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「戸締め言葉」はやめよう
教室で子ども達に語る「心の話」のページです
千葉昌之 HIP
1.どんな時に話すのか
■思いやりの無い「戸締め言葉」をだれかが言ったのを聞いた後で ■「やさしさ」についての話をする時に この話は次の本を参考にしています。( 金平敬之介 『それでいいんだよ』 PHP出版 64頁 )
2.教師の話
「戸締め言葉」(とじめことば)という言葉を知っていますか。今から200年以上も前、江戸時代の人々が、とても嫌っていた言葉なのです。
この言葉がどういう言葉なのか、A君とBさんの2人の事例を示しながら、説明していきます。
まずは、A君の例です。
A君は、いつもテストで100点を取ります。しかし、ある日、よく問題文を読んでいなかったので、簡単なところをうっかり間違えてしまいました。
そのテストを見ていた、隣の子どもが言いました。
「A君、もう少しよく読んでいたら間違わなかったのにね。おしかったわね。」
それを聞いて、A君は次のような戸締め言葉を使いました。
そんなこと、いつも100点とれない人に、言われたくないね。 |
次は、Bさんの例です。
Bさんは、ノートを丁寧に使いません。半分以上もノートを空けたり、1ページ空けたりと、少しもったいない使い方をしています。
ある日、そのノートが母親に見つかってしまい、こう言われました。
「もっと、ていねいにノートを使わないと、だめでしょう。」
Bさんは、それを聞いて、次のような戸締め言葉を使ったのです。
お母さん、今は昔と違って、ノートは余るほどあるからいいのよ。 |
さて、A君・Bさんの例から、「戸締め言葉」って、どんな言葉なのか、わかりますか。
@相手が「何も言えなくなってしまう」言葉
A相手が「怒り出してしまう」言葉
B相手が「泣き出してしまう」言葉
こ「戸締め言葉」というのは、だれかの話を無視して聞こうとしない態度の言葉です。その言葉を言ったら、相手が何も言えなくなってしまう言葉です。A君の友達も、Bさんも、「戸締め言葉」の後は、きっと何も言えなくなってしまったと思います。
「思いやり・やさしさ」の無い、「戸締め言葉」は使わない方がいいですね。