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 メイク・ア・ウイッシュ
   福祉ボランティアの実践をする人のためのページです
             千葉昌之 HIP


1.準備・文献等
 この実践は、「オタの世界へ」という実践と合わせて1時間で行いました。
 この前半部分は、「こんなボランティアがあるんだ」「ボランティアって、素晴らしいな」「命は大切だな」というものです。

2.実践

@準備
 パソコン(スライドとホームページ)・プロジェクター(パソコンの画面を投影する)

A資料1の提示
 ガラパゴスの写真を見せました。ガラパゴスの写真は、HPからダウンロードしたのを、スライドにしました。

 今日はまず、スライドを見てもらいます。ズバリ、どこの場所でしょうか?難しいので、わかったらAAAです。2枚見せます。ノートに場所を1つだけ書いてください。(2枚の写真を提示していきました。見えずらいので、ヒントを出していきます。)岩だらけで、ここにイグアナがいます。ここには約5000種の生物がいますが、そのうちの40パーセントは世界中でここだけにしかいません。
次の写真は、今年の1月16日、タンカーが座礁して油がもれた事故のものです。ボランティアの方がペリカンを保護しています。世界中の話題になりました。

B発表1

書いた人は立って、場所を言って下さい。

 「オーストラリア」「エジプト」「ブラジル」‥の国名が出てきました。「国名でいいよ」と言ったからでしょう。
  実は、この質問は、子どもには難しいです。
ヒントを与えていきました。「エ」から始まるよ。首都は「キト」だよ。
 「エチオピア」が出て、ついに「エクアドル」が出てきました。「エクアドル」「ガラパゴス」と板書しました。

C説明1(資料2)

実は、ここは、エクアドルのガラパゴス諸島という場所です。

 エクアドルの首都やコロンビア・ペルーに囲まれた南アメリカ国にあることを知らせました。首都も言わせました。首都あては、前年の社会の時間によくやっていましたから。2枚のスライドで説明しました。エクアドルの西約1000キロの島であること。観光客の制限をしていて、毎年2万5千人しか受け入れないことなどです。

D資料3

 細沢亜生さんの写真をスライドで見せました。これは、「亜生さんとガラパゴス」という本の中の写真をデジカメで写して、スライドにしたものです。

 このガラパゴスに行きたくて行きたくてしょうがなかった女の子がいました。細沢さんという女の子です。ガラパゴスに行きたいというのがこの子の夢だったのです。

E発問1

 でも、細沢さんには夢をかなえるのに、みんなと違い、ある「もの」がなかったのです。何がなかったのでしょうか。ヒントを1つだけ言います。漢字2文字です。もちろん、習った漢字です。わからなかったら、ひらがなで書いてください。その足りなかったものと、理由が書けたら、先生に見せに来てください。

 子ども達からは、次のような意見が出てきました。「友達」「両親」「片足」「家族」「視力」「言葉」です。「友達」や「家族」のように「かかわりのある人」と考えた子どもが多かったです。
 この発問も、少し難しかったと思いました。

F説明2

 答えは『時間』です。細沢さんは、白血病という重い血液の病気でした。この写真の時には、あと1か月の命だとお医者さんに告げられていました。健康な人には夢をかなえる時間があります。しかし細沢さんには夢や願いをかなえる時間がなかったのです。

 この答えを聞いて、子ども達の雰囲気がひきしまったようでした。神妙にして聞いていました。

G発問2

細沢さんのガラパゴスへ行くという夢はかなえられたと思いますか。

挙手させました。「かなえられなかった」という子の方が多かったです。

H資料3

実は、かなえられたのです。

 写真を提示しました。3枚です。

 細沢さんは、あと1か月の命といわれましたが、ガラパゴスから帰ってからびっくりするほど、病状がよくなったのです。退院もして、2年間の生活を送ることができました。3枚目の写真、これは、ガラパゴスのイグアナを絵にあらわしたものです。

I資料4
メイク・ア・ウイッシュのHPを見せました。
メイク・ア・ウイッシュ

 夢をもつこと・願い事をすることをメイク・ア・ウイッシュといいます。メイクアウイッシュの団体のHPです。細沢さんのように夢や願いをかなえる時間が足りない子ども達にお手伝いをする活動はアメリカではじまりました。(説明をする)これまでに80000人の子ども達が夢をかなえました。HPを説明していく。夢がかなうと全ての子どもの病状が良くなったそうです。

 HPの「今までにかなえられた夢」の説明を行いました。

 夢を持つ、願い事をするということはこんなにも大きなことであるということを心に留めてもらいたいと思います。いつか、時間の無い人のために、夢や願いをかなえるようなお手伝い・ボランティアができるといいですね。

C子どもの感想

●最初に学習した細沢さんは、ガラパゴスに行きたいという夢をかなえました。私は健康な体だから、あまり病気について、どういう症状だとかはわかりません。私もなってみればわかると思います。1か月の命といっても、2年間も生きてすごいなあと思う。私は何年生きれるかわからない。交通事故にあって、障害をもつかもしれない。そのまま、健康な体で60才〜70〜80才まで生きるかもしれない。私は健康な体を、これからも大切に使いたいと思います。
●いろいろな人がいますが、人は一生懸命に努力しています。細沢さんは、時間がなくても、努力して動物に会いに行ったことはいいと思います。ぼくも、これから努力してがんばりたいと思います。
●「夢を持つ」ということを、心に焼き付けようと思いました。細沢さんは、細沢さんの「動物に会いたい」という夢はとってもよかったです。 
       

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