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読書感想文の書かせ方@

   読み聞かせのちょっとしたアイデアのページです
             千葉昌之 HIP


 ※この実践は、読書感想文の指導法の1つの「山田式指導法」を千葉なりに行ってみた実践です。

1.校内読書祭り
 
カレンダーに「読書週間」というものが書いてあるのを生かしてか、学校では「読書強化週間」「読書月間」などの名称で、全校で読書に取り組む学校が多いようです。
 私の学校では、今年は「校内読書祭り」として、読書週間中に読書感想文を書くことになりました。
 ねらいは、「読書に親しむ時間を少しでも持つ。」ということです。私は、とっても素晴らしいことだと思っています。何もやらないでは、読書好きな子どもは育ちません。全校で取り組むということにも、図書担当者の意気込みを感じます。
 
 しかし、「感想文」を書かせることにより、逆に「読書嫌い」になってしまうということが考えられます。ここは、指導をきちんとしなくてはいけません。そこで、「山田式読書指導指導法」が大切になってきます。この指導法は、「読書感想文を書く道筋」がよくわかります。手順どおりに進んでいくと、感想文らしきものが書けます。もちろん、子ども達は悩みますがあ、ただ「書きなさい」というのとは訳が違います。
 私が6年生に対して行った指導を書き記します。

2.感動した本を選ばせる 

子どもが「感動した本」を選ばせる

 これが最大のポイントです。字の多さ、少なさは関係ないと思います。だから、「絵本」を選んでも良し、と子どもには言っています。ただ、「感動した本であるのか」ということが大切です。
 「はらぺこあおむし」の本を選んだ子がいます。何に感動したのでしょうか?「生き物の神秘」「成長への驚き」でしょうか?無理やりこじつければ感動と言えるのでしょうが、6年生には無理があると思います。きっと、数行しか書けずにギブアップしてしまうでしょう。その子に、「この本で、原稿用紙に1枚以上書けるかな?」と聞きました。また、「この本で読書感想文は難しいかもね。」と伝えました。その子は、再び絵本を選びました。「いつでも会える」です。
 「いつでも会える」の本。この本は、私はクラスの子どもが転校する時に贈っている本です。以前、保護者の方に「良い絵本ですよ」と教えてもらいました。主人の突然の死で、飼い主を失ってしまった犬の悲しみの様子が短い文と抽象的な絵で描かれています。心にグッとくるものがあります。この本なら、感想文は書けるだろうということになりました。

3.3種類の紙を用意する
 原稿用紙でもいいのですが、私は「ひとことカード」という紙を使いました。この紙は何かちょっとした感想を書くときに使っている紙です。子ども達も2年間、慣れ親しんできた紙なのです。「書きやすいかなあ」という気がして使いました。

  3種類の色の紙を使う。

 これって、結構大切なポイントなのです。
 ●色のついた紙に書くという楽しみがある。(低学年程、この思いは強く、頑張ってかきます。)
 ●「ピンクが感動した文」というように、わかりやすい。色で人目でわかる。整理しやすい。

4.「感動した部分」を書かせる
 色はどの色でもいいのですが、私はいつも赤系統を使っています。今回はピンク色を使いました。ピンク色の紙を配布し、こう言いました。(昨年度に同様のことをやっていて、これで2回目になります。)

 ピンクの紙に感動したところを書き出します。感動とは、涙が出そうになった部分だけではありません。悲しかったり、面白かったり、うれしくなったり、くやしくなったり、すばらしいと思ったり、面白いと思った部分が感動になります。

 真の意味の「感動」になると難しいので、「心を動かされた部分」ということで、考えさせます。書き方は次の2点を提示しました。
 ●本文をそのまま写す。
 ●本文を要約して写す。
 また、「3つぐらい書いておくとよい。」と伝えておきました。
 ある子は、次のように書いています。

「ぼくはここにいるよ」感動したところ
★オタさんのお母さんが死んでしまったところ。
★ヒロシくんが「田島君の横じゃないといやだ」って泣いたところ。
★オタさんのうば車を見て、石ころを投げてくるところ。
★オタさんが「障害があるから、あなたとはつきあえない」と言われたところ。
★グーニーズという映画が好きな子が「オタとグーニーズがいい」と言ったところ。


もう1人の子は次のように書いています。
☆さっちゃんがおままごとのお母さんになりたくて、エプロンをとったら友達に手のないお母さんなんてへんだよと言われたところ。
☆さっちゃんが家に帰って、どうしてみんなみたいにゆびがないのと言ったところ。
☆1番最後にジャングルジムにのぼって、みんなにおちないでねと言われて、「平気!だって、さっちゃんの手はまほうの手だもん」といったところ。

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