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失敗を恐れずに挑戦しよう
教室で子ども達に語る「心の話」のページです
千葉昌之 HIP
1.どんな時に話すのか
■挑戦することをためらい、失敗を恐れている子どもに ■学級開きや、学級おさめの話として この話は次の本を参考にしています。( 篠原佳年 『快癒力A』 サンマーク出版 72頁 )
2.教師の話
ある象使いと子象のお話です。
子象が生まれると、象使いは子象が逃げられないように、鎖でつなぎます。子象はいくら逃げようと思っても逃げられません。逃げようとすればするほど、チェーンが象の足に食い込む仕組みになっているのです。
その痛さを知った子象は、しだいに逆らわなくなり、逆に縛られていることによって、自分がえさを探さなくてもえさが手に入ることを知ります。
やがて、象は成長しました。そして、ものすごく巨大な象になりました。それこそ、列車に体当たりすると列車が止まってしまうほどの強大な力を持つ象に成長したのです。
さて、象が成長して、象使いは考えました。
この象には、どのぐらいの太さのチェーンをつけたら、逃げ出せないようになるのだろうか。 |
さて、象使いは、どんな太さのチェーンをつけたと思いますか。
@今までと同じ太さのチェーン
A今までの3〜4倍の太さのチェーン
Bチェーンはダメと考え、檻に入れる
実は、@の「今までと同じ太さのチェーン」で良いのです。もちろん、象はチェーンを引きちぎろうと思えばできるのですが、それをしないというのです。
なぜなら、子象の時に、もう何回も逃げようとして、その度に足にチェーンが食い込んで痛い目にあったので、体が大きくなっても、もう2度と痛い目にあいたいとは思わないからです。だから、大きな象が1歩でも踏み出せば切れてしまうような簡単なチェーンでも用が足りてしまうというわけです。
この話は、人間にも当てはまるのではないのでしょうか。今までに、どんなに頑張っても成功しなかった体験がああると、挑戦する意欲を失い、挑戦すること自体が無駄なことだと思ってしまうわけです。ひよっとすると、今度は成功するかも知れないのに、意欲をなくしてしまって、挑戦しようとも思わなくなってしまうのです。
この象のようにならないで、だめでもともとと、何度も挑戦するといいですね。