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オタさんの世界
福祉ボランティアの実践をする人のためのページです
千葉昌之 HIP
1.準備・文献等
この実践は、「メイク・ア・ウイッシュ」という実践と合わせて1時間で行いました。
この後半部分は、「一生懸命やることは大切だ」「夢をもとう」というものです。
2.実践
@準備
パソコン(スライドとホームページ)・プロジェクター(パソコンの画面を投影する)
A資料1
「メイク・ア・ウイッシュ」の続きから。
そのようなボランティアのおかげで、職業の夢をかなえた人がいます。カメラマンになりたいという夢をかなえました。写真集を何冊も出している本物のカメラマンです。その人の写真を見てみましょう。 |
B発問1
これから見せる写真には、共通点つまり同じあてはまることがあります。何が同じなのかに気がついたら、先生にこっそりと教えにきてください」(スライドを提示していく。)「7枚目まででわかったらAAAです。8枚目でわかったらAAです。9枚目でわかったらAです |
3枚目ぐらいから、子どもたちは私のもとへやってきました。「植物」「生き物」「自然」などという子ども達が多かったです。
8枚目でわかった子が1名、9枚目でわかった子が1名いました。大いにほめました。
1番初めにわかった子どもに、答えを言ってもらいました。
C説明1
正解は低い所から写しているということです。全ての作品は地上50センチの高さ、先生の膝ぐらいの高さでとられています |
D説明1
「○○くん、おいで」と、1名の子どもを前に出させました。
(1m定規を用意して)50センチというと、この位(提示)の高さです。○○君、この高さまでかがんでください。どうですか、この位の高さになります。 |
E説明2
このカメラマンの田島さんは、地上50センチの高さのカメラマンといわれています。 |
F説明3
田島さんは、普通の方に比べてある事ができません。この(提示)ぼくがここにいるよ、という本の中で次のように言っています。「ぼくは、手も足も使えない。自由に使えるのは首から上、口と舌だけなんです。(オタさんの様子のスライドの提示)」ここで、田島さんの様子を紹介しましょう。田島さんのHPです。 |
HPを紹介していきました。(ようこそ、オタの世界へ)Aオタの紹介 Bオタが写真をとっているところ Cバッファロー号のしくみ
G説明4
スライド、ホウジャクの写真を提示しました。
これは、「ホウジャクの一瞬」を捉えた作品です。ホウジャクは、夏から秋にかけて見かける蛾の仲間です。ホウジャクは、飛びながら花の蜜を吸います。2秒たりとも、同じ花にはいません。夕暮れまでの3時間。庭のコスモスの花の咲くところで、ホウジャクが蜜を吸いに来るのをひたすら待ちつづけたものです。1日目、じっと待ちまします。でも来ホウジャクは来ません。2日目、じっと待ちます。でも、やっぱり来ません。3日目、じっとバッファロー号の上に腹ばいになったままひたすら待ちます。来た!と思ったら、別の花に行ってしまう。毎日毎日、そうやって、雨の日も、暑い日も待ちつづけてホウジャクが飛んできてくれたのが14日目。「シャッターを切った瞬間からだが震えた。」と田島さんはいいます。 |
H説明5
こんな素晴らしい写真をとるまでにも、様々なことがありました。彼が23歳、本格的に写真を撮るようになってからです。 オタに写真の振り方を指導してくれたのは、押川坑武さんという写真店を経営されている方です。 押川さんは、長年、ボランティアで体の不自由な人に写真の撮り方を教えている人です。 オタも、押川さんに自分で振った自信作を見てもらいます。 しかし、何度挑戦しても、何枚見せても押川さんは、「こりや、だめだ。」「ゼンゼンだめだ!」と、全くほめてくれないのです。「なんでだめなんだ、チクショ」、と思いながらシャッターを切るオタ…。 しかし、押川さんの答えは変わりません。 そんな毎日が続いたある日、押川さんは、オタに写真を撮る時の心得を説くのです。 |
I発問2
押川さんが言ったことはどんなことでしょうか。」 うつす者に対して○○の気持ちを持て この○○には、どんな漢字が入るでしょうか。 |
「感謝」はすぐに出てきました。
J説明6
ここに入る言葉は、「感謝」です。実は、千葉先生はオタさんから手紙・メールをいただいています。ここで読みます。 |
K子どもの感想
●みんな障害があるのに、夢を持っている。その夢をかなえるために、人の倍の努力をしているのは、すごいと思った。私は、今日の授業で、たとえ無理な夢でも、努力 すれば、きっとかなうと思った。
●田島さんの気持ち全てはわからないけど、ほんのちょっとわかった気がする。ぼくは、脳性マヒになったことはないけれど、少しわかった気がする。いつ、だれが病気 になるかわからない。今、明日になるかもしれない。だから、1日1日をがんばれば いいと思う。人には悲しいことや楽しいこと、つらいことなど、さまざまなことがあって人は生きているんだと思った。だから、少しでも人の役にたてたらいいな。
●障害をもっても、何にも負けない心を持つことが肝心だと思います。あと、自分に何にでも立ち向かおうとする「勇気」そういう心を持ちたいと思いました。
●病気になっても夢をあきらめないことはよいことだと思いました。細沢さんの夢や田島さんの夢は、ボランティアの人にも手伝ってもらってかなえたものです。でも、ボランティアの人だけではなく、自分の力もあると思います。この勉強で、ぼくが教わったことは「あきらめない」ということです。
●細沢さんや田島さんは、病気や障害をもっているのに、夢をかなえられるなんてすご
いと思いました。私は、病気で治らないと知ったら、もう夢をあきらめてしまって、夢はかなわなくなるので、細沢さんたちはすごいと思った。あと、夢をかなえてくれる団体を作った人はすごいと思った。