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親孝行をしよう
教室で子ども達に語る「心の話」のページです
千葉昌之 HIP
1.どんな時に話すのか
■道徳のお話として ■親のことをバカにしているのを聞いた時に ■父の日・母の日のお話として ■勤労感謝の日のお話として この話は次の本を参考にしています。( 『366日のためになるおはなし』 226頁 東陽出版 )
2.教師の話
今から200年程前、江戸時代のお話です。
安芸(今の広島県)に、頼山陽という、勉強好きな少年がいました。17歳の時、「もっと、もっと勉強をしよう」と思い、熱心に勉強をしました。そのかいがあってか、「日本外史」という本を出すことになりました。
ある日、頼山陽は有名なお寺へ行って、お坊さんに「日本外史」の原稿を見てもらうことになりました。自分ではとても良いできばえだと思っていました。
「お坊さんは、文章の出来ばえをほめてくれるに違いない」と思っていました。
ところが、お坊さんは、原稿に目もくれないで、こう言ったではありませんか。
あなたには、立派な本がかけるはずはありません。 |
さて、ここで問題です。
お坊さんは、どのような理由でこのように言ったのでしょうか? |
次の3つの中から選んで下さいね。
@あいさつをしないから
A結婚しようとしないから
B親孝行しようとしないから
答えはBです。実は、お坊さんは続けてこう言ったのです。
あなたは、親不孝な人です。もう何年も親のところに帰ってはいないでしょう。親不孝な人に立派な本など書けるはずはありません。 |
頼山陽は、かなづちで頭をたたかれたような気がしました。
そこで、すぐに旅の支度をして、親のもとに帰り、これまでの親不孝をわびました。
その後の頼山陽は、
●父親が亡くなった時は、3年も黒い服を着て、父親を弔ったり
●大好きな酒を3年も飲まずに父親を弔ったり
と、立派に親孝行したそうです。
それからは、人間としても立派になり、45歳なった時には、22冊もの「日本外史」が出来上がり、大評判になったということです。
物事をやり遂げる前には、「親孝行」のような、人間としての大切なことをやっていないといけないのですね。