学級経営/学年総合/心の話/自分で働くことの大切さ
自分で働くことの大切さ
教室で子ども達に語る「心の話」のページです
千葉昌之 HIP
1.どんな時に話すのか
■勤労意欲を持たせるためのお話として ■学級農園の仕事や、奉仕作業の前のお話として この話は次の本を参考にしています。(オスマン=サンコン 『大地の教え』 )
2.教師の話
アフリカでのお話です。
ある大きな畑を持っている人がいました。その人には、3人の息子がいました。
貧乏はしていましたが、楽しく4人で暮らしていました。
あるとき、お父さんが病気にかかってしまいました。とても重い病気です。お父さんは、「もう自分は助からない」と思ったときに、3人の息子を枕もとに呼びつけました。そして、こう言ったのです。
わしは、貧乏ばかりしてきたが、おまえたちのために、たった1つの宝物を残している。それは・・・。 |
とまでいうと、事切れてしまいました。死んでしまったのです。
お父さんの葬式もそこそこに、息子たちは宝物探しにかかりました。家の中をくまなくさがしました。何もありませんでした。小屋の中をさがしても、何もありませんでした。そこで、今度は畑の中をかたっぱしから、掘り起こすことにしました。
毎日、くわをもって、すみからすみまで掘り起こしましたが、やはり何も見つからなかったのです。
しかたなく、掘り起こした畑を放っておいても無駄だから、3人はそこに小麦の種をまきました。すると、数ヶ月のちには、穂もたわわになり、それを売ると、抱えきれないほどのお金になりました。
3人は、ようやく気がつきました。何に気がついたのか、わかりますか。
@お父さんは、うそをついたんだ
Aお父さんは、畑を耕すことを教えたかったんだ
B宝物のことなど、すっかり忘れていた
お父さんの「宝物」というのは、「畑を耕すこと」だったのです。人からもらったものが「宝物」なのではありません。自分の力で頑張って作り出したものが宝物という意味なのですね。 |