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読書は無駄にはならない

   教室で子ども達に語る「心の話」のページです
           千葉昌之 HIP


1.どんな時に話すのか

■学級開きの話として  ■読書の大切さを説く話として  ■希望をもたせる話として  この話は次の本を参考にしています。( 『北海道新聞〜今日の話題』 1997年2月21日夕刊) 

2.教師の話

 「不登校」っていう言葉は知っていますか。何らかの原因で、学校に行くことができなくなることです。

 自宅にこもっている子どももいます。フリースクールに行って、新しい生き方を見つける子どももいます。

 ある中学2年生の子どもが、急に学校に行かなくなってしまいました。でも、その子と母親は、夕方、車に乗って、ある所に出かけました。毎日です。どこに出かけたと思いますか。

 @学  習  塾

 A書   店

 Bス ポ ー ツ ジ ム

 答えは、Aの書店です。毎日、夕方になると、書店に出かけ、自分の好きな本を買っていたのです。

 この少年と、同じような人がいました。「世界の発明王」と呼ばれている人です。もう、わかりますね。アメリカの発明王、エジソンです。学校で、「2たす2は、何で4になるの」などの質問を浴びせかけ、先生にバカ呼ばわりされ、入学後わずか3か月で学校に行かなくなってしまったのです。今でいう、「不登校」です。
 そのかわり、自宅で母親の教育を受け、歴史書や小説などを数多く読破したといいます。
 10歳ころには、科学入門書を参考にして、自宅で様々な実験をするようになったということです。
 エジソンの読書好きは、その後も変わらず、「図書館を読んだ」という逸話も残っています。豊富な読書量は、白熱電球や蓄音機、電話などの数々の発明の土台になったに違いありません。

 さて、先ほどの男の子ですが、中学卒業まで、不登校を続けました。しかし、2年間で約1000冊の本を読んだといいます。その後、高校に入学し、今は「子ども達に惨めな思いをさせたくない」と、教師になることをめざし、勉強中ということです。 

 どんな人生を歩むにしても、読書に明け暮れた日々は、決して無駄にはならないということです。

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