国語指導/学年総合/3段なぞを作ろう


3段なぞを作ろう

   家庭で国語の実践を行う人のためのページです
             千葉昌之 HIP


1.三段なぞって何?
 「三段なぞ」は、17世紀の終りから18世紀の初めにかけて、狂歌や川柳などと同様に、庶民の生活文芸の1つとして生まれたもので、日本独特のものといわれています。「〇〇〇とかけて、何ととく〜」というものです。
 私は、子どもの頃、テレビの「笑点」でやっていたのを覚えています。
 子ども達にやらせてみたいと思い、下記のプリントを作成しました。

2.三段なぞのプリント
 クイズがありますので、みなさんも、やってみて下さい。まずは、説明からです。

   次の囲みが「三段なぞ」というものです。

    へたな占いとかけて なんととく           〜カケ()

    ジャンボ宝くじととく その心は           〜トキ()

    めったに当たらない                 〜ココロ(答えの説明)

  前項までのものを、二段なぞ(問と答えの2段構成)といいますが、三段なぞは、かけ()とトキ(答え)の三段構成になっています。

  では、「ココロ」を考えるクイズをやってみましょう。

@毒きのこととかけて  何ととく

       刃の上の相撲ととく  その心は

     【               】

A水洗トイレとかけて  何ととく

       雨の日の野球ととく  その心は

     【               】

B東・西・南とかけて  何ととく

       給食の残飯ととく  その心は

     【               】

C手ぬき料理とかけて  何ととく

       海の底ととく  その心は

     【               】

  さあ、三段なぞを作ってみましょう。

【         】とかけて  何ととく

【         】ととく  その心は

【                    】

  まだ、書ける人は、この紙の裏に挑戦してみましょう。

                  「おやこでたのしむ なぞなぞあそび」星雲社 より

3.クイズの答え
@とる者はいない           A流しておしまい       
Bきたない(北ない・汚い)        C食う気(空気)がない
         
 子ども達には、Bから出題しました。これは、すぐにわかったようです。「しゃれなんだ!」と、子どもたちは言いました。
 次はC。これは少し難しかったようです。「手抜き料理って、食べたい?」と聞くと、「食べたくない。」という返事。「走だよね。食べたくないよね。」もう1つの質問。「海の底にないものは?」子どもたちは、「底」と答えます。「底はあるでしょう。他に無いものは?」「空気」‥‥というわけで、答えが出てきました。
 Aもすぐにわかりました。野球少年団の子どもが答えました。@が1番難しかったようです。「すもうは、なんていうの?」で「とる」が出て、正解へと導かれました。

4.子ども達の作品
 子ども達の作品を見てみます。なかなか、面白いものがありましたよ。

 【ゴールテープ】とかけて 何ととく
           【しつこい塾の電話】ととく  その心は
           【早く切りたい】

 【海の底】とかけて 何ととく
           【女心】ととく  その心は
           【深いふかーい】

 【おかあさん】とかけて 何ととく
           【工事中】ととく  その心は
           【うるさい!】

 【からまった髪】とかけて 何ととく
           【難しい問題】ととく  その心は
           【解く(梳く)気がしない】

 【砂漠】とかけて 何ととく
           【嫌いな人】ととく  その心は
           【木(気)がない】

            【かびた布団】とかけて 何ととく
           【1度ひかれた死体】ととく  その心は
           【2度と引(轢)きたくない】

           【ホラー映画】とかけて 何ととく
           【バンジージャンプ】ととく  その心は
           【息を飲みます】

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