではなく、実践は積み重ねていました。また、読書指導も今までどおりに力を入れてきました。
言い訳になってしまいますが、14年8月に第2子が産まれてからは忙しくなり、メルマガやHPの仕事に時間を割くことができなくなりました。また、「○○部長」「○○会長」という仕事がまわってきて(年をとったので・・・)、気がついてみれば5つの「○○長」を引き受けていました。尊敬する先輩から「来た仕事を断ると、2度と仕事が来なくなるよ。」と言われていました。その教えを守ってきました。
確かにつらかったですが、様々な勉強ができて、自分にとっては非常によかったと思っています。
読書関係で勉強になったのは、次の2点の仕事です。
●平成16年度学校図書館司書教諭講習の講師
●第36回北海道学校図書館研究大会の授業者
2.平成16年度学校図書館司書教諭講習の講師
今年度のもっとも大きな仕事でした。夏休みに30時間の講習を担当しました。担当した講習は「読書と人間性」という重たいテーマでした。講義のねらいは次の通りです。
読書は人間性を養うだけではなく、人生をより豊かに楽しませてくれるものです。司書教諭を目指すには、どのような書物がどのように活用されるべきか、単なる読書量だけではなく、書物の質を見抜く力、幅広い素養が必要となります。本講座では、読書が人間性において、どのように位置づけられるか、をねらいとします。 |
30時間は大変でしたが、様々な学びがありました。「読み聞かせつうしん」では、この学びもお伝えしていきたいと思っています。(もちろん、日々の読書指導の実践が中心となります。)
3.第36回北海道学校図書館研究大会の授業者
これは、現在進行中の仕事です。この大会は、平成17年(つまり今年)の10月6日・7日の2日間で、旭川市立東町小(私の学校)・旭川市立光陽中(私の学校から徒歩2分の隣の学校)・旭川西高等学校などを会場として行われます。
大会の趣旨は次のとおりです。
知りたいことが見つかったときの「よろこび」。心を動かされる物語に出会ったときの「よろこび」。そんな「よろこび」がある学校図書館にしていきたい。 一人では探せなかった情報に、援助・協力を得て行き着いたとき、図書館を利用して「たのしい」と思う。読書会やアニマシオンなどで新しいことに気づく「たのしさ」。調べること読むことによって「たのしさ」がひろがっていくような図書館にしていきたい。 そんな「よろこび」と「たのしさ」にあふれた学校図書館にしていきたい。 将来を担う子供たちが多様な情報を生かし、たくましく、心豊かな社会人に育つべく情報活用能力を高めること、読書を通して子供たちの心を豊かに育てることは学校図書館の大切な役割です。本大会の開催をもって、その研究成果が旭川はもとより北海道の幼児・児童生徒に反映されることを願い、大会を運営する。 |
学校図書館協会では、授業の内容を大きく、次の3点にとらえています。
@読書指導
A学び方指導
B資料の活用
@とBは、どんな授業なのか、何となくイメージできますよね。
@は、子供たちが読書に興味や関心を持つような授業を行うことでしょう。アニマシオンなんかは、この授業になるのでしょう。前回の苫小牧大会では「『のはらうた』のせかいをたのしもう」といった工藤直子さんの『のはらうた』から詩の世界を楽しむ授業が行われたようです。
Bは、本を資料として授業の中で活用している授業です。前回は『人類よ、宇宙人になれ』という6年生国語の教材を使った授業が行われたようです。『人類は宇宙人になるべきだ』という意見に肯定か否定かを、資料(図書館の本やインターネットを中心に個人が調べた)を使った話し合いの授業を行ったようです。
さて、ここで聞きなれないのが「学び方指導」という言葉です。何の学び方かというと、「図書館の学び方」です。「図書館・学び方ノート」というノートも存在しています。私の手元には、中学年用と高学年用があります。
みなさん、図書のラベルに貼ってある3つの番号(記号)のことをちゃんと説明できますか?
●分類番号 ●図書記号 ●巻冊記号
このノートでは、3年生からこの3つの番号(記号)について、理解できるようになっています。
こういう図書についての基本を、私自身もきちんと理解していなかった(避けて通っていた)し、子供たちにも指導していませんでした。読書指導を行うものとして、少し恥ずかしい思いです。これを機に、きちんと学ぼうと考えています。
4.読み聞かせ
肝心の読み聞かせですが、毎日ちゃんとやっていましたよ。5年→6年と高学年が6年間続きましたので、高学年の読み聞かせの実践は増えました。
今年度は9年ぶりの1年生の担任です。4月〜12月までに1年生に読み聞かせた本は次の通りです。
「おはなしのろうそく」から『エパミナンダス』『かしこいモリー』『ブドーリネク』『3枚のお札』『牛方とやまんば』『ジーニと魔法使い』『なまくらトック』
『まけないアキラ』『いえでぼうや』『エルマーのぼうけん』『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』『かいじゅうになった女の子』『グリム童話』『わたしのいもうと』『恐怖の13階段』『いやいやえん』
3年前から読み聞かせた本は、書名とかかった日数などをメモしてあります。1年生のこの時期には『エルマー』3部作がおすすめですね。毎日、読み聞かせを楽しみに学校に来る子供もいたようです。
さて、9年ぶりの1年生でしたが、9年前と比べて、本に対する傾向が変わってきました。
読書に興味を持つ子供が多い(幼児に読み聞かせを受けてきた子供が非常に多い)。 |
これは、地域性ということだけではなさそうです。
2か月ほど前の、10月27日に「第50回学校読書調査」の結果が出されましたが、読書離れに拍車がかかってきた傾向が見られました。報告の中に次の記述があります。
本を読まない児童・生徒が大幅に減ってきている。 |
これは、教育現場の実情を見ても同感です。
報告では、本を読むようになった理由として3点をあげています。どれも、「なるほど!」というものです。おいしい話題なので、次号にてお知らせしたいと思います。
月2回のペースで発行していきますので、末永くおつきあい下さい。